ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」:2年目に衝撃の展開が! 「スーパーモナコGP」 (1/2)
アーケードからの移植作品が多いメガドライブだが、「スーパーモナコGP」は、アーケード版とメガドライブ版で内容が大きく異なる。それはマシンの性能差というより、両者の遊ばれ方の差によるものといえる。
この連載初のメガドライブソフト
今週取り上げるゲームは、「スーパーモナコGP」(セガ)である。
スーパーモナコGPというくらいだから当然、今週私が向かった“ゲームゆかりの場所”は……、
鈴鹿サーキットである。
別に、モナコへ行く時間とお金がないから鈴鹿、というわけではない。ゲームセンターの「スーパーモナコGP」しか知らない方には意外かもしれないが、メガドライブ版には鈴鹿サーキットも登場するのだ。
ファミコンに参入せず、独自のゲーム機を販売して家庭用ゲーム市場で勝負してきたセガ。そのセガが1988年に発売したゲーム機が、メガドライブだった。
最大の売りは、ファミコンやPCエンジンが8ビットなのに対し、メガドライブはより多くのデータが同時に処理できる、16ビットだったこと。
セガにとってこれは大きなアピールポイントだったようで、メガドライブの本体そのものにも、「16-BIT」の文字が入っていた。
日本ではファミコン→スーパーファミコンという、任天堂の牙城を崩すまでには至らなかった。しかしアメリカでは、「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」の大ヒットなどにより、メガドライブ(アメリカでの名前はジェネシス)はファミコン(アメリカでの名前はNES)と堂々と渡り合っていたようだ。
セガのゲーム機というと、どうしても“マニア向け”のイメージが先行するが、メガドライブでは「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」のほか、「シャイニング&ザ・ダクネス」「シャイニング・フォース」「まじかる☆タルるートくん」「ぷよぷよ」など、ゲーム初心者が楽しめるゲームも、意外と多かった。
アーケードと家庭用ではゲームも変わる
とはいえ、やはりメガドライブといえば、アーケード(ゲームセンター)からの移植が印象に残る。
当時のセガは、アーケードで大きなムーブメントを起こしていた。巨大な体感ゲーム筐体(ハングオン、アウトラン、R360など)や、パズルゲーム(テトリス、コラムス)、そしてUFOキャッチャーがヒット。またゲームセンターのインテリアも明るく変えたことで、若い人々、特に女性客に受けていたのだ。
従って、「コラムス」や「アウトラン」など、アーケードのヒット作がメガドライブに移植されるのは、当然のことといえる。
今回取り上げるスーパーモナコGPも、アーケードからの移植。しかしその内容は、アーケード版とはかなり違う。
まず見た目。アーケード版では、コース脇ぎりぎりにそびえるガードレールや、リタイヤしたマシンを吊り上げるクレーンなど、モナコGPらしい景色がよく描かれていた。しかしメガドライブ版では、ハード性能の差からか、それをそのまま再現することはできなかった。
そのかわりメガドライブ版には、「ワールドチャンピオンシップモード」が追加された。
これが良い。当時のF1全16戦を戦っていくモードで、もちろん16コースすべてが収録されている。
アーケードゲームと家庭用ゲームは、遊ばれ方が違うので、ゲームもそれぞれに合った内容にする必要がある。
アーケードゲームは普通、あまり長時間遊ぶものではない。長時間遊ばれてしまうゲームは収益率が落ちるため、ゲームセンターからも好まれない。だから、短時間で楽しめることが望ましいし、ゲームシステムも分かりやすいほうが良い。
これに対して家庭用は、もっと長い時間遊ぶことを考えに入れて、ゲームを作らなければならない。アーケードとは違って、同じゲームをしばらく遊ぶことになるので、プレーするたびに新しい発見がないと、早くに飽きられてしまうのだ。
アーケードゲームは低額商品、家庭用ゲームは高額商品としての性質を持っていると言えよう。
(これはスーパーモナコGPが発売された1990年前後の状況で、それより以前や以後の時代では、当てはまらないケースもある)
そう考えると、メガドライブ移植に際して、じっくり遊べる「ワールドチャンピオンシップモード」が追加されたのは、家庭用ゲームの特性に沿った、理にかなった移植といえる。
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