Game Developers Conferenceの見どころを紹介ゲームデベロッパーズカンファレンス2005:

3月7日から米国サンフランシスコで行われているGame Developers Conference。次世代ゲーム機の将来を占う上で大事なイベントだが、これ以外にも見所は多い。9日から始まるキーノートスピーチやセッションに先駆け、これらの見どころをチェックしていこう。

» 2005年03月09日 17時38分 公開
[岩井省吾,ITmedia]

 現在、サンフランシスコでは世界中のゲーム開発者が集まるゲーム開発者のためのイベント「Game Developers Conference」(以下、GDC)が行われている。7日と8日は1日まるごと使って行われる「チュートリアル」というレッスン形式のものが大多数を占め、明日からは1時間単位で行われるセッション(講演)やキーノートスピーチ(基調講演)が行われ、これからが本番。ここではGDCの見どころを紹介していくことにしよう。

3大ゲーム機の次世代の動向をチェック

 去年のGDCのキーノートスピーチでは、MicrosoftのJ・アラード氏がXNAを発表、SCEAのアンドリュー・ハウス氏がPSPの実働デモと次世代機の最新スケジュールを発表し話題になった。今年はJ・アラード氏と任天堂の岩田聡社長が講演を行う予定になっており、そちらが注目といったところ。

J・アラード氏

 J・アラード氏は、すでにVisual Studioベースのゲーム開発ツール「XNA Studio」を発表しているため、今回のキーノートスピーチではいよいよXboxの次世代機に話を移すのではないかと思われる。XNAの導入によってXboxやPCから次世代機への移行が容易になっていることを誇るXbox陣営は、ここで他機種との違いをアピールしておきたいところ。

 一方、任天堂・岩田氏からはどんな話が聞けるかが予想できない。というのも、次世代機のゲームの話題はポツポツと出始めているものの、任天堂の次世代機・レボリューション(仮称)へ供給されるゲームソフトの話がほとんど出ていないのが現状のため。

 今まで懐疑的だったオンライン機能への対応も含め、このキーノートスピーチがレボリューションの未来をつなぐ鍵になることは間違いない。E3と違い、マリオやゼルダを出すのでは、開発者はレボリューションに目を向けてくれない。凄い機能を簡単に開発できる技術の導入が求められる。

 今回はキーノートスピーチのないPS陣営だが、初日の朝イチにSCEAの開発責任者とサードパーティサポートの責任者が揃って、CELLの講演を行う予定になっている。具体的な機能面の話は不明だが、PS次世代機の片鱗が見られることを期待したい。また、Xbox Liveととかく比較されるPS2のオンラインシステムも、なんらかの進展がある可能性がある。

日本人講演者も大幅に増えたセッション

 一昨年から日本人開発者が講演をする機会が増えているが、今年はさらに増加傾向。中でも、「塊魂」のディレクター・ナムコ高橋氏による講演、その名もズバリ「塊魂について」は全世界の開発者から注目を集めている。ちなみに、本作は9日夜に開催される「Game Developers Choice Awards」でも多くの賞にノミネートされている作品でもある。

 また、クローバースタジオの稲葉社長による「面白みのあるゲーム作りの道。混沌を楽しみ、文化を生み出すプロデュース手法」だけでなく、コナミTYOプロデューサー山晃氏による「“サイレントヒル”の昼と夜/テレビゲームに於けるサウンドデザイン」の講演が予定されている。

 そのほかにも日本人が講演するホールでは通訳システムが用意されており、ピーター・モリニュー氏をはじめとした著名開発者の講演が、日本語同時通訳で行われる。そして、3月11日には「国際ゲームデザインパネルディスカッション」が行われ、日本からはキュー・エンタテインメントの水口氏、ナムコの岩谷氏が参加するなど目白押しとなっている。ちなみに、筆者的には「Frequency」「EyeToy: AntiGrav」などを開発し、北米では人気を博しながら日本では発売の片鱗すらない(笑)Harmonix Music System社CEOのAlex Rigopulos氏の発言にも期待している。

様々な新技術が登場するエクスポブース

 さて、セッションも重要だが、忘れてはいけないのがエクスポブース。ここでは様々なミドルウェア会社などが新技術の発表をしている。著名なのはアンリアルエンジンやRenderwareなどだが、日本でもおなじみのCRIミドルウェアも次世代のサウンド・映像ミドルウェアを開発中というウワサもあり、期待が持てる。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10
  1. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  2. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  3. 安達祐実、成人した娘とのレアな2ショット披露 「ママには見えない!」「とても似ててびっくり」と驚きの声
  4. 兄が10歳下の妹に無償の愛を注ぎ続けて2年後…… ママも驚きの光景に「尊すぎてコメントが浮かばねぇ」「最高のにいに」
  5. “これが普通だと思っていた柴犬のお風呂の入れ方が特殊すぎた” 予想外の体勢に「今まで観てきた入浴法で1番かわいい」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評
  8. お花見でも大活躍する「2杯のドリンクを片手で持つ方法」 目からウロコの裏技に「えぇーーすごーーい」「やってみます!」
  9. 弟から出産祝いをもらったら…… 爆笑の悲劇に「めっちゃおもろ可愛いんだけどw」「笑いこらえるの無理でした」
  10. 3カ月の赤ちゃん、パパに“しーっ”とされた反応が「可愛いぁぁぁぁ」と200万再生 無邪気なお返事としぐさから幸せがあふれ出す
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」