完璧な物語に続編は必要だろうか。偉大な作品の続編が制作され、その続編が(一定の商業的成功と引き換えに)1作目に泥を塗ってしまうケースは多いし、終わるべきタイミングを逃してズルズルと先延ばしをしてしまい、結果的に魅力を失ってしまった漫画も少なくない。6月19日に発売した「The Last of Us Part II」も、発表された当初から同種の不安がつきまとっていた。
前作にあたる2013年にリリースのサバイバルアクションゲーム「The Last of Us」が、ゲーム史に残る傑作中の傑作であることは、もはや疑いようがない事実だろう。圧倒的なグラフィックや緊迫感のある戦闘はもちろんだが、特に物語のラストは衝撃的なもので、それこそが「The Last of Us」の評価を決定づけたと言っても過言ではない。だが、前作が素晴らしいラストを迎えたからこそ、続編が必要だったのかどうかは議論の余地がある。
事実、共同ディレクターの1人であるアンソニー・ニューマンは「Part II」の制作にあたって「なぜ続編を作るんだ」と多くの人から聞かれたという。
「Part II」は、すでにさまざまなところで報じられている通り、ストーリーについて賛否両論ある。現在はネガティブな意見(明らかに未プレイと思われる批判意見すらある)が注目されがちだが、この記事ではまず筆者も含め「1作目に匹敵する素晴らしいストーリーだった」と評価する人もたくさんいるということを主張したい。
このゲームを「駄作」と称する人の気持ちは理解できているつもりだ。詳細は後ほど語るが、今作のストーリーを好まない人は絶対にいるし、筆者もこの物語を見ていて何度もつらい思いをした。だが同時に、世間から“攻めすぎたストーリーを採用した結果、炎上した作品”という目線だけで語られていい作品ではないと思う。

なお、もしこれを読んでいる人の中に「The Last of Us Part II」のプレイを検討している人がいたら、前作「The Last of Us」の本編はもちろん、可能であればダウンロードコンテンツもクリアした上でプレイすることを、強くおすすめする。
【注意】ここから先、「The Last of Us」と「The Last of Us Part II」のネタバレを含みます。
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