「ガンダムトゥルーオデッセイ〜失われしGの伝説〜」はガンダムゲームに新たな風を巻き起こす(2/2 ページ)

» 2005年06月29日 17時43分 公開
[大戸島さんじゅうご,ITmedia]
前のページへ 1|2       

楽しいからこそ言いたい、戦闘のあともうひとつ

 ただ、戦闘については少しばかり言わせてもらいたい。せっかく遠距離タイプの武器があるのだから、後衛からの攻撃参加も条件つきでもかまわないから可能にしてほしかった。遠距離タイプの武器は威力が大きいというだけでは、少しばかり寂しい気がする。

 とはいえ、現在の仕様でも戦術的な楽しみ方は大きい。たとえば近接攻撃。この攻撃方法は威力は大きいものの反撃を受けてしまうリスクがあるので、敵が反撃できない状態で仕掛けたり、機体の防御力を上げて反撃上等で挑んでみたり、仲間のバックアップを受けて攻撃したりなどさまざまな展開を組み立てられる。

攻撃時は使用する武器を選択。武器にも消費ENがあるので、回復量などを頭に入れておかないといけない。また、前回に選んだ項目をそのまま次のターンも記憶していてくれるのは、ザコ相手のときにはとてもありがたい機能だ

 ちなみに、強力なブースト技を持っているキャラの乗る機体には、EN量が溜まりやすいようにオプションパーツで強化。そして、後衛でENを溜めつつ、タイミングをみて前衛に出てきて攻撃し、また後衛に戻ってENを溜めるなんて戦い方も有効だ。ボス戦ではかなりお世話になった。

テクニックが魔法のような役割を持つなら、ブースト技はMSを使った特技のようなもの。渾身の力で敵に大ダメージを与えるものから、味方をバックアップするようなものまで種類はさまざま。ちなみに、写真にあるアームスナイプは、敵の腕に強力なダメージを与えて攻撃力を下げるというものだ

はたして、ガンダムファンに受け入れられるのかどうか?

 ガンダムゲームとRPGの組み合わせというと、SDガンダムシリーズで何作かリリースされている。SDガンダムにファンタジー要素などを盛り込み、派生した外伝的な位置づけにあったものだ。しかし、PS2ということに限って言えば、本作はまったく初めての作品となる。

 「ガンダム トゥルーオデッセイ〜失われしGの伝説〜」は、ガンダムなどMSなどのユニットを等身は小さくなりながらも素のまま(?)扱い、アムロやシャアといったお馴染みのキャラを一切出さず、ゲームオリジナルのキャラ達だけで物語が構築されている。なので、SDガンダムとはまた違った趣きといえる。

 よく、こういった形でガンダムが扱われると「ガンダムじゃなくてもいいじゃん」と言い出すファンがいるが、はたして本当にそうだろうか。たとえば、ガンダムにズゴックの腕をつける楽しさというのは、まったくのオリジナルメカが登場するゲームでは味わえない。主人公メカに爪をつけても、何だかけったいな機体だなぁくらいの印象しかなく、そこに面白い、楽しいという感情は沸いてこないだろう。ガンダムだからこそ、楽しめる部分にも気づいてほしい。

 例えが極端だったかもしれないが、私はイチガンダムファンとしてこのゲームをオススメしたい。シリーズを越えたMSの競演、既成概念にとらわれないMSのバリエーションの楽しさ、RPGにとけ込んでいるガンダム、そんな雰囲気をこのゲームで存分に味わってほしい。

今回のRPGのような、こういう形でMSが扱われるとMSそのものの魅力を再確認される。やっぱり、ガンダムに登場するメカはカッコイイ!
ガンダム トゥルーオデッセイ〜失われしGの伝説〜
対応機種プレイステーション2
メーカーバンダイ
ジャンルRPG
発売日2005年6月30日
価格7140円(税込)
人数1人
メモリーカード94KB以上
(C)創通エージェンシー・サンライズ
(C)BANDAI 2005


前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
先週の総合アクセスTOP10
  1. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  2. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  3. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  4. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  5. 田代まさしの息子・タツヤ、母の逝去を報告 「あんなに悲しむ父親の姿を見たのは初めて」
  6. 「遺体の写真晒すのはさすがに」「不愉快」 坂間叶夢さんの葬儀に際して“不適切”写真を投稿で物議
  7. 大友康平、伊集院静さんの“お別れ会”で「“平服でお越しください”とあったので……」 服装が浮きまくる事態に
  8. 妊娠中に捨てられていた大型犬を保護 救われた尊い命に安堵と憤りの声「絶対に許せません」「親子ともに助かって良かった」
  9. 極寒トイレが100均アイテムで“裸足で歩ける暖かさ”に 今すぐマネできるDIYに「これは盲点」「簡単に掃除が出来る」
  10. 「奥さん目をしっかり見て挨拶してる」「品を感じる」 大谷翔平&真美子さんのオフ写真集、球団関係者が公開
先月の総合アクセスTOP10
  1. 釣れたキジハタを1年飼ってみると…… 飼い主も驚きの姿に「もはや、魚じゃない」「もう家族やね」と反響
  2. パーカーをガバッとまくり上げて…… 女性インフルエンサー、台湾でボディーライン晒す 上半身露出で物議 「羞恥心どこに置いてきたん?」
  3. “TikTokはエロの宝庫だ” 女性インフルエンサー、水着姿晒した雑誌表紙に苦言 「なんですか? これ?」
  4. 1歳妹を溺愛する18歳兄、しかし妹のひと言に表情が一変「ちがうなぁ!?」 ママも笑っちゃうオチに「かわいいし天才笑」「何度も見ちゃう」
  5. 8歳兄が0歳赤ちゃんを寝かしつけ→2年後の現在は…… 尊く涙が出そうな光景に「可愛すぎる兄妹」「本当に優しい」
  6. 1人遊びに夢中な0歳赤ちゃん、ママの視線に気付いた瞬間…… 100点満点のリアクションにキュン「かわいすぎて鼻血出そう!」
  7. 67歳マダムの「ユニクロ・緑のヒートテック重ね着術」に「色の合わせ方が神すぎる」と称賛 センス抜群の着こなしが参考になる
  8. “双子モデル”りんか&あんな、成長した姿に驚きの声 近影に「こんなにおっきくなって」「ちょっと見ないうちに」
  9. 犬が同じ場所で2年間、トイレをし続けた結果…… 笑っちゃうほど様変わりした光景が379万表示「そこだけボッ!ってw」
  10. 新幹線で「高級ウイスキー」を注文→“予想外のサイズ”に仰天 「むしろすげえ」「家に飾りたい」