中国政府は9月2日、中国国内での芸能活動について8項目の規制を発表しました。アイドル育成番組やタレントの子どもが出演するリアリティー番組、旧時代的な男性的イメージを持たない男性タレントなども禁止する内容で、今後中国のエンターテインメント業界では大幅な変容が予想されます。

中国政府は「業界の美徳と芸術の精神を明白に確立するため」として、まず番組に出演するタレントには「政治的な品質、道徳的な性格、芸術的な水準、社会的評価を選定基準に」すると述べています。「法を犯したり非倫理的な人物」には抗し、社会活動への参加、インターネット上での情報公開も規制する考えです。
また、番組としては、上述したアイドル育成番組、タレントの子どもが出演するバラエティー番組やリアリティー番組は放送しないこと。また、「カメラのないところで視聴者が投票するような番組」も放送されないとしており、こういった番組の中には視聴者が投票する前に番組のパートナー企業の商品を購入するよう促すものがあるとのことです。
さらに“娘炮”と記されている、旧来の意味で“女性的”とされるいわゆる“オネエタレント”を出演させず、パフォーマンスのスタイルや衣装、メイクを厳しく管理するとしており、ゴシップや「低俗なネット有名人」も過剰に大衆的だとして禁じる方針です。中国政府は男性がメイクや装飾品で“女性的”とされる姿を示すことに反対の立場をたびたび表明しており、その都度SNS上で国民から批判されていました。
この他にも映画界の高騰する報酬に歯止めをかけ、脱税や“陰陽契約”は厳しく処罰すること、マネジメントの責任強化、批評家やジャーナリスト、放送局など業界全体に対しても「正しい政治的方向性、世論誘導、価値観の方向性」「思想、政治、職業倫理などの教育強化」を行うとしています。
この8項目でタレントらの人格などについては幾度も強調されています。中国の芸能界では近年、アイドルグループ「NCT」のメンバーだった香港出身のルーカス・ウォンが複数の女性と交際していることが発覚しグループが活動休止となったり、元アイドルグループ「EXO」のメンバーで中国系カナダ人のクリス・ウーが30人以上の女性に対する性的暴行事件で逮捕されたりといった、不祥事や重大な刑事事件が相次いでいました。

さらに中国の芸能界、特に映画界では脱税やマネーロンダリングが横行しており、2018年には中国の人気俳優ファン・ビンビンが複数の出演契約を作り実際より報酬を少なく見せる“陰陽契約”で巨額脱税をしていたことが発覚。彼女は数カ月失踪ののち、約146億円の支払いを納め自身のSNSで謝罪しました。
中国の芸能界では慣習となっていた陰陽契約による脱税ですが、事件発覚後、中国共産党中央宣伝部などは俳優の報酬を制作費の40%にするといった、出演料に関する規定を発表。中国税務当局もエンターテインメント業界を一斉調査するとしました。しかし2021年5月にも中国の俳優ジェン・シュアンによる同じ手口での脱税が発覚し、約51億円の支払いが命じられています。
中国のエンターテインメント業界が拡大するにつれ俳優たちの報酬はうなぎ上りに高騰。少なくない国民が地道な産業に関連した職業などよりも華やかで高額な収入を得る可能性がある芸能界を目指すことにも政府はたびたび苦言を呈していました。
2018年に巨額脱税が発覚し話題になったファン・ビンビン
女性問題が発覚したNCTルーカス・ウォン
【訂正 2021年9月4日19時53分】初出時、アイドルグループ「NCT」の表記に一部誤記がありました。正しくは上記の通りです。お詫びして訂正いたします。お知らせいただいた読者の方、誠にありがとうございます。
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