1989年にマドンナが出演し即座に放送禁止となったペプシのCMが現地時間9月12日、「2023 MTVビデオ・ミュージック・アワード」で放送されました。34年ぶりにCMを解禁したペプシにマドンナはInstagramで謝辞を述べています。

この1989年のCMでは、同年リリースされたマドンナの楽曲「ライク・ア・プレイヤー」が使用されていました。問題となったのはこの楽曲MVの中に、黒人の聖人とマドンナがキスをするシーンや、十字架を燃やすシーンがあったこと。
同楽曲を使用したこのCMも宗教団体などから強い抗議を受け、放送直後に中止されるという事態に発展しました。ペプシはその年マドンナと当時としては破格である500万ドル(約7億3000万円)のパートナーシップ契約を結んでおり、さらにCM制作には多額の資金が投入されたため大きな損失に。マドンナはこの件に関し決して謝罪することはありませんでした。
なお楽曲については、米ビルボード・チャートで3週連続1位を獲得。MTVビデオ・ミュージック・アワードでは視聴者賞を獲得しており、マドンナは受賞スピーチで「多くの議論を呼んでくれたペプシには本当に感謝したいです」と語っています。
さらに日本でも、この曲を収録した同名のアルバムはオリコンチャート初登場1位を獲得。第4回日本ゴールドディスク大賞洋楽部門のゴールドディスク大賞と、グランプリ・アルバム賞、ポップス(ソロ)部門のアルバム賞を受賞しています。
マドンナはInstagramに短く編集したCMの動画を投稿し、「34年前、私は楽曲『ライク・ア・プレイヤー』の発売を記念しペプシとCMを制作した。私がMVの中にある、黒人の聖人とキスをしたり十字架を燃やすシーンを変更するのを拒否したので、CMは即座に中止された」とCM中止の経緯を説明。
そして「これが、私の芸術的完全性を妥協しないアーティストとしての、輝かしいキャリアのはじまりよ」とマドンナらしい一文を添えました。さらにこれまでに確執があったと思われるペプシへ「私たちのコラボレーションがずば抜けてたってやっと気が付いてくれてありがとう」と謝辞を述べ、「アーティストは平穏を乱すためにいるのよ」と結びました。

ペプシは2017年にも、米モデルのケンダル・ジェンナーが出演したCMが炎上。内容が「デモを軽々しく扱っている」「Black Lives Matter」デモでの不適切な場面を想起させるなどの抗議が殺到した結果、視聴者とケンダルの両方へ謝罪し、CMを放送中止としていました。
この直後マドンナはペプシのCM画像をInstagramへ投稿し「朝起きて、このくだらないやつは本当に意味不明って気づいたよ。ちなみに私の30年前のペプシのCMも私と黒人の聖人がキスしてるからって中止されたんだ」とコメント。続いてコカ・コーラを手に持つ自身の画像も投稿しています。今回のペプシの判断は、マドンナにとって素直に喜ばしいものだったのかもしれません。
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