“小宇宙”と書いて“コスモ”と呼ぶ――「聖闘士星矢 聖域十二宮編」で燃えろ三十路(1/2 ページ)

30前後の人たちならば、間違いなく一度は読んだであろうあの「聖闘士星矢」が、格闘ゲームになって登場した。当時燃えた(萌えた)人たちなら間違いなく気になるであろう、その内容は?

» 2005年04月07日 17時32分 公開
[J.O.宍戸,ITmedia]

あの頃、僕たちを熱くさせてくれた格闘マンガが、ゲームになって帰ってきた!

 もう20年ぐらい前になるのだが、その頃の週刊少年ジャンプは、とにかく熱いマンガがたくさんあった。中でも、車田正美氏の描く格闘マンガは定番の路線(最初は弱い主人公が、強敵を倒していくことでドンドン強くなっていき、最後には人智を越えた敵を倒すというもの)を歩んでいくのだが、そのスケールが半端じゃなかった。出てくる必殺技はどれもハデだし、登場人物も魅力タップリ。当時の男の子は強力な必殺技に、女性はキャラ達に一瞬にしてやられてしまった。

 そんな車田氏の代表作の一つ「聖闘士星矢」が、フルポリゴンの格闘ゲームとなってPS2に登場するというのだから、ジャンプで、単行本で、聖闘士星矢を読みまくった人たちの琴線に触れないわけがない。そこで、一足早くソフトを入手し、こうしてレビューすることに相成ったわけだが……。

本当に全部CGとは……!

 電源を投入してしばらくすると、あの懐かしい声が……! そう、声優さんたちは当時のままなので、あの時の興奮が脳裏に蘇ってくる。そして始まるオープニングムービー……なのだが、すべてがCGレンダリングされたキャラに置き換わっている! 

テレビで見ていた人にはお馴染みの、あのオープニングアニメーションも完全再現されている

 これには本当に驚かされた。あの当時、テレビで流れていたオープニングアニメーションが、そっくりそのままCGで描かれているのだ。ここまで来るともう、出来不出来とかの問題ではなく、その気合いに敬服するばかり。しかもマニュアルを見てみれば、声優さん以外のスタッフも当時の人たちが集まっているし、セリフは新しく収録しているしと、とにかく気合いの入れ方がスゴイ。

 と、ここまで来て、ゲームの内容を知らないことに気づき、再びマニュアルを見てみた。ストーリーは、テレビで放映されていた「黄金十二宮編」を、ほぼ完全に再現したもの。あの物語をもう一度、PS2上でなぞることができるようになっている。黄金の矢で射抜かれてしまった女神・木戸沙織。彼女を助けるには、ここへ教皇を連れてきて矢を抜いてもらうしかない。彼女を救うべく、星矢達は星座になぞらえた12の部屋で待ちかまえている黄金聖闘士達を倒して、最後に待つ教皇へと向かうことになる。

 用意されているのはストーリーが楽しめる黄金十二宮モード以外に、友人やコンピュータと1対1で戦う千日戦争モード、各種条件を満たすと出現する幻朧魔皇拳モードなどがある。

システムは、オーソドックスな1対1の格闘。ボタンを連打しているだけで連続攻撃が出るのは、ゲーム下手にとっては楽チン

 また、キャラの操作方法は非常に簡単になっており、□ボタンで弱攻撃。×ボタンが強攻撃。△ボタンはダッシュやホバーで、敵にやられて地面に落ちそうになったとき、タイミング良く押すと受け身を取る。○ボタンで各キャラ独自のスペシャルアタックが出せ、方向キーとの組み合わせでいくつかの技が発動できる。敵の攻撃はR1ボタンでガードでき、R1と攻撃ボタンで相手を投げられる。他に、コンボも用意されているのだが、これも弱攻撃×5回など、非常に簡単に出せるものばかり。いたずらに操作方法を複雑にせず、誰もが遊べる仕様なのは非常に嬉しい限りだ。

ボーナスステージがザコ戦?

 まずは、1人用のストーリーモードを始めてみる。格闘ゲームだけに、1対1の対戦だろうと思っていたら、いきなりボーナスステージが始まった。といっても、ザコ敵を相手に暴れまくるというもの。操作方法も対戦時と同じなので、対戦前の肩慣らしと思って片っ端から叩き潰そう。なお、ボーナスステージで好成績を収めると、おまけモードで見られるコレクションがもらえる。

 また、コンピュータとの対戦でよい評価をゲットすれば、次のステージへ進む前に再びボーナスステージがプレイできる。必殺技を使えば、まさにザコ敵をなぎ倒すがごとく進めるので、非常に爽快感がある。ただし、敵との距離感がつかみづらいため、慣れないうちは苦労するのが惜しいところだ。

まぶしいぐらいの黄金聖闘士に怖じ気づかず、攻撃を見切ろう

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