正体をなくすほど、ひどく酔うことを意味する「泥酔」。泥という漢字が入っているのは「昔の人が酔っ払ってグニャグニャになってしまう様子を泥に例えたから」といわれています。
ですが、この「泥」は土に水が混ざったあの泥ではなく、“得体の知れない虫”の名前なのだとか。

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解説
泥酔の語源となったのは、中国の「異物志」という書物。「南海に、骨がない『泥(でい)』という虫がいる。水中で生きていて、水を失うとただの泥のようになってしまう」という内容のくだりがあるのだとか。ここから、杜甫や李白といった詩人は「酔うて泥に似る」「酔うて泥のごとし」といった表現を使っているといいます。
筆者が調べた限り、泥という虫に関する解説はあまりなく、どんな生き物なのかイメージしにくいところもあります。ですが、どうやら昔の中国の人々には、泥酔する様子が「陸にあげられて、元気がなくなってしまった水中の生物」のように見えたようです。……何だかちょっとかわいそうだな、酔っ払い。
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主要参考文献
- 漢詩の中の酒の評定(日本釀造協会雜誌/縄田正造氏)
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