“進化”した「アイドルマスター」の魅力を、プロデューサーに聞いてみました:「アイドルマスター」インタビュー(3/3 ページ)
開発は予想に反して難産だった?
――Xbox 360版の開発に当たっては、相当作り直されていると思いますが、開発中でキツかったことはありますか?
小野田 色々ありますが、一番苦労したのはやっぱりボリュームですね。例えば、朝のイベントで何か1ネタ加えようと思いついても、それを10人分作らなくてはいけないわけです。仕様書に書いたのはたった数行なのに、実際に作成したら膨大なデータ量になっていた、なんてことは多々ありました。最終的なイベント量は、アーケード版の約1.5倍ぐらいまで増えましたね。
あと、アーケード版は秒間30フレームだったのですが、Xbox 360版は60フレームの描画を実現しています。これだけなら良いのですが、60フレームに変えたことで、モーションデータを流用できなかったのです。なので、全モーションを再びキャプチャーし直しました。
こんな感じで、一見同じように見えても、実は作り直している部分がメチャメチャ多く、大変な作業でした。
坂上 シナリオライターさんに「新キャラを作るのだけは勘弁してくれ」とお願いされましたからね(笑)。シナリオだけでなく、歌やダンスも作るわけですから、もう本当に大変でした。当初は、みんなすぐ開発できるだろうと楽観視していたのですが、フタを開けてみると全然そうではなかったですね(笑)。
――ということは、アーケード版に美希が登場するということは、望み薄ですか?
小野田 今のところは考えていないです。アーケード基板に落とし込む作業が、かなり大変なので。
開発陣の考える「アイドルマスター」の魅力
――今回気をつかった部分を教えて下さい。
坂上 我々が、本作で重要だと思っているひとつのポイントに、“アイドルとプロデューサーの距離感”があります。恋愛関係までは踏み込まず、その手前の部分の“恋をする”という感じでしょうか。プロデューサーとして女の子を導いて、熱烈なファンではあるけれども、恋愛にはならない。そういう女の子との距離感は、特に気をつかいましたね。恋愛ゲームになってしまわないよう、気をつけました。
もうひとつ気をつけたのは、ゲームとしての荒っぽさを残すところでしょうか。本作は、最近のゲームの流行である「この部分が突出してイイ!」というものがなく、さらに細かく見ると穴があります。穴というのは、ゲームを作成してきた私から見ても分かる、本作の粗い部分です。でも実は、その粗さがユーザーの想像力を掻き立てるスパイスとなり、本作の魅力になるのです。この穴を、ファンの愛情で埋めてもらいたい。なにもかもが完璧な作品だと、想像しづらいですからね。
小野田 乱暴に言うと“ツッコミどころ満載”ですよね(笑)。
坂上 でも、そこが本当のアイドルに近い部分ですよね。テレビを見てて「この子、もうちょっと歌がうまければなぁ」とか思いますよね。でも、完璧なアイドルよりも、どこか欠点のあるアイドルのほうが親近感が湧き、“応援してあげよう”という気持ちになんです。
この“完璧ではない”ということは、距離感の次に大事な部分だと思っていますので、うまく表現できるように気をつけました。
――ちなみに開発部内ではどの女の子が人気ですか?
坂上 結構バラバラですね。この子に集中して、といったのはなかったかな。女性スタッフには亜美・真美の双子や、水瀬伊織、高槻やよいといったちびっ子キャラの人気が高かったです。僕の場合だと、最初は菊地真で、次に伊織だったのかな。今は亜美・真美ですね。この子たちは、一般的な人気はそれほどでもないのですが、会話を聞いてみると面白いことばかり言うんですよ。片方が泣いたら片方をあやすみたいな、2人のやりとりも面白い。見ていると、「もうええ、おまえ泣くな、ワシがやったるから!」という感じで、なんだかお父さんのような気分にさせられるんですよね。小野田さんは誰でしたっけ?
小野田 僕は新キャラクターの美希です。彼女の持ち歌である新曲「relations」の歌詞も書いてますからね。
坂上 あ、そうか。美希だったね。
小野田 ゼロから美希を作り上げてますから、思い入れは一番ですね。やっぱり僕も、お父さんみたいな気持ちになります。というか、開発メンバーの大半は30歳以上ですから、みんなお父さんお母さんのような気持ちで見ちゃいますよね。
――では最後に、ファンの皆さんに一言メッセージをお願いします。
坂上 アーケード版から遊んでいるファンと、Xbox 360版から遊び始めるファンの両方に、心から楽しんでもらえるよう製作いたしました。アーケード版も引き続き稼動しますので、両方あわせて楽しんでもらえたら、と思っています。今後とも、「アイドルマスター」をよろしくお願いいたします。
小野田 スタッフ一同が愛情こめて作りました。その愛情がプレーヤーの皆さんに届くよう、願っています。
――本日はありがとうございました。
※画面は開発中のものです
関連記事
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
「今までなんで使わなかったのか」 ワークマンの「アルミ帽子」が暑さ対策に最強だった 「めっちゃ涼しー」
-
お風呂の“追いだき配管”を掃除してみたら…… エグすぎる光景に悲鳴の嵐 「画面越しに臭うレベル」「みそ汁作ってんか?」
-
【今日の計算】「13×4+8−1」を計算せよ
-
泣いていた赤ちゃん、パパが帰宅すると…… 「疲れが吹っ飛びますね」「こっちまで癒されました」180度変わる表情にパパ大喜び
-
「歩きスマホ」をする男性→池に落ちるかと思いきや…… “まさかの展開”となるドッキリに公園中が驚き9400万再生【海外】
-
飼い主「お尻にうんち付いてるよ」猫「付いてないよ!」 完全に言い合いする姿に「猛抗議w」「お話ししてますね」
-
アパレルブランドの女性ディレクターが「しまむら」コーデに挑戦すると…… おしゃれな高見えに「最高企画」「買い物の神様」
-
「そっち使うの?!」「これは天才」 さびだらけの鉄くぎをぐつぐつ煮込むと……? DIYに役立つ“まさかの使い道”が200万再生
-
水槽に庭で引っこ抜いた草を入れたら、まさかの変化 生まれ変わった水景に「あの雑草水槽からこの水景、、普通にすごい」
-
【今日の計算】「2+7×9−3」を計算せよ
- 釣りに行こうとしたら、海岸に子猫が打ち上げられていて…… 保護後、予想だにしない展開に「神様降臨」「涙が止まりません」
- 身長174センチの女性アイドルに「ここは女性専用車両です!!!」 電車内で突如怒られ「声か、、、」と嘆き 「理不尽すぎる」と反響の声
- しぶとい雑草“ドクダミ”を生やさない超簡単な方法が115万再生! 除草剤を使わない画期的な対策に「スゴイ発見」
- 天井裏から変な音がする→スマホを突っ込んで撮影したら…… 映った“とんでもねぇ”モノに「恐ろしい」「何これ」と騒然の196万表示!
- 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
- 誰も教えてくれなかった“裁縫の裏ワザ”が目からウロコ 200万再生のライフハックに「画期的」と称賛【海外】
- 「電車の中で見ちゃダメ」「笑ったww」 実家からLINE「子ヤギがすばしっこくて捕まらない」→送られてきた衝撃姿が320万表示!
- 顔の半分は童顔メイク、もう半分の仕上がりに驚がく 同一人物と思えない半顔メイクが860万再生「凄いねメイクの力」
- 元「AKB48」メンバー、整形に250万円の近影に驚きの声「整形しすぎてて原型なくなっててびびった」
- スーパーで買ったレモンの種が1年後…… まさかの結果が635万再生「さっそくやってみます」「すごーい!」「手品みたい」
- 庭に植えて大後悔した“悪魔の木”を自称ポンコツ主婦が伐採したら…… 恐怖のラストに「ゾッとした」「驚愕すぎて笑っちゃいましたw」
- 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
- 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
- 「歩行も困難…言動もままならず」黒沢年雄、妻・街田リーヌの病状明かす 介護施設入所も「急激に壊れていく…」
- 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
- 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
- 釣りに行こうとしたら、海岸に子猫が打ち上げられていて…… 保護後、予想だにしない展開に「神様降臨」「涙が止まりません」
- 身長174センチの女性アイドルに「ここは女性専用車両です!!!」 電車内で突如怒られ「声か、、、」と嘆き 「理不尽すぎる」と反響の声
- 築152年の古民家にある、ジャングル化した水路を掃除したら…… 現れた驚きの光景に「腰が抜けました」「ビックリ!」「先代の方々が」
- 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評