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1年前や5年前……。少し前にインターネット上で話題になった投稿や動画を振り返って紹介する企画「昔のインターネット発掘!」。今回は2025年5月にYouTubeへ投稿された、ヤフオクで落札した鉄瓶をよみがえらせる動画を紹介します。職人によるすばらしい仕上がりが「ビックリしました」「感動」「先人の知恵とセンスが光りますね」と反響を呼び、記事執筆時点までに51万回以上再生され、2800件以上の高評価を集めています。
落札したのはサビた鉄瓶
動画を投稿したのは、YouTubeチャンネル「髭の着色職人」(@iromasa_ch)。富山県高岡市の伝統工芸品・高岡銅器の着色を行う工房「色政」の4代目と若手社員でチャンネルを運営し、さまざまな匠の技を紹介しています。
今回は、「Yahoo!オークション」で落札した鉄瓶をよみがえらせることに。届いた鉄瓶を見ると伝統的な“あられ模様”があしらわれ、まだらになっている黄色のような色はオハグロ掃き(鉄器の表面を黒く着色すること)の形跡のようです。
さらによく見ると、注ぎ口はサビており、底は少し焦げています。中はホーロー仕上げですが、ひび割れたところからサビが広がっているようです。フタについては表側はそこまでサビていませんが、裏側はしっかりサビていました。
各所のサビ落としから行う
まずはサビ落としから。最初にサンドブラストで中のホーローごとサビを取ってしまいます。サンドブラストとは、砂などの研磨剤を吹き付ける器具のことです。
フタについては最初にバーナーであぶってサビを浮かせてから、ブラシで削り取ります。サビが取れると鈍い銀色の素地が出てきました。
一方、本体外側のサビはそこまでひどくないので、そのままブラシでこすって落とします。
番茶でサビ止めの酸化皮膜を作る
番茶を煮出した液を使って酸化皮膜を作り、サビ止めと漆(うるし)の食い付きを向上させます。これを行うと、鉄瓶の鉄分がタンニンと反応して少し黒くなります。
10分くらい行ったらお湯ですすいで乾燥させます。乾くとグレーがかった黒になっており、酸化皮膜がきれいに付いたことがわかります。
仕上がりを想定して色を作り漆塗りを行う
次に漆塗りです。塗りやすいように鉄瓶を少し熱しておき、その間に漆を調合します。漆を焼き付けると熱によって色が少し変わるので、それを想定して調色します。ここでは、届いたときの状態から元の色を想像して、“黒寄りの茶色”にしました。
漆は塗る場所の状態に応じて、布やハケ、綿棒で塗っていきます。余分に付いた漆は布で取って全体を整えます。
オハグロ掃きで最終的な色味を決める
乾燥炉で2時間ほど焼き付けたら、オハグロ掃きです。これにより凹凸をはっきりさせつつ、深みを出すことができます。
オハグロを定着させるため鉄瓶を先にバーナーで熱しておき、わらを束ねたものに染み込ませたオハグロ液を手早く掃いていきます。さらに、黄色のサビを加えるとかなり雰囲気がかわりました。また、グレーの泥も使って色味を足します。
ついに完成!
オハグロは1回掃いただけでは理想の色にはならないので、根気のいる作業だそうです。最後に水分だけを含ませたハケを使って全体の色を整えます。かたく絞った布で余分なオハグロを拭き取ったら完成です。
できあがりは鉄瓶ならではの重厚感を生かした色味となっており、届いたときの色味を考えると、もとはこういう色だったと思われます。あえてのサビ色というのも渋いですね。また、光の角度によって表面の“あられ”がキラキラするのもいい感じです。
「凄い技術です」「古びた美しさを化粧」と反響
ていねいな作業による何段階もの工程とその成果に、「職人さんの素晴らしい仕事でした」「凄い技術です。なんだか感動しましたよ」「フタと本体の色味がガッチリ合ってるところがすごいです」「とても丁寧なお仕事と、蘇る鉄瓶の美しさに感動しました」「こういうの見ると欲しくなるんよねえ……」というコメントが寄せられています。
一方、サビ色で仕上げたことについて、「茶色っぽい色が仕上がりと言う事実にビックリしました」「天然素材で、古びた美しさを化粧するのがすごいなと思います」「個人的には漆塗りの後の後の黒い色が好きかな?」という声も上がりました。
「髭の着色職人」動画まとめ
動画提供:YouTubeチャンネル「髭の着色職人」(@iromasa_ch)
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