21世紀末、Facebookは49億人の死亡者ユーザーを抱える 死後のデータをどう扱うべき? 英研究

「死者が忘れられる権利」も議論になるのかも。

» 2019年04月29日 17時00分 公開
[ねとらぼ]

 世界最大のSNSであるFacebookが現在のペースでユーザー数を拡大すると、2070年までに死亡したユーザーの数が生きているユーザーの数を上回るだろう──こんな研究結果を英オックスフォード大学が発表しました。21世紀末には死亡したユーザーが最大49億人に達する可能性があるとしており、こうしたデータをどう扱うのか、議論が必要だと問題提起しています。

photo 例えばある作家の研究者が作家の死後、その作家の裏アカを発掘して研究に役立てるようなことがアリなのかどうかという…… (Photo by William Iven on Unsplash

 Facebookによると、2018年12月末時点での月間アクティブ利用者数は23億2000万人に上っています。オックスフォード大学の研究者は、Facebookのユーザー数データと世界各国の人口や死亡者数などを元に、複数のシナリオから今後の動向を予測しました。

 その結果、Facebookが各国の市場で飽和するまで、年率13%で成長すると想定したシナリオの場合、2100年には死亡者ユーザー数は49億人に達するとしています。この想定ではアジアとアフリカの死亡者ユーザー数が多い結果になっています。ただ、将来の実際の数字はこれを下回るだろうとみています。

photo Facebookが各国の市場で飽和するまで年率13%で成長すると想定した場合の死亡者ユーザー数の予測。アジアとアフリカの死亡者ユーザー数が多い=論文より

 オックスフォード大学インターネット研究所の研究者は「これは新しくて困難な問題を引き起こします。これら全てのデータにアクセスする権利があるのは誰なのか、故人の家族や友人の最善の利益のためにデータはどう管理されるべきなのか、そして未来の歴史家が過去を理解するためにこれらのデータをどう扱えるようにすべきか、という問題です」と述べています。

 Facebookが持つ膨大なデータを処理できれば、未来の歴史家は21世紀の人々が何を考え、どのような社会だったのかをつぶさに知ることができるでしょう。一方で、こうしたデータを保持するためのコストや、そもそも死者のデータをFacebookが保持すべきなのかという倫理的問題もあります。研究者はまた、Facebookは代表的なSNSとして挙げたに過ぎず、オンライン上の死者のデータについての議論を急ぐべきだと指摘しています。 

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2405/03/news002.jpg 市役所で手続き中、急に笑い出した職員→何かと思って横を見たら…… 同情せざるを得ない衝撃の光景に「私でも笑ってしまう」「こんなん見たら仕事できない」
  2. /nl/articles/2405/02/news023.jpg 【今日の計算】「2+7×9−3」を計算せよ
  3. /nl/articles/2405/02/news004.jpg 80代一人暮らし女性の“その都度が大事”なキッチンお掃除術 毎日少しずつ……の習慣に「尊敬しかない」「すごくやる気をもらえます」と称賛の声
  4. /nl/articles/2405/01/news013.jpg IKEAの新作カーテンが「家中これにしたい」ほどすてき!→どうやって付けているの? 垢抜けインテリア術に視線集中「すっごいかわいい」「色味が最高」
  5. /nl/articles/2402/15/news019.jpg 犬が同じ場所で2年間、トイレをし続けた結果…… 笑っちゃうほど様変わりした光景が379万表示「そこだけボッ!ってw」
  6. /nl/articles/2405/01/news131.jpg なんでそうなった? のこのしまアイランドパーク園内看板の名称が「俺は間に合わなかったがトイレはあっちだ君」に決定
  7. /nl/articles/2405/01/news128.jpg 「笑い止まんないw」 少女漫画風の顔をメイクで再現したら……? 衝撃の“おもしれー女”が爆誕 「笑うと怖!!」
  8. /nl/articles/2402/21/news158.jpg 業務スーパーの“高コスパ”人気冷凍商品に「基準値超え添加物」 約1万5000個販売……自主回収を実施
  9. /nl/articles/2405/02/news106.jpg 【今日の難読漢字】「鱸」←何と読む?
  10. /nl/articles/2405/01/news092.jpg “スケスケ成人式コーデ”が物議のモデル、「3度見される服」を披露 「コレは見ちゃうわ」「洗っても大丈夫なのか」の声
先週の総合アクセスTOP10
  1. 釣りに行こうとしたら、海岸に子猫が打ち上げられていて…… 保護後、予想だにしない展開に「神様降臨」「涙が止まりません」
  2. 身長174センチの女性アイドルに「ここは女性専用車両です!!!」 電車内で突如怒られ「声か、、、」と嘆き 「理不尽すぎる」と反響の声
  3. しぶとい雑草“ドクダミ”を生やさない超簡単な方法が115万再生! 除草剤を使わない画期的な対策に「スゴイ発見」
  4. 天井裏から変な音がする→スマホを突っ込んで撮影したら…… 映った“とんでもねぇ”モノに「恐ろしい」「何これ」と騒然の196万表示!
  5. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  6. 誰も教えてくれなかった“裁縫の裏ワザ”が目からウロコ 200万再生のライフハックに「画期的」と称賛【海外】
  7. 「電車の中で見ちゃダメ」「笑ったww」 実家からLINE「子ヤギがすばしっこくて捕まらない」→送られてきた衝撃姿が320万表示!
  8. 顔の半分は童顔メイク、もう半分の仕上がりに驚がく 同一人物と思えない半顔メイクが860万再生「凄いねメイクの力」
  9. 元「AKB48」メンバー、整形に250万円の近影に驚きの声「整形しすぎてて原型なくなっててびびった」
  10. スーパーで買ったレモンの種が1年後…… まさかの結果が635万再生「さっそくやってみます」「すごーい!」「手品みたい」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 庭に植えて大後悔した“悪魔の木”を自称ポンコツ主婦が伐採したら…… 恐怖のラストに「ゾッとした」「驚愕すぎて笑っちゃいましたw」
  2. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  3. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  4. 「歩行も困難…言動もままならず」黒沢年雄、妻・街田リーヌの病状明かす 介護施設入所も「急激に壊れていく…」
  5. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 釣りに行こうとしたら、海岸に子猫が打ち上げられていて…… 保護後、予想だにしない展開に「神様降臨」「涙が止まりません」
  8. 身長174センチの女性アイドルに「ここは女性専用車両です!!!」 電車内で突如怒られ「声か、、、」と嘆き 「理不尽すぎる」と反響の声
  9. 築152年の古民家にある、ジャングル化した水路を掃除したら…… 現れた驚きの光景に「腰が抜けました」「ビックリ!」「先代の方々が」
  10. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評