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広告代理店大手の電通が「アマビエ」の商標を出願していた件で、同社が7月6日までに出願を取り下げていたことが分かりました。ネット上では商標出願について「マジか?」「最悪」など批判的な声が広がっていましたが、同社に問い合わせたところ「商標の独占的かつ排他的な使用は全く想定しておりませんでした」とのことでした。

電通による「アマビエ」の商標出願情報(特許情報プラットフォームより)
併せて、商標出願の目的についても聞いたところ、もともと取引先と「アマビエ」の名称を使ったキャンペーンを検討しており、その際、第三者が商標登録をする可能性を考慮し、あらかじめ商標を出願していたとのこと。しかし、その後「アマビエ」の名前を使ったキャンペーンについては再検討することとなったため、出願取り下げに至ったといいます。
電通コメント
当社取引先において「アマビエ」という名称を使うキャンペーンを検討していました。
現時点では商標登録されていなかったものの、今後、第三者が商標登録をする可能性を考慮した結果、キャンペーン中に権利侵害が発生する可能性があるため登録を試みました。
しかし「アマビエ」の活用については再検討することとなったため、商標の出願取り下げの手続きを行いました。
尚、商標の独占的かつ排他的な使用は全く想定しておりませんでした。
同社による「アマビエ」の商標出願が明らかになったのは6月30日のこと(出願日は6月15日)。アマビエはもともと疫病退散に御利益があるとされる江戸時代の妖怪でしたが、古くからあるものを電通が独占使用しようとしているのでは――といった推測が広がり、ネット上では2ちゃんねる発祥のアスキーアートを企業が商標登録しようとして問題になった、2005年の「のまネコ騒動」を想起する人もみられました。
なお、特許情報プラットフォームで検索すると、電通以外にも複数の企業が既に「アマビエ」「アマビエさま」「私はアマビエと申す者なり」などで商標を出願していることが確認できます。「アマビエ」を巡っては、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)が日本でも流行しはじめた2020年3月ごろからSNSで話題に。イラストを描いて投稿する人や、お菓子などの商品にして販売する人も現れ、疫病封じのマスコットとしてにわかに注目を集めていました。

「アマビエ」を含む商標出願情報(特許情報プラットフォームより)

アマビエ出現の報と、その姿絵を描いた江戸時代の瓦版(京都大学附属図書館所蔵)(関連記事)
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