ユークスらしい丁寧な作り込みを随所に感じる“エキプロ”最新作「エキサイティングプロレス7 SMACKDOWN! vs RAW 2006」レビュー(2/3 ページ)

» 2006年02月22日 13時00分 公開
[小泉公仁,ITmedia]

「シーズンモード」は、ついに本人の声によるフルボイス化

画像 使用するスーパースターの所属によって、異なるストーリーが楽しめる「シーズンモード」。また、所属が同じでも、スーパースターによっては別のシナリオが展開されることも。もちろん、「クリエイトモード」で作成したオリジナルのスーパースターでも参戦可能(女性キャラは不可)

 エキプロ一番の楽しみは、やはり「シーズンモード」と呼ばれるストーリーモードの存在にあると思う。今回も、個性豊かなスーパースターたちが、DIVA(女子のレスラーやマネージャーのこと)やGM(ゼネラル・マネージャー)をも巻き込んでの抗争というか、おなじみのドタバタ劇が繰り広げられている。先述の通り、今日のWWEには2つのブランドがあるが、今作のシーズンモードでもSMACKDOWN!とRAWそれぞれに異なるシナリオが用意されている。

 今回のシーズンモードで注目したいのは、イベントシーンがスーパースター本人の声でフルボイス化されていること。リップシンクも完璧で、口の動きとボイスがきちんと同期している。グラフィックの向上とフルボイス化が奏功して、今回のシーズンモードをプレイしているとTVのWWE番組を観ているような錯覚に陥りそうになる。

 また、後述する「クリエイトモード」で作成したスーパースターのグラフィックが大変よくなっており、シーズンモードで実在のスーパースターと絡ませても、見た目にほとんど違和感がなくなったことも大いに好感がもてる。これまでのシリーズ作では、クリエイトスーパースターのテクスチャや輪郭にやや粗さが見られ、実在のスーパースターと並べてみるとどうしても見劣りしていたが、今作でその差異は限りなく小さくなった。

画像 頭の中はいつも悪巧みでいっぱい(?)のRAWの独裁的GM“エリック・ビショフ”。シーズンモードのイベントシーンは、登場するスーパースター、GM、DIVAに至るまで、全ての台詞が音声付きで展開される。それにしてもビショフ、よく似てる……
画像 クリエイトスーパースターのグラフィックが向上したおかげで、イベントシーンで実在のスーパースターと絡んでも何ら違和感がなくなったのがよい。もちろん、クリエイトスーパースターもしゃべってくれる(作成時に5種類の声から選択できる)

 ただ、フルボイス化によってシーズンモードのシナリオのスケールが縮小気味になったことには心残りも……。試合での勝敗や、ときおり現れる選択肢によってストーリーが分岐するとはいえ、大筋ではそれほど変化がなく、シナリオのバリエーションにやや乏しい印象を受ける。ボイスを収録しているため、イベントシーンに登場するスーパースターが自ずと限られて、ストーリー展開も制約されてしまったのかもしれない。個人的には、エキプロ5で見られたスーパースターのドラフトや、2周目以降へのデータ引き継ぎなどを盛り込んでほしかった。

 その代わりに、今回のエキプロ7には、「GMモード」という経営シミュレーション風の新モードが搭載されている。文字通り、SMACKDOWN!かRAWいずれかのGMとなって、スーパースターと契約を交わし、マッチメイクを行ってライバルブランドに打ち勝つという内容。ついにビンス・マクマホンばりの「You are fired!」(おまえはクビだ!)がゲームで体験できるかと思いきや、プレイしてみると意外にあっさりとした展開で、WWEらしい泥沼劇にはならない。ボイスなしでもいいから、イベントの挿入などでもう少し盛り上げてくれるとなおよかった。

画像 GMモードでは、各スーパースターの人気度などを勘案しながら契約を交わし、マッチメイクや試合形式を自ら決めて番組を運営していく。シーズンモードとは違い、こちらは経営シミュレーションだが、マッチメイクを行った各試合を観戦したり、自ら操作して試合を進めることもできる
画像 1つの大会が終了すると、そこで起こった出来事がニュースとして伝えられる。WWEの経営シミュレーションという発想はおもしろいが、展開がちょっと淡々としすぎているのが残念

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2405/15/news017.jpg “世界一美しいザリガニ”を入手→開封して見ると…… 絶句を避けられない姿と異変に「びっくり」「草間彌生作のザリガニみたい」
  2. /nl/articles/2405/16/news184.jpg どういう意味……? 高橋一生&飯豊まりえの結婚発表文、“まさかのタイトル”に「ジワる」「笑ってしまう」
  3. /nl/articles/2405/15/news047.jpg 耐火金庫に“溶岩”を垂らしてみたら…… “衝撃の結果”に実験者も思わず「なんだって!!!」と驚愕【海外】
  4. /nl/articles/2405/14/news131.jpg 「泣きそうになった」 くせ毛に悩む中学生が“垢抜けイメチェン” 美容師のスゴ腕に「ここまでできるなんて」
  5. /nl/articles/2405/15/news106.jpg 「二度と酒飲まん」 酔った勢いで通販で購入 → 後日届いた“予想外”の商品に「これ売ってるんだwww」
  6. /nl/articles/2405/16/news021.jpg GW10日間、毎日人間の相手をして疲れ果てたワンコの表情に「爆笑」「まじで愛おしいww」 最終日の異変に4万いいね「蛭子さんみたい」
  7. /nl/articles/2405/15/news133.jpg 複数逮捕&服役の小向美奈子、“クスリ”に手を出した理由が壮絶すぎ……交際相手の暴力で逃亡も命の危機 「バレてバルコニー伝って入られて」
  8. /nl/articles/2405/15/news173.jpg 人の心ないんか……? ピーターラビットの「悲しすぎるガチャ」に反響続々 お父さんの“まさかの姿”がショッキング
  9. /nl/articles/2405/16/news012.jpg 生後3カ月の赤ちゃん、ママの全力「いないいないばぁっ!」に…… 予想外の反応に→ママ「もう謝るしかないです(泣笑)」
  10. /nl/articles/2405/14/news037.jpg こ、これは……! 電子レンジで加熱した豆腐にネット民衝撃 「知らなかった」「えらいこっちゃ」と動揺走る
先週の総合アクセスTOP10
先月の総合アクセスTOP10
  1. 庭に植えて大後悔した“悪魔の木”を自称ポンコツ主婦が伐採したら…… 恐怖のラストに「ゾッとした」「驚愕すぎて笑っちゃいましたw」
  2. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  3. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  4. 「歩行も困難…言動もままならず」黒沢年雄、妻・街田リーヌの病状明かす 介護施設入所も「急激に壊れていく…」
  5. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 釣りに行こうとしたら、海岸に子猫が打ち上げられていて…… 保護後、予想だにしない展開に「神様降臨」「涙が止まりません」
  8. 身長174センチの女性アイドルに「ここは女性専用車両です!!!」 電車内で突如怒られ「声か、、、」と嘆き 「理不尽すぎる」と反響の声
  9. 築152年の古民家にある、ジャングル化した水路を掃除したら…… 現れた驚きの光景に「腰が抜けました」「ビックリ!」「先代の方々が」
  10. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評