AI画像認識を活用して「きのこの山」と「たけのこの里」の写真から「きのこの山」だけを消すシステムが開発され、約7万2000件の「いいね」を集めています。ねとらぼ編集部は開発者本人に話を聞きました。

元は学校の課題から
熊本高専の専攻科1年生、こ。(@ci18kawaguchi)さんが、明治の「きのこの山」と「たけのこの里」を使ったユニークな画像認識システムを開発しました。写真に“誤って”映り込んだ「きのこの山」を自動で消去するというもの。争いが起きそうなシステムだ……!
画像に映った「きのこの山」が自動検知され、写真から消されます。動作はシンプルですが、クオリティーは高く、自動で認識された「きのこの山」はまるでそこになかったかのように消えてしまい、「たけのこの里」だけが残されています。



システムがどのように動いているのか、開発のきっかけは何だったのか。詳しく話を聞きました。
――どういう仕組みで抹消しているのでしょうか。
こ。さん: 学校の課題で出た「画像に関するAIを使用してなにかシステムを作成する」というもののためにプログラムを作成しました。
もともとはきのこの山とたけのこの里を分類するだけのつもりでしたが、いっそのこときのこの山を消してしまったら面白いんじゃないか?と思いこのようなシステムとなりました。
――技術的な面について詳しく聞かせてください。
こ。さん: 「YOLOv8」[1]という物体検出のアルゴリズムを用いて、きのこの山とたけのこの里の分類を行います。分類の実行結果がXの投稿の写真2枚目であり、分類結果が画像中に表示されています。
物体検出に使用するモデルは自分で70枚程度の画像を撮影し、それらを元にモデルの学習を行いました。きのこの山を消す技術には、画像から任意の物体を消すInpaintingという技術の一種である「LaMa」[2]を使用しています。
物体検出の結果からLaMaへ入力するマスク画像(投稿3枚目。白色の部分が元画像から消される)を生成し、LaMaを用いてきのこの山を画像から消しています。
私はたけのこ派ですので今回はきのこの山を消しましたが、プログラムを少し変えるだけでたけのこの里を消すことも可能です笑。
単に「きのこの山」と「たけのこの里」を分類するだけのシステムから、より面白みを追求して「きのこの山」を消去するアイデアに至ったようです。2つの技術を掛け合わせ、AIに学習させるための写真も自ら70枚用意したとのことで努力が光っています。
コメント欄には、「一流お菓子と映す価値無しお菓子が同じ画像に収まれるわけないよなぁ?」というたけのこ派からのコメントや、「同時に出てきた場合は、きのこは真っ先に食べられて、残らない状態が普通ですもんね」というきのこ派からのコメントも寄せられました。両派閥の人たちがユニークな発想を大いに楽しんでいるようです。
画像提供:こ。(@ci18kawaguchi)さん
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