第21鉄 デジタルな汽車旅はいかが? 「A列車で行こう9」でお好みに杉山淳一の +R Style(1/6 ページ)

好きな列車を走らせたい、旅の舞台となる風景を作りたくなった――。そんな願いをかなえてくれるゲーム「A列車で行こう9」が、2010年1月に発売される。シリーズの最新作はどのような汽車旅を楽しませてくれるのだろうか。

» 2009年12月11日 19時30分 公開
[杉山淳一,Business Media 誠]

 映画好きの観客が向こう側に転じて役者になり、監督となって、独自の世界を作りあげたくなるように、列車の旅人も好きな列車を走らせたり、旅の舞台となる風景を作りたくなったりする時がある。そんな願いをかなえてくれるゲームが発表される。鉄道経営シミュレーションゲームの定番「A列車で行こう」シリーズの最新作「A列車で行こう9」だ。発売は2010年1月29日とのこと。そこで今回は、ゲームの中の鉄道の旅に思いをはせてみたい。

 私は地図を広げて空想する遊びが好きだ。もちろん鉄道好きだから、まずは線路を指でたどる。ここはどんな景色だろう? どんな列車が走るだろう? と、次第に地図では満たされなくなり、確かめに出かけてしまう。

 そしてまた地図を開く。今度は線路のない地域を見る。ここに線路を敷いたらどうだろう? 街から支線を引っ張って、海へ、湖へ、あるいは別の都市へ。学校があるから通学列車が必要だ。ベッドタウンを開発して通勤列車をどんどん走らせたい。日曜日にはノンストップの観光特急を走らせよう。やがて地図では満たされなくなり、実際に鉄道を建設……いや、できないな、それは。

 でも、PCがあればそんな遊びができる。鉄道会社経営シミュレーションゲーム「A列車で行こう」シリーズは、鉄道好きな旅人が、理想の鉄道路線を作るゲームになりそうだ。

「鉄道玩具」から「旅情再現ツール」へ進化した最新作

 「A列車で行こう」といえば、JAZZの名曲『Take the A Train』を思い出す人も多いのでは。このA列車はニューヨーク市地下鉄の電車の系統番号だった。一方、ゲームのほうのA列車は、当初はアメリカ大陸横断鉄道を建設する工事列車だった。鉄道を敷設し、資材と旅客の輸送で資金をつなぎ、大陸横断を達成したら大統領列車を走らせる。JAZZとゲームの共通点は、米国という設定と、目的地へ向かう期待度と達成感だ。大統領専用列車とは大時代的だけれど、今年はオバマ大統領の就任式で走ったので話題になった。

本作は蒸気機関車C57(ばんえつ物語)、C57(やまぐち)、D51を収録した
実在の景色を再現できるほどグラフィックが向上した。伊豆だ。どう見ても伊豆にしか見えない

 ゲームのA列車は1990年の3作目で大転換し、鉄道会社経営と街づくりのシミュレーションゲームとなった。いわゆる箱庭ゲームのブームにひと役かった。以来、A列車で行こうシリーズは「鉄道会社として街に関わり、発展させる」ゲームとなった。そしてPCハードウェアの進化と歩調を合わせつつ進化を繰り返し、本作「A列車で行こう9」に至っている。8ビットPC対応だった初代と2作目は、列車を示す記号が並ぶだけ、線路は白い線だった。3作目で斜め見下ろし型の2Dマップになった。車両は積み木を並べたようなものだったが、当時はそれでも面白かった。5作目でついに3Dグラフィックを採用した。そして進化を続けた9作目。さらに質感を増した風景を見せてくれる。

       1|2|3|4|5|6 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10
  1. 釣りに行こうとしたら、海岸に子猫が打ち上げられていて…… 保護後、予想だにしない展開に「神様降臨」「涙が止まりません」
  2. 身長174センチの女性アイドルに「ここは女性専用車両です!!!」 電車内で突如怒られ「声か、、、」と嘆き 「理不尽すぎる」と反響の声
  3. しぶとい雑草“ドクダミ”を生やさない超簡単な方法が115万再生! 除草剤を使わない画期的な対策に「スゴイ発見」
  4. 天井裏から変な音がする→スマホを突っ込んで撮影したら…… 映った“とんでもねぇ”モノに「恐ろしい」「何これ」と騒然の196万表示!
  5. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  6. 誰も教えてくれなかった“裁縫の裏ワザ”が目からウロコ 200万再生のライフハックに「画期的」と称賛【海外】
  7. 「電車の中で見ちゃダメ」「笑ったww」 実家からLINE「子ヤギがすばしっこくて捕まらない」→送られてきた衝撃姿が320万表示!
  8. 顔の半分は童顔メイク、もう半分の仕上がりに驚がく 同一人物と思えない半顔メイクが860万再生「凄いねメイクの力」
  9. 元「AKB48」メンバー、整形に250万円の近影に驚きの声「整形しすぎてて原型なくなっててびびった」
  10. スーパーで買ったレモンの種が1年後…… まさかの結果が635万再生「さっそくやってみます」「すごーい!」「手品みたい」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 庭に植えて大後悔した“悪魔の木”を自称ポンコツ主婦が伐採したら…… 恐怖のラストに「ゾッとした」「驚愕すぎて笑っちゃいましたw」
  2. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  3. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  4. 「歩行も困難…言動もままならず」黒沢年雄、妻・街田リーヌの病状明かす 介護施設入所も「急激に壊れていく…」
  5. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 釣りに行こうとしたら、海岸に子猫が打ち上げられていて…… 保護後、予想だにしない展開に「神様降臨」「涙が止まりません」
  8. 身長174センチの女性アイドルに「ここは女性専用車両です!!!」 電車内で突如怒られ「声か、、、」と嘆き 「理不尽すぎる」と反響の声
  9. 築152年の古民家にある、ジャングル化した水路を掃除したら…… 現れた驚きの光景に「腰が抜けました」「ビックリ!」「先代の方々が」
  10. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評