JRグループ各社は8月23日、JR線のグリーン車が乗り放題となる企画きっぷ「フルムーン夫婦グリーンパス」を発売すると発表しました。発売は2021年9月1日。2022年5月31日まで販売します。

フルムーン夫婦グリーンパスは、2人の年齢が「合計88歳以上となる夫婦」を対象に、JR線の「グリーン車(一部を除く)が乗り降り自由」となる企画きっぷです。国鉄時代の1981年に販売が開始され、2021年で40周年。熟年・中高年の夫婦による旅行を指す呼称「フルムーン旅行」の由来となった長い歴史があります。



フルムーン旅行の言葉のイメージから熟年の方向けと思っていた人は多いかもしれませんが、条件は2人の年齢が合計88歳以上、つまり「平均44歳以上」ならば対象になります。あ、私たちそういえば対象範囲内だったという人も多そうです。
利用可能期間は2021年10月1日から2022年6月30日。年末年始期間、大型連休期間など一部日程を除く、連続した5日間用、7日間用、12日間用の3種類から選べます。
東京〜博多間の新幹線往復で元が取れる料金設定
料金は2人分、一般用5日間用が8万4330円、同7日間用が10万4650円、同12日間用が13万320円。利用者のどちらかが70歳以上ならばより価格を抑えた「シルバー用」も用意します。シルバー用は、5日間用が7万9330円、同7日間用が9万9650円、同12日間用が12万5320円です。


フルムーン夫婦グリーンパスで、JR全線の特急、新幹線(「のぞみ」「みずほ」を除く)、急行、快速、普通列車のグリーン車、B寝台車を利用できます。BRTやJR西日本宮島フェリーも対象です。差額払い戻しはありませんがもちろん自由席も利用可能。パスの掲示でJRホテルグループ加盟ホテルの宿泊料金割引といった特典もあります。
参考までに、「東京〜博多間」東海道・山陽新幹線ひかり号のグリーン車利用で片道通常料金は1人約3万円ですから、往復2人分で元が取れる計算です。差額を追加して「グランクラス」(関連記事)に乗る、一部にある新幹線普通車やJR北海道在来線特急の「4人用個室」を料金増なしで乗るといった体験もできます。
年齢や2人同一行程といった条件や目的の違いはありますが、お得なJR全線乗り放題きっぷの代名詞「青春18きっぷ」(関連記事)とともに、快適な鉄道旅で便利に使いこなしてみてはいかがでしょうか。
(大泉勝彦)


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