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「県道なのにクルマが通れない道路がある」。
そう言われたら、どんな道を想像するでしょうか。道幅がめっちゃ狭かったり、路面が舗装されていなかったり、そもそも通行止めだったり……。これまで紹介してきた「地図に載っていない県道」「門番がいて運転がヘタな人は通れない県道」「普通車が通るのさえ困難な幅1.7メートル制限の県道」などの、いわゆる「酷道(こくどう)」や「険道(けんどう)」をイメージするかもしれません。

しかしクルマの通行を阻む県道はそれだけではありません。今回紹介するのは「神奈川県道409号相模川自転車道線(以下、県道409号)」です。その名の通り、自転車(と歩行者)用の県道なのです。うそ、一応「県道」なのに? そんな県道もあるのか〜、な道です!
県道409号は、厚木市関口の国道129号から平塚市千石河岸を走る国道134号まで、相模川の左岸を南北に通る計画とする全長約21キロの自転車道です。2020年2月現在は未完成ですが、海老名市河原口から寒川町一之宮までの「圏央道が相模川左岸の堤防と並行する区間」が先行整備区間で、新東名高速道路と圏央道を結ぶ海老名南ジャンクション付近から海老名運動公園高架下駐車場先までの約2.6キロが先行して完成しました。
サイクリングロードとしてとても良さそうですが、歩いてみてもあらまぁすごい。建造物好きにもたまらない景色が広がっていました。
クルマは通れない、自転車・歩行者用の「県道」を歩く
早速、県道409号の先行完成エリアを辿ってみましょう。県道22号の門沢橋のたもと、温浴施設裏手の細い道からスタートです。

上空には海老名南ジャンクションがあります。高速道路の分岐路が縦横無尽に伸びています。
とてもこの先に県道があるとは思えない細い道ですが、ここを抜けると右側に何やら見えてきました。ここが(現時点の)県道409号の南端。その先は整備中ですが、将来的には平塚市まで延びる計画です。
取材日はすぐそばで工事をしていたため標識には保護材が巻かれていましたが、そこにうっすらと「自転車歩行者専用道路」の文字を確認できました。






真新しくきれいな道を北へ進みます。左側には相模川が、右側には圏央道が並行しています。
ちょっと行くと、「高速道路ジャンクションのすぐ脇」という徒歩ならばほとんど行く機会がない珍しい場所に着きます。かなりの急カーブを曲がりながら迫ってくるクルマの様子を見られます。何ここ、ジェットコースターみたい。すごい迫力!
この県道409号は相模川左岸の堤防を兼ねています。並行するのは圏央道、横切るのは新東名高速。河川敷の砂利道、県道409号、圏央道と、並行する道路が高規格になるにつれて、高度も比例して上がってくるのが面白いです。



新東名高速はこの海老名南ジャンクションから横浜市街地方面への延伸も予定します。この場所で上を見上げると、横浜方面へ延伸する道路用であろうスペースが橋脚に用意されていました。

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