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マーベル・スタジオの最新ドラマシリーズ「シークレット・インベージョン」がDisney+(ディズニープラス)で毎週水曜日に独占配信中。サミュエル・L・ジャクソン演じる“アベンジャーズの創設者”ニック・フューリーをメインに据えたストーリーで、日本語吹替版では過去の作品に引き続き竹中直人さんが同役を演じています。
同作はタイトルの“シークレット・インベージョン(見えざる地球侵略計画)”のとおり、あらゆる人物に擬態できる能力でひそかに地球に溶け込んでいたスクラル人による侵略計画を描いたサスペンス・スリラー。「アベンジャーズ」をはじめとする過去作品では、スーパーヒーローたちをまとめるボスとして辣腕(らつわん)を振るってきたフューリーがスクラル人の計画阻止に挑みます。
ねとらぼでは物語が佳境をむかえた3話配信後のタイミングで竹中さんにインタビュー。自ら身体を張って地球のために戦うフューリーの姿からは、10年にわたって吹替を担当してきた竹中さんも新たな一面を発見できたといいます。最終回の印象や、フューリーを演じるにあたっての役作りまでを聞きました。

「続けてこられたのはスタッフのおかげ」 ニック・フューリーと歩んだ10年
―― 今ちょうど折り返し地点です。ネタバレはさけつつ、ここからどんな物語が期待できるか教えてください。
竹中直人(以下、竹中) 想像を超える出来事がたくさん起こるのでもうびっくり! 「え!? そんなっ……! 何で?! え?!」と驚いてばかり。そして誰1人信じられない恐ろしさ。どんどん追い詰められて行く……。声優を演(や)らせていただいた僕も最後まで息が抜けませんでした。今回のインベージョン(侵略)はかなり恐ろしいので覚悟して見てください。

「アベンジャーズ」のシリーズは登場人物一人一人がちゃんと引き立つのがすごいと思います。全てのキャラがしっかり生かされています。誰もがヒーロー。制作スタッフの愛が伝わりますね!

―― 最後まで楽しみです。今回のシリーズでは外国語をしゃべるシーンもありましたね。
竹中 そうです。ロシア語! 僕が知っているロシア語なんてハラショーかスパシーボくらいで、こりゃ大変だと思ったんです。しかし、収録に立ち会ってくださったロシア語の先生からは意外なことに一発オッケーをいただきました。
―― 慣れない外国語のせりふも含め、吹替をする上で難しさは感じましたか? フューリーというかサミュエル・L・ジャクソンなのか、皮肉混じりのしゃべり方も独特です。
竹中 いやあ本当に難しいです。アニメとは違い、実写は確実に人間が存在しますからね。演じる俳優の骨格、体格からあふれ出る声の音色とどう向き合っていくか……。本人の本当の声を知りながら演じるのは大変な覚悟がいります。
ニック・フューリーはサミュエル・L・ジャクソンという誰もが知っている俳優が演じているわけですからとても難しい作業です。アニメは非現実的な世界で、またやり方も違います。実写は揺るぎないサミュエルの本当の声がある。僕の声とは全然違いますしね。見る人たちも既にイメージを持っているので緊張します。日本語の言葉のリズムと俳優の呼吸も感じながら声を合わせてゆく作業は大変と言ってもやりがいのある仕事ですね。
でも、この「シークレット・インベージョン」という作品を通じて、より深くニック・フューリーに近づけた感じがあるかな。収録のたびに話の展開が分からずドキドキしながらニックと向き合えたのですからね。

―― 2012年公開の「アベンジャーズ」以来、シリーズ作品でフューリーの吹替を担当。どうして役を引き受けたのか覚えてますか?
竹中 スケジュールさえ合えばオファーは全て引き受けます。仕事を選ぶのは嫌いなんです。そこにどんな出会いがあるか分かりませんからね。それに吹替の仕事は大好きなのでぜひやりたいと思いました。それも大好きなサミュエル・L・ジャクソンの声を「僕がやっていいんだ?」ってとてもうれしかった。
声優は子どもの時からずっと憧れの仕事でした。声優のお仕事はある意味、外国の俳優の印象さえ変えてしまう不思議な仕事です。しかし、オリジナルが存在する【ニック・フューリー】というキャラクターに別の角度(日本語)から命を吹き込むという作業は本当に難しい仕事でもあります。
―― もともとサミュエルがお好きだったんですね。
竹中 好きです。最初に知ったのは「パルプ・フィクション」(1994)。それからサミュエルの作品は何本か見ましたがまさか自分がサミュエルの吹替を演(や)るとは思ってもいませんでしたからね。でもニック・フューリーのあのコスチュームにはしびれました! 黒のロングコートとアイパッチ、そのスタイルがあってこそのニック・フューリー! まさか僕がニックになるなんて今も信じられないです。

サミュエルは声が高いですよね。不思議なんです声優の仕事って。本人の声に近づけて発声すると、どうもしっくりこなかったり……。声のトーンを探って行く作業がとても面白い。でも最終的に音色を選ぶのは監督で、監督が「竹中さんの声のままでいきましょう」となった時、「いいんですか? このままで……」という不安はありました。「もうちょっとテンション上げよう」とか、「やっぱりテンション上げ過ぎかな」とか、そういった作業が楽しいです。ずっと続けてこられたのはスタッフの方々のおかげです。感謝しています。
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