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「乃木坂46」1期生でタレント・作家の高山一実さん原作の同名小説を映像化した映画『トラペジウム』が、5月10日に公開されます。

主人公の高校生・東ゆうは、“絶対にアイドルになる”という強い思いを抱く女の子。東西南北の女の子4人でグループを組むことで、自身も含め全員でアイドルになるという壮大な計画にまい進していく……という、キラキラとした夢と青春、その過程での困難を描いたストーリーです。
「乃木坂46」1期生として活動していたという経歴が広く知られる高山さん。細かい描写にも当時得た知見が節々で描かれていますが、主人公というフィルターを通してにじみ出ている原作者の思いとは、どのようなものなのでしょうか。ねとらぼでは高山さん本人に、劇場公開されるいまの心境などを聞いてみました。
【以下、軽度のネタバレあり】

決して喜びだけではない映画化
インタビュー日の3月某日。取材陣の前に姿を現した高山さんは、柔らかい笑顔と、素直で誠実さを感じる言葉選びを見せ、テレビなどと変わらない姿が印象的でした。
――映画化、おめでとうございます。アイドル活動と並行して上梓した作品がグループ卒業後2年半を経て映像化。心境をお聞かせください。
高山 えっと……(長考)。
なんだかいろんな感情があります。この感情を1つにまとめようと思うと、また本ができちゃうんじゃないかなってくらいなんですけど(笑)。
うーん、何だろうな。複雑な……。複雑な幸せをかみしめていますね。
――それは同作のストーリーを振り返ったとき、自身がグループを卒業してからの寂しさなどの感情を思い出してしまう、という意味も込められているのでしょうか?
高山 それもあります。またシンプルに、自分の書いた物語がアニメ化してロードショーされるなんて、人生でなかなかない機会なので、その不安ですよね。公開後、「よかった!」ってお客さんから思ってもらえなかった時は失うものが大きい、という不安を考えたら、(いまの心境は)「楽しみです」のひと言では表現しきれないというのはあります。
でも、やっぱりプロの方に作っていただいたものですし、私も好きなシーンがあるので早く見てもらいたい気持ちもするし……。複雑ですね。
――映画化にあたり、高山さんご本人も製作に関わったそうですね。
高山 主人公のゆうは(アイドルになる計画を進めるうえで)ノートにメモを残す“メモキャラ”なんですが、監督さんとよくしゃべっていたのは、「ノートに何を書いたらいいですかね?」みたいな話で。ノートの表紙に書く文言、例えば「他の人から見られたときに(内容が)バレないようにゆうなら書かないんじゃないか」とか、そういうやりとりを細かくしましたね。

「完全版」の真意とは
――映像化に際し、同作は「完全版」になったと謳われています。小説版に何が足されたことによって「完全版」になったと感じますか。
高山 アイドルになってからのシーンは、小説よりも劇場版の方が濃く描かれています。小説を書いていた当時、(現役時代の)私がアイドルになった後の話を文章で表現するのは、ためらいがありました。フィクションではあるんですけれど、小説が“暴露本”と受け止められてしまう……といいますか。アイドル全体の話なのに、私の名前で書くのは違うんじゃないかと思いました。(同じくアイドルを題材とした)朝井リョウさんの『武道館』が既に出ていて、アイドルになった後の話を細かく描いていたということも理由です。

でもアニメ化となった時に「活字じゃないんだったら細かいリアルさみたいな描写を入れても暴露っぽくならないな」と。例えば、ボイストレーニングのシーンはリアルにメンバーがやってることですし、あとはスタジオの雰囲気もリアルさを追求してもらいました。劇中に登場する4人の楽曲(※東ゆう・大河くるみ・華鳥蘭子・亀井美嘉による楽曲「方位自身」)があるのも、新しいしいいことだなと思いました。
(C)2024「トラペジウム」製作委員会
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