2年目に衝撃の展開が! 「スーパーモナコGP」ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」(2/2 ページ)

» 2005年09月21日 13時52分 公開
[ゲイムマン,ITmedia]
前のページへ 1|2       

RPG的なステップアップシステム

 ワールドチャンピオンシップモードでは、ただ16戦を戦うだけではない。

 F1では、チームによってマシンに大きな性能差があり、実力を見込まれたドライバーは、上位チームへステップアップする。RPGのレベルアップに似ているため、この要素を取り入れたレースゲームは多い。

 スーパーモナコGPでは、プレイヤーは中の下くらいのチーム、MINARAEからスタートする(モデルはミナルディだと思うが、ミナルディよりまだ下のチームがいくつもあるということが時代を感じさせる)。

画像 「がんばってかてるようになろう」と、あたたかく迎えてくれるMINARAEのクルー。でもプレイヤーは、すぐにこのチームを見限ることになるのだけれど

 このゲームでの移籍のシステムは、かなりユニーク。まず、上位チームのドライバーを1人指名して、ライバルとする。レースでそのライバルに2戦続けて勝つと、相手のチームに移籍できる。

 これを繰り返せば、シーズン中盤にトップチームまで登りつめることも可能だ。

画像 ライバルを指名しないと、次のレースで下位のドライバーから挑戦されてしまう

 トップチームのマシンは、400キロオーバーという、あり得ないスピードが出る。

 1コースあたり、減速する必要のあるコーナーが1つか2つしかないこともあり、ほかのマシンをぶっちぎって快適に走れるのだ。

 「1年に何度も移籍できる」「コーナーを全速で曲がれる」「400キロ以上のスピードが出る」など、現実離れした部分が多いが、それがいずれもゲームならではの爽快感につながっている。

 レースゲームというと、ゲーム機の性能を生かして、いかに車の挙動をリアルに再現するかという、技術的な側面がクローズアップされがち。だが「スーパーモナコGP」では、リアリティーを犠牲にしてでも、ゲームとしての爽快感を重視しているように見受けられる。

 いわばスーパーモナコGPは、F1の魅力を凝縮したゲームといえるだろう。

画像 モナコのコースは、コーナーが多いうえに路面が滑りやすく、最も走りにくいコースとなっている

2年目に訪れる衝撃の展開

 ワールドチャンピオンシップモードで、年間総合優勝を獲得すれば、晴れてエンディング……ではない。次のシーズンに意外なドラマが待っている。

 この年、開幕戦のサンマリノGPから早々に、チームBULLETSの「CEARA」という選手が挑戦してくる。

 このCEARAには絶対勝てない。異常に速いうえ、こちらがやっと追いついても、ワープして逃げてしまうのだ。

画像 CEARAがワープした瞬間。CEARAとの差が1秒を切った途端、目の前から姿を消してしまった

 かくしてサンマリノ、ブラジルと連続してCEARAに敗れ、所属チームを追い出されてしまう。

 中堅チームのDARDANに拾われるものの、チームクルーは「ほんとうに まだ はしれるんだろうな」と主人公を完全に“過去の人”扱い。

 この展開には、あ然とさせられた。

 それまでプレイヤーの操作するドライバーは、無色透明なキャラクターだった。常にヘルメットをかぶっているので、顔すらわからない。

 そのドライバーに、いきなり“チームを追い出され、再起にかける過去のチャンピオン”というキャラクター設定が加わるのだ。

 民放のスポーツ中継風に言えば、

「チャンピオンは再び立ち上がれるのか? その走りから目が離せない!」

という感じになるだろうか(フジテレビのF1中継というより、TBSの世界陸上のノリだが)。

 幸い、3戦め以降のCEARAは、それほど強くない。優勝を逃すこともしばしばなので、CEARAがもたつく間に、別のトップチームに昇格すれば、追いつくことは十分可能だ。

画像

 ちなみに、CEARAのモデルは多分アイルトン・セナ選手だと思われるが、メガドライブでは後に、セナ本人とタイアップした、「アイルトン・セナ スーパーモナコGP II」が発売された。

 セナがあまりに強すぎて、バランスがいまいちの感があったが、残念ながらこのソフトが発売された2年後にセナが亡くなってしまったため、今では、強かったセナをしのぶためのソフトとしての価値が生まれてしまった。

取り上げてほしいなつかしゲー募集

思い出のあるゲームについて、ゲイムマンと語ってみませんか? あのゲームが好きだったのに今はもう手元にない、けどもう一度見てみたい! とか、俺が好きだったこのゲームを紹介しないなんて許せない! というあなた。是非こちらから、取り上げてほしいゲームをリクエストしてください。

ゲイムマンがblogを開設!

ゲイムマンのblog「砧公園秘密基地」へ遊びに来てみませんか? コメント・トラックバックをよろしくお願いします!

(C)SEGA 1989,1990


前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/24/news092.jpg 「バグってる」 シャトレーゼの“864円で買える”「1人用クリスマスケーキ」に大絶賛の声 「企業努力すごい」
  2. /nl/articles/2412/24/news037.jpg 毛糸で作ったお花を200個つなげると…… “圧巻の防寒アイテム”完成に「なにこれ作りたい……!!」「美しすぎる!」と100万再生【海外】
  3. /nl/articles/2412/23/news157.jpg 【編み物】黄色の毛糸で5つの四角いパターンを編み、つなげると…… 鮮やかな大作の完成に驚き
  4. /nl/articles/2412/24/news089.jpg 「デコピンの写真ください」→ドジャースが無言の“神対応” 「真美子さんに抱っこされてる」「かわいすぎ」【大谷翔平激動の2024年 愛犬もすっかり“大スター”に】
  5. /nl/articles/2412/23/news078.jpg そば屋の看板のはずが…… 雪で“別の店”みたいになってしまった光景が北海道の豪雪のすさまじさを物語る
  6. /nl/articles/2412/19/news140.jpg 甥っ子に貸したらボロボロの廃車で返ってきたリトルカブ バイク好きの本気修理と“思い”に「なんか涙出ちゃう」「思わず全部観てしまった」
  7. /nl/articles/2412/22/news047.jpg 刺しゅう糸を20時間編んで、完成したのは…… ふんわり繊細な“芸術品”へ「ときめきやばい」「美しすぎる!」
  8. /nl/articles/2412/24/news042.jpg 絵師が4年間イラストを描き続けたら…… 劇的な成長に思わず感動 「努力の賜物」「素晴らしい」
  9. /nl/articles/2412/23/news002.jpg 【今日の難読漢字】「勿忘草」←何と読む?
  10. /nl/articles/2412/24/news010.jpg 酔った彼女に花束を渡してみたら…… まさかの行動が660万表示「躍動感エグいwww」「ずっと待ってたんだよ、きっと」
先週の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. 新1000円札を300枚両替→よく見たら…… 激レアな“不良品”に驚がく 「初めて見た」「こんなのあるんだ」
  3. 家の壁に“ポケモン”を描きはじめて、半年後…… ついに完成した“愛あふれる作品”に「最高」と反響
  4. 「庶民的すぎる」「明日買おう」 大谷翔平の妻・真美子さんが客席で食べていた? 「のど飴」が話題に【大谷翔平激動の2024年 「お菓子」にも注目集まる】
  5. 100均のファスナーに直接毛糸を編み入れたら…… 完成した“かわいすぎる便利アイテム”に「初心者でもできました!」「娘のために作ってみます」
  6. “プラスチックのスプーン”を切ってどんどんつなげていくと…… 完成した“まさかのもの”が「傑作」と200万再生【海外】
  7. 「バグってる」 シャトレーゼの“864円で買える”「1人用クリスマスケーキ」に大絶賛の声 「企業努力すごい」
  8. 「昔モテた」と言い張るパパ→信じていない娘だったが…… 当時の“驚きの姿”が2900万再生「おおっ!」「マジかよ」【海外】
  9. トイレットペーパーの芯を毛糸でぐるっと埋めていくと…… 冬に大活躍しそうなアイテムが完成「編んでるのかと思いきや」【海外】
  10. “月収4桁万円の社長夫人”ママモデル、月々の住宅ローン支払額が「収入えぐ」と驚異的! “2億円豪邸”のルームツアーに驚きの声も「凄いしか言えない」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」