INDEX
河川敷で大量のツバキの種を拾い、プロの力を借りて全力で搾り、さらにおいしく調理していく動画がYouTubeで話題です。投稿は記事執筆時点で8万5000回以上再生され、2700件を超える高評価を獲得しています。
ツバキの種から油搾るの面倒くさすぎる問題
動画を投稿したのは、YouTubeチャンネル「野草研究所(@wildgrass.Lab.)」の道端つくしさん。その辺に生えている野草を採取、調理して食べる動画などを投稿しており、以前には冬の雑草を煮て予想外の物を作り上げる動画や、市街地にある公園で高級食材にそっくりなキノコを採取して食べる様子が注目を集めました。
今回話題を呼んだのは、誰しも一度は悩んだことがある(かもしれない)「ツバキの種から油搾るの面倒くさすぎる問題」を、プロの力を借りて解決していく動画です。動画は3月上旬、道端さんが河川敷でツバキの種を拾う場面からスタートしました。
河川敷でツバキの種を拾う
ツバキの種を拾い集めるのはいいけれど、集めれば集めるほどこの後待ち構えている重労働に絶望する。そう話す道端さんによると、ツバキの種の中には豊富な油分が含まれていて、殻をむいた中身を搾ると「ツバキ油(カメリアオイル)」が取れるのだそうです。
しかしその「砕いて搾る」という作業が重労働で、まず大量の硬い殻をむくことが手間であり、さらにそれを砕いて蒸してからものすごい圧力をかけてプレスしないと油を分離できないことなど、何重にも困難が待ち構えているのだといいます。
そのため道端さんは3年前に「SHIBORE試作1号機」という圧搾機をDIYしましたが、小さすぎて1回に小さじ1杯の油も搾れなかったのだとか……。操作性もいいとは言えなかったので、圧搾工程をなんとか改良できないものかと考えていたそうです。
長らくそんな悩みを抱えていた道端さんでしたが、実は今回ある工業系YouTuberに協力をしてもらえることになりました。そこで頑張って拾った過去最重量のツバキの種を手に、打ち合わせをするために協力先へと向かうことになったのでした。
町工場「なんとか重工」で打ち合わせ
道端さんがツバキの種を持って向かった先にあったのは、ある町工場です。工場では“ものづくり”の楽しさや魅力を世界中の人たちに伝えるべく活動している、工業系YouTuber「なんとか重工」のケロさんが笑顔で出迎えてくれました。
早速持ってきたツバキの種を取り出して、打ち合わせスタート。拾ってそのままの種と殻をむいた種をケロさんに見せつつ、この種をフードプロセッサーで砕き、蒸して熱々になったパウダー状のものを搾ると説明していく道端さん。さらに砕く、蒸すはこれまで通り行うけれど、なんとかして熱々のパウダーを大量に搾りたいと話します。というのも以前自作の圧搾機でツバキ油を搾った際は、サバ缶に充填したパウダーから数ミリの油しか取れなかったから……。
なおケロさんが依頼をもらってからあれこれと調べたところ、圧力は断面積に影響されるため、断面積が広すぎると力が分散してしまうとのこと。圧力を高くしたいのであれば断面積を大きくしすぎない方がいいということで、パウダーを絞る断面積はサバ缶くらいのままで、パウダーに圧力をかける棒状のパーツを長くすることにしました。
圧搾機を作っていく
1カ月後。「材料が届いた」という連絡を受けた道端さんが工場にお邪魔すると、机には非鉄金属および鋼、プラスチック材料の専門商社の白銅さんより提供していただいた材料が並んでいました。そしてケロさんは洗って乾かしたときにさびにくいという、調理機材向けのステンレスでできたパーツを目の前で機械にセットして、必要な形になるまで削ってくれます。ステンレスに機械で穴を開け、さらにその穴を広げるといった工程を経て、1つのパーツが完成。残るパーツについても、ケロさんに加工してもらいます。
さらに1カ月後。ケロさんから「全部加工できた」という連絡を受け、工場へと向かった道端さん。すると全てのパーツが完成していたのはもちろんのこと、一部のパーツには野草研究所のロゴが刻まれていました。ケロさんの粋なはからいに感動しつつ、早速パーツを組み立てていくことに。
まずはスタンドとなるパーツから組み立てると、全くガタつかない頑丈なスタンドが完成。さらにフィールドワークで砂利の地面などに乗せた時にスタンドへ傷が付かないよう、足となるパーツも3Dプリンタを使って作ってくれていました。
続いて太いネジでかかる圧力を受けるためのパーツやメインスクリュー、ハンドルを組み立て、スタンドと組み合わせると……とっても格好いい、特注の圧搾機「SHIBORE改 ultimate model(究極形態)」が完成したのでした。
いざ、SHIBORE改を使ってみる
後日。完成した圧搾機を使うため、拾い集めておいたツバキの種から殻をむいていくことに。4日かけて取り出したツバキの種は子葉と呼ばれる部分に油をたっぷりと蓄えています。なんでもツバキの種は殻込みの全体量で見ると約3割、子葉だけで見ると約4割が油分だといわれているそうですよ。
とはいえこれまでは搾油機の効率が悪すぎて4割以上搾れた感覚はないけれど、今回からかなり効率が上がるはず。しかし効率が上がるからこそ、渋みや苦みにつながる成分が入っている可能性がある茶色い渋皮を除去して、渋皮の中身の黄色い部分だけを搾りたいと話します。
その方がクリアなオイルになるはず、と話しながらむいたツバキの種を精米機にかけたところ、大部分の渋皮を取ることができました。その後フードプロセッサーで砕くと、ツバキの種が鮮やかな黄色の粉末へと姿を変えます。
そして蒸し器に煮沸消毒した布、粉末状のツバキの種を乗せて加熱し、蒸しあがったツバキのパウダーを熱々のままSHIBORE改に充填。本体にセットしてハンドルを回していくと……流れるようにツバキ油が出てきました。これまでは小瓶1杯分を集めるのに1日かかっていた道端さんは、圧倒的な効率の良さに感動を覚えたようです。
さらに簡単に搾りかすが取り出せるようになっている設計に感動しつつ、取り出した搾りかすを見ると、とてつもない圧がかかっていることがわかります。搾ったばかりのツバキ油は不純物をろ過しつつ、次々とパウダーを搾っていくと、30分程度で大量のツバキ油を搾ることができました。この後は搾りたてフレッシュなツバキ油を使った、おいしい料理を作っていきます。
ツバキ油を使った野草料理
ツバキ油を使った料理にぴったりな食材を探すべく、急いで海へと向かった道端さん。早速海辺の代表的な食用野草であり、海外では野菜として栽培されることもある「ツルナ」と、ツルナと同じく海岸の砂浜に自生していることが多く、野菜として栽培されることもある野草「オカヒジキ」を発見。ありがたくいただき、自宅へ向かいます。
自宅へと戻った道端さんがたっぷりのツバキ油にレモン汁やコショウ、おろしたニンニクなどを混ぜ、野草をゆでて冷水に取り、アジを丁寧にさばいて皿に盛り付けたら……「アジのツバキオイルカルパッチョ 浜辺の野草を添えて」が完成しました!
早速食べてみると、ツバキ油をまとわせると青魚の脂の香りが上品になる他、オリーブオイルでは洋の方に引っ張られるけれどツバキ油はそれが控えめだと感じられたそうです。またオカヒジキはプチプチシャキシャキで食べるのが楽しく、ツルナはほんのりと塩味があるアイスプラントのような感じで、ツバキ油はナッツのようなコクのある味がしておいしかったそうですよ。
その後ツバキ油があまりにもおいしかったことから、ケロさんの工場でもツバキ油を搾ることに。ケロさんに一番搾りのツバキ油を味見してもらったところ、ナッツのようなコクがあって後味にちょっと苦みが感じられたとのことでした。なお圧搾機の製作についてもっと詳しく知りたい人は、ケロさんが投稿した動画もチェックしてみてくださいね。
「プロってすごいですね!」「精製こんな感じなんだ!」と反響
コメント欄には「世界に一つだけの自分だけのマシン……まさに男のロマン」「油絞り機の性能が大幅にアップしたのなら、菜種や西洋からし菜の種など、他の油が取れそうな物から油を搾りまくって、味を比べてみるのも良いかもしれませんね」「機能美の集合体から中央に構えるロゴマーク。圧倒的な美、一家に一台欲しい出来栄え……!」「いや、ホントにプロってすごいですね!」「椿油の精製こんな感じなんだ!」といった声が寄せられました。
道端さんはYouTubeチャンネル「野草研究所(@wildgrass.Lab.)」の他、サブチャンネル「野草キッチン(まかない)(@yasou_kitchen)」やX(Twitter/@wild_grasses)などで情報を発信中。また、著書『採った! 食べた! やってみた!野草でチャレンジ体験記』(玄光社)も発売中です。
「野草研究所」動画まとめ
動画提供:YouTubeチャンネル「野草研究所(@wildgrass.Lab.)」
【Amazon】ねとらぼ読者に選ばれているアイテムTOP5【2026年8月版】
1位:【30%OFF】[ザ・ノース・フェイス] トートバッグ ジオフェイスボックストート
2位:Tetra テトラ じょうろでキレイメダカ鉢 40 黒 睡蓮鉢 金魚鉢
3位:[ニューバランス] サンダル Fresh Foam RCVRY Slide v1 フレッシュフォーム リカバリー メンズ
4位:カインズ(CAINZ) 撒くだけで防草できる人工砂 約15kg
5位:サーモス 保冷ロールトップバッグ 5L ブラック 保冷バッグ アイソテック断熱構造 RFK-005 BK












