ホリが提唱する周辺機器イズムの新しい形――ペリボーグシリーズとは?

周辺機器でぶっちぎるホリが新ブランドを立ち上げて早数ヶ月。その商品ラインアップが決定した。その内容は、なんとも肩の力が抜けつつも、食指が動くものばかり……。

» 2005年04月19日 14時24分 公開
[ITmedia]

あなたに、新機能を

 ホリが提唱する、ゲームライフをより楽しく、より便利にする機能を“自分自身に備えさせる”という、全く新しい着眼点の周辺機器新カテゴリー、それがペリボーグシリーズという形で世に送り出されようとしている。

 装着型連射装置であったり、装着型食事装置であったりと、その発想はシンプルながら奥が深い。現在まで5つの商品候補が公開されており、現在製品化に向けて鋭意調整中とのこと。前もってそれらの商品を手に取り、実際に使用させてもらったのだが、今回はそれらの馬鹿馬鹿しくも大真面目な5つの商品をご覧いただこうと思う。

 そもそも、ペリボーグ(PeriBorg)という名称は“Peripheral”(周辺機器)と“Cyborg”(サイボーグ)という2つの言葉から誕生した。自分自身の身体に装着することで“自分自身の身体機能を拡張する”、ペリボーグから得た機能を“自分の能力の一部である”と解釈することで、これまで想像すらし得なかった、驚くべきビデオゲーム体験を、すべてのゲームユーザーに提供しようというコンセプトだ。

 ちなみにペリボーグシリーズのロゴは、PeriBorgの頭文字「P」と「B」をモチーフに、有機物と無機物の融合をイメージして構成されている。

 では商品ラインアップを紹介しよう。

ペリボーグNo.PB-001「オレコマンダー」

  • 分類:装着型連射装置
  • キャッチコピー:連射機能付き、“オレ”登場。

 連射機能を自分自身に搭載する革命的な装置で、携帯ゲーム機やゲームセンター等、連射コントローラが接続できない環境でも連射を可能にする。指の曲げ方に連動し、連射したい時に、必要なだけ連射ができる夢のマシン。秒間最大20連射(実測値)の3段階切替え。指の曲げ方と関係なく連射をする“連射ホールド機能”も搭載されている。

 ホリ電機(現、ホリ)の伝説の連射コントローラ「ホリコマンダー」の血統を受け継ぐプロダクトデザインとカラーリングがなされている。しかも、ゲーム疲れのマッサージにも最適で、指圧機としても使用できる。

 ちなみに使用した感じでは、少し慣れが必要かと思ったが、適度なバイブレーションをボタンに伝えるコツさえ掴めば、伝説の16連射(by高橋名人)とも鍛えずして戦える優れものだと判明。スイカも割れるかは実験次第お伝えしたい。

ペリボーグNo.PB-002「ショクシ」

  • 分類:装着型食事装置
  • キャッチコピー:人にも、コントローラにも優しくありたい。

 “ゲームをしながらお菓子を食べる”というありふれた光景を、よりスマートにする新アイテム。ワンタッチの取り付けで、コントローラ操作に支障を与えることなく、お菓子をつまめる機能があなたのものになる。お菓子の屑や油からコントローラを守ると同時に、ウェットティッシュの浪費等による経済的な負担を軽減するだけでなく、地球にも優しい設計。フォークとナイフのアタッチメントは幅広いスナックに対応すると同時に、率先して取り分けてくれそうな紳士的な優しさを周囲に印象付けることができる嬉しい誤算も。よりナチュラルなスナック運びを実現する、フィンガータイプのアタッチメントに取り替え可能だ。

 ちなみに、実際使用してみるとわかるのだが、意外とフィンガータイプの方が汎用性があることに気づく。食事の取り分けだけでなく、上手な人とのハンデ戦としてこちらの商品を使用するなんてことも考えられる幅広い商品となる可能性が見えた。使用した感じでは、モノは掴めた。

ペリボーグNo.PB-003「オバチャブレーキ」

  • 分類:装着型怪音発生装置
  • キャッチコピー: 音の奇襲攻撃。自分ダメージゼロ。

 対戦ゲームにどうしても勝てない相手に、怪音の奇襲攻撃で妨害する製品。婦人用自転車の不調なブレーキ音、あの「キィィィィィィィィィッ!」という嫌な音を再現している。「対戦相手をひるませて、自分自身はダメージを受けない」という音を追求し続け、遂にたどり着いたのがこの音だったとは開発者の言。商店街のあの光景“周囲の不快感をよそに何食わぬ顔で通り過ぎるオバチャン”が自分と対戦相手との間を、空想の中で通り過ぎて行く……。

 コーン部分はオバチャンをイメージした“オバチャパープル”のカラーリング。360度回転し、対戦相手をピンポイントで狙い打つこともできる。プレーキレバーの握り加減でリアルに変化する音色は、簡単には対戦相手を慣れさせない仕様。

 ちなみに開発者が一番苦慮した作品とか。妨害活動だけでなく、こちらの商品もゲーム以外での使用が十分考えられる商品。音量調整が可能ならば「痴漢撃退」や「舞台の小道具」などやはり可能性は無限大。

ペリボーグNo.PB-004「エレキワンショー」

  • 分類:装着型意志表示装置
  • キャッチコピー:意志、表示中。偉大なる「腕章」新時代到来。

 発言せずして自分の役割やメッセージを周囲に伝達する偉大なる発明「腕章」に新時代が到来した。一般的に使用されているアコースティックな腕章の、“予め多くのメッセージを用意できない”という欠点を解消し、「挑戦者募集中」「話し掛けないで」「危険」「仕事中」「休憩中」「警備中」「いらっしゃいませ」「気軽にお声掛け下さい」「禁煙」「ごめんなさい」「通話はご遠慮ください」「赤ちゃんが乗ってます」「研修中」「夜露死苦」「それは言わない約束」「やめてください!」「警察に言いますよ!」等々。様々な場面を想定して収録された100種類のメッセージを瞬時に呼び出すことができる。

 暗くて音のうるさいゲームセンターやゲームイベントの会場はもちろん、仕事や、内気なあなたの日常生活にも活躍の場は広がる予感。ゲームの周辺機器から離れて来つつあるのは気にしてはならない。ちなみに、収録メッセージの書き換えはできず、例に挙げているメッセージは検討中のものとのこと。

ペリボーグNo.PB-005「ココロコン」

  • 分類:装着型精神誘導装置
  • キャッチコピー:「ゲームはココロを遊ぶものだから。」

 ゲームを楽しむこと、それは自分の心の動きを楽しむことと同義。自分の感情を呼び覚まし、あるいは抑えて、ゲームをより感受性豊かに楽しむことができる装置がコレ。センサーが脈拍を検知し、微弱な振動パターンを発生。その微弱な外的刺激により、精神状態を望む方向に誘導する。いつも失敗する苦手な場面でリラックス、勝負を決める最終決戦で集中力増強、感動的なRPGで思いっきり号泣、ホラーゲームを心底恐ろしく等、様々なゲームを自分のココロの操作でより楽しむことができる。ゲームで感じるドキドキもワクワクも、作っているのは自分のココロだということを実感する。

 つまりは微弱な振動で心に働きかけコントロールできるココロコンは、場合によっては恋人の倦怠期を盛り上げてくれたり、喧嘩した2人を冷静にさせてくれるかもしれない商品。それぞれα波〜θ波までの5種類が調整可能で、場面場面で切り替えて活用できる仕組み。


 これらは現在商品化に向けて開発中であり、発売日や価格は未定だ。今年の夏くらいまでにはお目見えする予定とのこと。夏が待ち遠しい! 今後もITmediaはペリボーグの動向を見守っていきたい。

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※製品写真はいずれも開発中のプロトタイプです。


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