相手に失礼のないように振る舞いたい。でも、職場のマナーの一つ一つについて「何のため?」と聞かれると、説明に困ることも。自分も先輩に教わったから。ずっとそうしてきたから。そんな理由で引き継いでいる作法は、案外あるのかもしれません。

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 パーソルキャリアが運営するJob総研の「2026年 ビジネスマナー実態調査」には、そんな職場の戸惑いが表れています。調査は10月7~13日、全国の20~50代の就業者439人を対象に、インターネットで実施しました。

ビジネスマナーだと思うものと不要なマナー有無

 不要だと思うマナーが「ある」と答えた人は78.6%。「ある」と答えた345人に具体的な内容を聞くと、最多は「ハンコのお辞儀押し」で66.4%でした。「電話は3コール以内」が41.2%、「お辞儀の角度の使い分け」が40.6%で続きます。

 不要だと思う理由のトップは「形式的で意味がない」(62.0%)。「気を遣いすぎて疲れる」(41.7%)も挙がりました。仕事を円滑にするためのマナーで、かえって消耗してしまう。少々、皮肉な話です。

不要だと思うマナーとその理由
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どのマナーを大切にするか

 マナーそのものを不要と考えているわけではありません。残したほうがいいものは「自分から挨拶(あいさつ)する」が66.1%で最多。「清潔感ある身だしなみ」(54.9%)、「敬語の使い分け」(51.9%)が続きました。挨拶や身だしなみは大切にしつつ、細かな作法は見直したい。そんな意識がうかがえます。

残したほうがいいマナーと世代間ギャップ

 悩ましいのは、どのマナーを大切にするか、人や会社によって基準が違うことです。全体の46.2%が自身のマナーに自信がなく、その理由は「何が正解か分からない」「人や会社で基準が違う」が上位でした。

 教える側も迷っています。部下がいる266人の75.2%が、マナーを「指摘しづらい」と回答。「指摘しづらい」と答えた200人に理由を聞くと、「ハラスメントと思われそう」が最多でしたが、「自分の基準に自信がない」も41.5%に上りました。教える側も、自分が身に付けてきたマナーを「常識」として伝えてよいのか、迷っているようです。

部下のマナーへの指摘のしづらさとその理由