最強戦士は誰の手に――「ドラゴンボールZ スパーキング!」は純然たる格闘ゲームがよく似合うレビュー(1/3 ページ)

今や、国民的マンガ・アニメ「ドラゴンボール」シリーズ。それをモチーフに何か作るとすれば、一番しっくりくるのが格闘ゲームだろう。そこで本作をプレイしてみて、どのような感じに仕上がっているのかをチェックしてみた。

» 2005年10月06日 16時19分 公開
[篠崎薫,ITmedia]

国民的アニメなら、ゲームにならなきゃ?

 「ドラゴンボール」シリーズといえば、「サザエさん」や「ドラえもん」に匹敵するぐらいの、国民的浸透度を果たしたアニメと言えるだろう。ライバルに勝利を収めるたびに新たな強敵が出現する中、主人公の孫悟空達も修行を重ねて強くなり、最終的にはどんな相手も倒すという構成は、まさに少年漫画の王道を行く作品だ。

 中でも、ドラゴンボールの顔といえるのが、その派手な戦闘シーンではないだろうか。主人公たちの戦闘シーンには数多くのページが割かれ、派手な描写と大胆なコマ割りで読むものを引きつけてやまない。そんなバトルの部分に着目して、格闘ゲームとして作り上げたのが本作「ドラゴンボールZ Sparking!」となる。

 アニメ版のドラゴンボールは、悟空がピッコロ大魔王に勝利を収めるまでの「ドラゴンボール」と、サイヤ人達との戦いから先の物語が展開されている「ドラゴンボールZ」や「ドラゴンボールGT」という構成となっており、本作は後者をゲーム化したものだ。そのため、ある程度原作またはアニメでストーリーの流れを把握しておかないと、いきなり悟空が大きいときから始まるので、突然の展開にとまどうかもしれない。

ゲームタイトルに“ドラゴンボールZ”とあるので、事前にマンガかテレビアニメを見ておくと、話の展開について行けるはず

ストーリーモードでは、大味な戦いを堪能せよ

 本作は、ストーリーモードの他に天下一武道会やアルティメットバトルなど、様々なモードが収録されている。中でも中心となるのが、アニメや劇場版のストーリーに沿ってバトルを進める「Zバトルゲート」だ。ここでは“サイヤ人編”や“フリーザ編”などストーリーごとに分かれていて、それぞれを選ぶと戦いが始まる。対戦キャラはもちろん物語通りとなっているので、サイヤ人編の最初であれば悟空vsラディッツからスタートとなるのだ。ただし、普通の対戦格闘と違うのは、勝利条件が定められている点だろう。悟空とラディッツの戦いは、物語では悟空が手も足も出ない状態で終わっていることを受けて、制限時間いっぱいまで生き残ることが条件になっている。また、次のピッコロvsラディッツ戦では、魔貫光殺砲で勝利を収めなければ、勝ったことにはならないのだ。このような細かい気配りが、よりアニメ版に近い雰囲気を味合わせてくれていると言えるだろう。

各区切りごとにストーリーが分かれて設定されている。最初に戦うべきは、やはりサイヤ人編だろう
この条件は、超必殺技で倒せ! や全力で倒せなど、いくつかの種類がある。それに合わせた戦い方を要求されるのだ
アニメや原作と違い、悟空がラディッツを押さえてくれるわけではないが、魔貫光殺砲でとどめを刺さないと勝ったことにはならない

 勝利条件を確認すると、いよいよバトル開始となる。ここでは、アニメ版さながらの戦い方を展開することが出来るのだ。とはいっても、操作方法は決して難しくはない。通常のパンチやキックといった攻撃は、全て□ボタンを押すだけで5連続で出せる。5発目に△や×などのボタンを押せばバリエーション攻撃を発動させられ、さらに連続して攻撃を5発叩き込むことが出来る仕組みだ。

 このほかにも、パンチやキックで敵を吹き飛ばした後を追いかけての攻撃や、方向キーとの組み合わせなどで、様々な技を繰り出せるようになっている。これらを詳しく説明するとキリがないのだが、□ボタンから始まる打撃系の技をメインに使えば、マンガで“!!!!!!”などと表示されているコマを、そのまま再現することも不可能ではないだろう。

 また、殴り合いをしていると気力が溜まっていき、一定以上になれば各キャラの持つ必殺技(ブラスト)を使うこともできる。まさに、すべての攻撃の基本となるのだ。ただし、思った以上に派手な演出がないので、見ているとかなり地味なのが惜しい。だが、制限時間いっぱいまで生き残るなどの条件時には相手が異常に強くなる(ダメージを与えても、ほとんど減らない)ため、この方法で地道に時間を稼ぐようになる。この辺りのバランスは、もう一ひねり欲しかったところ。

相手が防御さえしていなければ、□ボタンを連打しているだけで攻撃が決まる。なかなか気持ちがいい
4回攻撃した後に△ボタンを押すと、コンボ気弾からのガードクラッシュを出せる。この後、さらに攻撃を叩き込めるのだ
お互いが殴り合いをすると、アニメのような戦闘シーンが展開される
       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2405/01/news077.jpg ミュージカル『ディズニー くまのプーさん』、舞台が見えづらいとの指摘に謝罪 「視認性の改善を講じる」
  2. /nl/articles/2404/30/news015.jpg 【今日の計算】「500×99」を計算せよ
  3. /nl/articles/2404/30/news156.jpg 「葬送のフリーレン」の勇者一行、ネモフィラ畑に現る 名場面にちなんだコスプレが「これを花畑を出す魔法か」と23万いいね
  4. /nl/articles/2402/21/news158.jpg 業務スーパーの“高コスパ”人気冷凍商品に「基準値超え添加物」 約1万5000個販売……自主回収を実施
  5. /nl/articles/2405/01/news092.jpg “スケスケ成人式コーデ”が物議のモデル、「3度見される服」を披露 「コレは見ちゃうわ」「洗っても大丈夫なのか」の声
  6. /nl/articles/2405/01/news095.jpg 秋元康、AKB48卒業の柏木由紀に送った手紙が物議 “冒頭の一文”に「昭和丸出し」「嫌すぎる」
  7. /nl/articles/2405/01/news014.jpg 1歳娘、ちょっと目を離したら衝撃の光景が……! リアル過ぎるワンオペ現場が190万再生「わかりみすごすぎです」
  8. /nl/articles/2404/29/news009.jpg 天井裏から変な音がする→スマホを突っ込んで撮影したら…… 映った“とんでもねぇ”モノに「恐ろしい」「何これ」と騒然の196万表示!
  9. /nl/articles/2403/21/news104.jpg 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  10. /nl/articles/2405/01/news011.jpg 息子「あしたから下敷きいるって」母「ええやつあるで(ドヤ」 母の愛がつまった手作り下敷きに「なにこれめっちゃほしい!」と注目集まる
先週の総合アクセスTOP10
  1. 釣りに行こうとしたら、海岸に子猫が打ち上げられていて…… 保護後、予想だにしない展開に「神様降臨」「涙が止まりません」
  2. 身長174センチの女性アイドルに「ここは女性専用車両です!!!」 電車内で突如怒られ「声か、、、」と嘆き 「理不尽すぎる」と反響の声
  3. しぶとい雑草“ドクダミ”を生やさない超簡単な方法が115万再生! 除草剤を使わない画期的な対策に「スゴイ発見」
  4. 天井裏から変な音がする→スマホを突っ込んで撮影したら…… 映った“とんでもねぇ”モノに「恐ろしい」「何これ」と騒然の196万表示!
  5. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  6. 誰も教えてくれなかった“裁縫の裏ワザ”が目からウロコ 200万再生のライフハックに「画期的」と称賛【海外】
  7. 「電車の中で見ちゃダメ」「笑ったww」 実家からLINE「子ヤギがすばしっこくて捕まらない」→送られてきた衝撃姿が320万表示!
  8. 顔の半分は童顔メイク、もう半分の仕上がりに驚がく 同一人物と思えない半顔メイクが860万再生「凄いねメイクの力」
  9. 元「AKB48」メンバー、整形に250万円の近影に驚きの声「整形しすぎてて原型なくなっててびびった」
  10. スーパーで買ったレモンの種が1年後…… まさかの結果が635万再生「さっそくやってみます」「すごーい!」「手品みたい」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 庭に植えて大後悔した“悪魔の木”を自称ポンコツ主婦が伐採したら…… 恐怖のラストに「ゾッとした」「驚愕すぎて笑っちゃいましたw」
  2. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  3. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  4. 「歩行も困難…言動もままならず」黒沢年雄、妻・街田リーヌの病状明かす 介護施設入所も「急激に壊れていく…」
  5. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 釣りに行こうとしたら、海岸に子猫が打ち上げられていて…… 保護後、予想だにしない展開に「神様降臨」「涙が止まりません」
  8. 身長174センチの女性アイドルに「ここは女性専用車両です!!!」 電車内で突如怒られ「声か、、、」と嘆き 「理不尽すぎる」と反響の声
  9. 築152年の古民家にある、ジャングル化した水路を掃除したら…… 現れた驚きの光景に「腰が抜けました」「ビックリ!」「先代の方々が」
  10. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評