「幻想IV」の隠された謎も判明する「ラプソディア」はシミュレーションRPG

「幻想水滸伝IV」の世界観をベースに、10年目の“幻想”は新たなジャンル――シミュレーションRPGへと踏み出した。

» 2005年06月24日 00時00分 公開
[ITmedia]

 多くのファンの心を掴んで離さないコナミのRPG「幻想水滸伝」シリーズが、シミュレーションRPGとなって2005年秋発売に向けて新たな地平を目指す。その名も「ラプソディア」。プレイステーション2対応の新たな“幻想”の世界は、見下ろし視点のタクティカルバトルで展開する。「ラプソディア」とは「吟遊詩人、語る人」などの「ラプソード」からきている造語とのこと。ゲームシステムにも関連があるのだろうか?

 本作はシリーズ第4作にあたる「幻想水滸伝IV」の裏に潜む謎を、新たな主人公の視点で辿っていく新ストーリーとなる。基本的には「IV」の世界観をベースにして、別の話を追いかけるストーリー構造となっており、プレイヤーは世界を滅ぼす兵器「紋章砲」の謎を解き明かすことになる。

 気になるのは、「幻想」の世界観を下敷きにしておきながら、あくまでも「外伝」ではない点。タイトルには完全に「幻想水滸伝」の文字はない。そのことからも「幻想IV」の世界は借りつつも、まったく新しい方向性を提示しようとしているのかもしれない。

新しい主人公は情に厚い

キリル
本編の主人公。小さい頃から、父親たちと旅を続けている。まっすぐな性格で、困った人をみると放っておけないタイプ。大きな両刃の武器を軽々と使いこなす
アンダルク
キリルたちと旅をしている若者。マジメすぎるほどマジメ人間。やたらと思いつめてしまうのが、周りの人間も気になっているところ。アンダルクとセネカは、キリルの父親の部下にあたる
セネカ
キリルたちと旅をしている、しっかり者の女性。キリルにとっては姉のような存在。つらいことがあって、気まずくなりそうなときでもセネカのおかげで空気が明るくなる、という感じ

 「幻想」シリーズといえば、108人の仲間が繰り広げる壮大な人間模様がウリでもあるが、本作では108人とは限らないようだ。もちろん「IV」を下敷きにしているので、「IV」のキャラクターは何人かは登場するのだが、基本は新しいキャラが物語を引っ張って行く事になる。

公開されたスクリーンショットにはキカの姿が。全体的に手描き風の優しいタッチでキャラが描かれているように見受けられる
港街だろうか。ララクルという黒髪を束ねた少女が。何かの報酬をキリルに渡しているようだが、仕事を請け負ったりしたのだろうか?

導入――

薄暗い書斎で、本がひらく
その本にはこう書かれている

「これより私が語るのは。
紋章兵器として使われた
ある『生き物』についての記録である。

この世にあらざるその生命は
世界の根本たる、
紋章の魔力をその身に宿していた。

そのため、その生き物は
人の手により、
兵器として利用されることになる。

紋章兵器の、圧倒的かつ邪悪な力に
みな、恐れおののくが
しかしやがて、人々は
それを打ち倒そうと立ち上がるのだ。

まだ群島諸国とクールーク皇国との
争いが起こる7年ほど前……、
ある港町の裏通りで起こった
小さな事件から
この話を始めることにしよう。」

 公開されている導入部分では、「幻想水滸伝IV」で敵国として登場したクールーク皇国について触れられている。このことから物語は「IV」の前から、その後の時代までが語られるものと推測される。

 果たしてこの本は誰によって書かれたのか。そして、この本を誰が読み、そしてその後何をもたらすのか……。紋章兵器として作られたこの世にあらざる「生き物」とはなんなのか……。

公開されているゲーム画面からは「メルセト」の文字が
道具屋、鍛冶屋。紋章師、キャラバンの表示が見て取れる

ゲームシステムについて

 こちらはまだ詳細は伏せられている段階だ。ただ、公開されたスクリーンショットから「高さ」の概念があることがわかる。高低差によって攻撃の威力が変化したり、繰り出す技が制限されたりなど、どのような形で反映されるかによって戦略が変わってくることだろう。

 また、入手した経験値でパリングや反撃、スウィング等の装備スキルを鍛えていくオーソドックスなタイプを採用しており、紋章が4段階、使用回数制であることが見て取れる。

屋根での戦闘。左下に高さ表示が見えるだろうか
戦闘に出撃させるのにも人数制限があるようだ
装備スキルレベルは少なくともA〜Eまではあることがわかる

「ラプソディア」をやる前に世界観をつかんでおこう

 「ラプソディア」が「幻想水滸伝IV」をベースにしていることは先にも述べた。「IV」をやったことがない人でも楽しめるとのことだが、遊んでいればニヤリとできることも多々あるようなので、発売日前にしっかり予習なんていかがだろうか?

 「幻想水滸伝IV PlayStation 2 the Best」が7月7日に発売される。税込みで2940円。

(C)1994 2004 KONAMI

 ストーリーもシステムについてもいまだ謎だらけの本作。徐々にその内容もお知らせできると思うので、期待して待っていてほしい。語られなかった違う顔の「IV」を知る日も遠くないだろう。

ラプソディア
対応機種プレイステーション2
メーカーコナミ
ジャンルシミュレーションRPG
発売日2005年秋予定
価格未定
(C)1995 2005 KONAMI


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  3. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  4. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
  5. 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
  6. 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  7. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  8. ある日、猫一家が「あの〜」とわが家にやって来て…… 人生が大きく変わる衝撃の出会い→心あたたまる急展開に「声出た笑」「こりゃたまんない」
  9. 友人のため、職人が本気を出すと…… 廃材で作ったとは思えない“見事な完成品”に「本当に美しい」「言葉が出ません」【英】
  10. セレーナ・ゴメス、婚約発表 左手薬指に大きなダイヤの指輪 恋人との2ショットで「2人ともおめでとう!」「泣いている」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」