
雹(ひょう)と霰(あられ)と霙(みぞれ)。どれも空から氷の塊が降ってくる気象現象ですが、それぞれの違いを正確に説明できる、という人は多くはないでしょう。
今回はこの3つの違いについて解説します。
雹(ひょう)…直径5mm以上の氷の粒

雹(ひょう)は、直径5mm以上の氷の粒が空から降ってくる現象です。
ひょうが降るのは、主に5〜7月の初夏の季節です。冬ではないのに、なぜ氷の塊が降るのか疑問に思う方もいるでしょう。その理由は、ひょうの生成過程にあります。
ひょうは、雲の中の雲粒が何度もぶつかりあって大きくなることで作られます。この雲は、層状性の比較的安定した雲ではありません。雲粒が何度もぶつかりあうためには、積乱雲のような雲の中で上昇気流や下降気流が激しく入り乱れている必要があります。積乱雲は、地上付近と上空の気温差が大きくなりやすい「夏」によく発達します。ただ、「真夏」は上空でも気温が高く、ひょうの生成にはやや不向きな環境になります。つまり、積乱雲が発達しやすい「夏」、その中でも上空の気温が上がりきっていない「初夏」の時期がひょうの生成に最も適しているのです。
霰(あられ)…直径5mm以下の氷の粒

霰(あられ)は、直径5mm以下の氷の粒が空から降ってくる現象です。
あられの発生原理は、基本的にひょうと同じで、その大きさが5mm以上であるか否かによって判別されます。なお、あられには「雪あられ」と「氷あられ」があります。
雪あられは、白く不透明で、地面に当たるとはずんで割れることもあり、比較的簡単につぶれます。一方、氷あられは半透明な氷の粒ですが、雪あられと比べると丈夫で簡単にはつぶれません。
霙(みぞれ)…雪と雨が同時に降る

霙(みぞれ)は、雪と雨が同時に降る現象です。
上2つのひょう・あられとは少し異なり、雪が解けかけた降水粒子のことを指します。なお、みぞれが降ることを予想することは難しく、天気予報の際には、「雨か雪」「雪か雨」などと表現します。
「みぞれ」が降った際、気象庁は「雪」として記録します。2016年1月の寒波襲来時に、沖縄で雪が降ったとして話題になりましたが、その際も実際には「みぞれ」でした。
このように「みぞれ」は雪として観測される一方で、「あられ」は雪でも雨でもなく、「あられ」として観測されますが、これも「ひょう」「あられ」と「みぞれ」の違いの1つといえるでしょう。



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