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【ライター望月の駅弁膝栗毛】

熱海から約1時間半、伊東線・伊豆急行線の各駅に停まってきた「リゾート21」(キンメ電車)が、下田の市街地を流れる稲生沢川(いのうざわがわ)の鉄橋に差し掛かります。
この短い鉄橋を渡るとまもなく、終着駅・伊豆急下田。
晴れた日なら1年を通して、東京は勿論、熱海よりも幾分、日差しを強く感じるようになり、南国と港町ならではの開放感があふれてきます。

伊豆急下田駅に降り立つと、目の前にそびえるのは寝姿山。
山肌から突き出した無骨な岩が印象的です。
私自身、小さいころから何度も下田を訪れていますが、この山の岩肌と特急「あまぎ」(現・踊り子)を初めて見たときの記憶は、いまも鮮明に思い出されるもの。
「下田ロープウェイ」に乗れば、展望台から下田港や伊豆諸島を望むことができます。

伊豆急下田駅の駅弁は、改札口横の「ショッピングKIS’A」で販売されています。
午後3時〜4時台の「踊り子」に乗車する場合は、駅弁が完売してしまうことも多いので、事前に取り置きをお願いしておくのがお薦めです。
そんな駅弁販売ケースに、派手な“新商品”の文字を発見!
「金目鯛ピザサンド」(390円)、チョット気になりますよね。

この「金目鯛ピザサンド」、「伊豆急物産」によると、今年(2020年)8月1日から、販売を開始したとのことで、訪れた8月末の段階では、まだ「知る人ぞ知る」存在。
伊豆急行線主要駅で展開している土産物店「豆州やまきち」の人気商品、「金目鯛のくんせい」を使用してピザ風味に仕上げたと言います。
売店では注文を受けると、約2分でホカホカの状態で手渡してもらうことができます。

とろ〜りとなったチーズの風味が香るなか、ちょっぴり中身をのぞいて見ると、金目鯛のくんせいがゴロッと入っていました。
下田からの帰り、東京までの約3時間、小腹が空いたときは、とくに重宝しそう。
なお、「金目鯛のくんせい」は、同じ駅構内の「豆州やまきち下田店」で販売中。
お土産の試食を兼ねて、まずはピザサンドから味わってみるのもおススメですね。

伊豆の海沿いは、入り江ごとに広がる小さな漁村の素朴な風景が魅力です。
東伊豆は観光地となっていますが、伊東線・伊豆急行線の車窓には、昔ながらの漁村の名残を感じる風景もあって、沖へ出て行く小さな漁船が見られると、旅情も高まります。
夏の名残にセンチメンタルな気持ちを憶えながら、駅弁片手にのんびりと誰もいない海を眺めて、静かに秋の鉄道旅を楽しんでみてはいかがでしょうか。
連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/
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