2年目に衝撃の展開が! 「スーパーモナコGP」ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」(1/2 ページ)

アーケードからの移植作品が多いメガドライブだが、「スーパーモナコGP」は、アーケード版とメガドライブ版で内容が大きく異なる。それはマシンの性能差というより、両者の遊ばれ方の差によるものといえる。

» 2005年09月21日 13時52分 公開
[ゲイムマン,ITmedia]

この連載初のメガドライブソフト

 今週取り上げるゲームは、「スーパーモナコGP」(セガ)である。

 スーパーモナコGPというくらいだから当然、今週私が向かった“ゲームゆかりの場所”は……、

画像

 鈴鹿サーキットである。

 別に、モナコへ行く時間とお金がないから鈴鹿、というわけではない。ゲームセンターの「スーパーモナコGP」しか知らない方には意外かもしれないが、メガドライブ版には鈴鹿サーキットも登場するのだ。

画像 ゲームに出てくる鈴鹿サーキット。分かりやすい立体交差である

 ファミコンに参入せず、独自のゲーム機を販売して家庭用ゲーム市場で勝負してきたセガ。そのセガが1988年に発売したゲーム機が、メガドライブだった。

 最大の売りは、ファミコンやPCエンジンが8ビットなのに対し、メガドライブはより多くのデータが同時に処理できる、16ビットだったこと。

 セガにとってこれは大きなアピールポイントだったようで、メガドライブの本体そのものにも、「16-BIT」の文字が入っていた。

 日本ではファミコン→スーパーファミコンという、任天堂の牙城を崩すまでには至らなかった。しかしアメリカでは、「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」の大ヒットなどにより、メガドライブ(アメリカでの名前はジェネシス)はファミコン(アメリカでの名前はNES)と堂々と渡り合っていたようだ。

 セガのゲーム機というと、どうしても“マニア向け”のイメージが先行するが、メガドライブでは「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」のほか、「シャイニング&ザ・ダクネス」「シャイニング・フォース」「まじかる☆タルるートくん」「ぷよぷよ」など、ゲーム初心者が楽しめるゲームも、意外と多かった。

アーケードと家庭用ではゲームも変わる

 とはいえ、やはりメガドライブといえば、アーケード(ゲームセンター)からの移植が印象に残る。

 当時のセガは、アーケードで大きなムーブメントを起こしていた。巨大な体感ゲーム筐体(ハングオン、アウトラン、R360など)や、パズルゲーム(テトリス、コラムス)、そしてUFOキャッチャーがヒット。またゲームセンターのインテリアも明るく変えたことで、若い人々、特に女性客に受けていたのだ。

 従って、「コラムス」や「アウトラン」など、アーケードのヒット作がメガドライブに移植されるのは、当然のことといえる。

 今回取り上げるスーパーモナコGPも、アーケードからの移植。しかしその内容は、アーケード版とはかなり違う。

 まず見た目。アーケード版では、コース脇ぎりぎりにそびえるガードレールや、リタイヤしたマシンを吊り上げるクレーンなど、モナコGPらしい景色がよく描かれていた。しかしメガドライブ版では、ハード性能の差からか、それをそのまま再現することはできなかった。

画像 それでも当時の家庭用ゲームとしては、最高クラスのグラフィックといっていいのだが

 そのかわりメガドライブ版には、「ワールドチャンピオンシップモード」が追加された。

 これが良い。当時のF1全16戦を戦っていくモードで、もちろん16コースすべてが収録されている。

 アーケードゲームと家庭用ゲームは、遊ばれ方が違うので、ゲームもそれぞれに合った内容にする必要がある。

 アーケードゲームは普通、あまり長時間遊ぶものではない。長時間遊ばれてしまうゲームは収益率が落ちるため、ゲームセンターからも好まれない。だから、短時間で楽しめることが望ましいし、ゲームシステムも分かりやすいほうが良い。

 これに対して家庭用は、もっと長い時間遊ぶことを考えに入れて、ゲームを作らなければならない。アーケードとは違って、同じゲームをしばらく遊ぶことになるので、プレーするたびに新しい発見がないと、早くに飽きられてしまうのだ。

 アーケードゲームは低額商品、家庭用ゲームは高額商品としての性質を持っていると言えよう。

(これはスーパーモナコGPが発売された1990年前後の状況で、それより以前や以後の時代では、当てはまらないケースもある)

 そう考えると、メガドライブ移植に際して、じっくり遊べる「ワールドチャンピオンシップモード」が追加されたのは、家庭用ゲームの特性に沿った、理にかなった移植といえる。

画像 ブラジルGP予選。インテルラゴスではなくてジャカレパグア。写真のようにオートマも選べるが、マシン性能がかなり落ちるのでおすすめできない
       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/24/news092.jpg 「バグってる」 シャトレーゼの“864円で買える”「1人用クリスマスケーキ」に大絶賛の声 「企業努力すごい」
  2. /nl/articles/2412/24/news037.jpg 毛糸で作ったお花を200個つなげると…… “圧巻の防寒アイテム”完成に「なにこれ作りたい……!!」「美しすぎる!」と100万再生【海外】
  3. /nl/articles/2412/23/news157.jpg 【編み物】黄色の毛糸で5つの四角いパターンを編み、つなげると…… 鮮やかな大作の完成に驚き
  4. /nl/articles/2412/24/news089.jpg 「デコピンの写真ください」→ドジャースが無言の“神対応” 「真美子さんに抱っこされてる」「かわいすぎ」【大谷翔平激動の2024年 愛犬もすっかり“大スター”に】
  5. /nl/articles/2412/23/news078.jpg そば屋の看板のはずが…… 雪で“別の店”みたいになってしまった光景が北海道の豪雪のすさまじさを物語る
  6. /nl/articles/2412/19/news140.jpg 甥っ子に貸したらボロボロの廃車で返ってきたリトルカブ バイク好きの本気修理と“思い”に「なんか涙出ちゃう」「思わず全部観てしまった」
  7. /nl/articles/2412/22/news047.jpg 刺しゅう糸を20時間編んで、完成したのは…… ふんわり繊細な“芸術品”へ「ときめきやばい」「美しすぎる!」
  8. /nl/articles/2412/24/news010.jpg 酔った彼女に花束を渡してみたら…… まさかの行動が660万表示「躍動感エグいwww」「ずっと待ってたんだよ、きっと」
  9. /nl/articles/2412/24/news042.jpg 絵師が4年間イラストを描き続けたら…… 劇的な成長に思わず感動 「努力の賜物」「素晴らしい」
  10. /nl/articles/2412/23/news002.jpg 【今日の難読漢字】「勿忘草」←何と読む?
先週の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. 新1000円札を300枚両替→よく見たら…… 激レアな“不良品”に驚がく 「初めて見た」「こんなのあるんだ」
  3. 家の壁に“ポケモン”を描きはじめて、半年後…… ついに完成した“愛あふれる作品”に「最高」と反響
  4. 「庶民的すぎる」「明日買おう」 大谷翔平の妻・真美子さんが客席で食べていた? 「のど飴」が話題に【大谷翔平激動の2024年 「お菓子」にも注目集まる】
  5. 100均のファスナーに直接毛糸を編み入れたら…… 完成した“かわいすぎる便利アイテム”に「初心者でもできました!」「娘のために作ってみます」
  6. “プラスチックのスプーン”を切ってどんどんつなげていくと…… 完成した“まさかのもの”が「傑作」と200万再生【海外】
  7. 「バグってる」 シャトレーゼの“864円で買える”「1人用クリスマスケーキ」に大絶賛の声 「企業努力すごい」
  8. 「昔モテた」と言い張るパパ→信じていない娘だったが…… 当時の“驚きの姿”が2900万再生「おおっ!」「マジかよ」【海外】
  9. トイレットペーパーの芯を毛糸でぐるっと埋めていくと…… 冬に大活躍しそうなアイテムが完成「編んでるのかと思いきや」【海外】
  10. “月収4桁万円の社長夫人”ママモデル、月々の住宅ローン支払額が「収入えぐ」と驚異的! “2億円豪邸”のルームツアーに驚きの声も「凄いしか言えない」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」