「ワンダと巨像」が5冠制覇――「Game Developers Choice Awards」Game Developers Conference 2006

現地時間の22日夜、GDC恒例の「Game Developers Choice Awards」の発表と授賞式が、San Jose Civic Auditoriumにて開催。「ワンダと巨像」が5部門制覇し、今年のBEST GAMEに選ばれた。TECHNOLOGY部門では「nintendogs」も受賞。

» 2006年03月23日 16時22分 公開
[加藤亘,ITmedia]

 ゲーム開発者を対象としたGame Developers Conference 2006(以下、GDC 2006)が、米国サンノゼのSan Jose McEnery Convention Centerなどを会場に現在開催されている。現地時間の22日夜、恒例の「Game Developers Choice Awards」が今年も催された。

 「Game Developers Choice Awards」は、ゲーム開発者が投票でノミネート作品を選出し、その年の優秀なゲームと開発者を讃えるもの。毎年GDCでは盛り上がるイベントとあって、会場となったSan Jose Civic Auditoriumは、ノミネート作品関係者はもちろんのこと、GDCに参加している開発者や観衆で開始前から盛り上がっていた。

 「Game Developers Choice Awards」は2部構成となっており、第1部となる「8th Independent Games Festival & Awards Ceremony」ではインディペンデント系の授与式を。その後行われる「6th Annual Game Developers Choice Awards」では、「WRITING」、「GAME DESIGN」、「CHARACTER DESIGN」、「TECHNOLOGY」、「VISUAL ARTS」、そして今年一番のゲームを決める「BEST GAME」などの各部門に分け、著名な開発者達をプレゼンターとして迎え表彰する。

 今年は各部門発表の幕間に、主催者側が製作したゲームのパロディームービーが流される新機軸も打ち出し好評だった様子。少しだけ紹介すると「ルイージマンション」を実際にやってみようと、オバケが出ると有名な観光地化した古い家に、ルイージらしき男が小型クリーナーを持参し現れ怒られたり、「ICO」を街中でやってみたりと会場は爆笑の渦に巻き込まれていた。

「Independent Games Festival & Awards Ceremony」では「DARWINIA」がゲームズ・オブ・ザ・イヤーに選ばれた
今年はAUDIO部門のプレゼンターに、七音社の松浦雅也氏が登壇
LIFETIME ACHIEVEMENTで評されたのは、「ウルティマ オンライン」などの製作に関わったAichard Garriott氏

 ノミネート作品はすでに発表されているので、こちらを参考にしていただくとして、各部門と受賞作品を以下に列挙する。

INNOVATION

  • 「Guiter Hero」
  • 「nintendogs」
  • 「ワンダと巨像」(英題「Shadow of the Colossus」)

NEW STUDIO

  • Double Fine Productions (Psychonauts)

WRITING

  • 「Psychonauts」

GAME DESIGN

  • 「ワンダと巨像」(英題「Shadow of the Colossus」)

AUDIO

  • 「Guiter Hero」

CHARACTER DESIGN

  • 「ワンダと巨像」(英題「Shadow of the Colossus」)

TECHNOLOGY

  • 「nintendogs」

VISUAL ARTS

  • 「ワンダと巨像」(英題「Shadow of the Colossus」)

BEST GAME

  • 「ワンダと巨像」(英題「Shadow of the Colossus」)

 実に5冠と各部門総ナメといっていい成績を残した「ワンダと巨像」プロデューサーの海道賢仁氏は、「ICO」製作以来4年かけてこうして評価される作品を作ったスタッフを誇りに思うし、栄誉なことだと思っていると発言。最高の結果で評価されたことにとても感激しているようだ。同じく本作のディレクター&ゲームデザイナー&アートディレクターの上田文人氏は、本日5回目の登壇ということもあり「本当はこれが欲しかった」と会場を笑わせる。

 受賞にあたって「ワンダと巨像」のプロデューサーであるソニー・コンピュータエンタテインメントの海道賢仁氏は、「こうしていろんな部門で受賞できたのもチーム全体が評価されたことだと理解しています。まだ何も言うことはできないが、次回作でもこうして評価されるよう狙っていきたいと思います。ICOも以前表彰されているのですが、その時はルーキータイトルとして、まだ我々も疑心暗鬼の中での受賞ということでうれしかったですし、今回はさらにチームとしても成長してると実感できたので、これもまた違った意味で喜びも大きいです」とコメント。同じく本作のディレクター&ゲームデザイナー&アートディレクターを担当する上田文人氏もいまだに信じられないと話す。「まったく予想してなかったです。ICOの際にもノミネートは経験しているのですが、こうして賞を取るとは夢にも思っていませんでした。もっとちゃんとしたかっこうで来れば良かった」と率直に喜びを表現する。次回作ではあまりこういう受賞は意識することなく取りかかりたいと語る上田氏だが、これを機会にもっと遊んでくれる人が増えることを期待しているとメッセージを寄せてくれた。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2404/18/news134.jpg 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  2. /nl/articles/2404/18/news025.jpg 生後5日の赤ちゃん、7歳のお姉ちゃんから初めてミルクをもらうと…… 姉も驚きの反応がかわいい
  3. /nl/articles/2404/18/news057.jpg 9カ月の赤ちゃん、バスで外国人の女の子赤ちゃんと隣り合い…… 人生初のガールズトークに「これは通じあってますね!」「ベビ同士の会話、とろけます」
  4. /nl/articles/2404/17/news037.jpg 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
  5. /nl/articles/2404/17/news034.jpg 「妹が入学式に着るワンピース作ってみた!」 こだわり満載のクラシカルな一着に「すごすぎて意味わからない」「涙が出ました」
  6. /nl/articles/2404/18/news155.jpg 大谷翔平選手、ハワイに約26億円の別荘を購入 真美子夫人とデコピンとで過ごすかもしれないオフシーズンの拠点に「もうすぐ我が家となる場所」
  7. /nl/articles/2404/17/news179.jpg 「ケンタッキー」新アプリに不満殺到 「酷すぎる」「改悪」の声…… 運営元「大変ご迷惑をおかけした」と謝罪
  8. /nl/articles/2404/16/news192.jpg 「ゆるキャン△」のイメージビジュアルそのまま? 工事の看板イラストが登場キャラにしか見えない 工事担当者「狙いました」
  9. /nl/articles/2404/17/news129.jpg 「ハーゲンダッツ硬すぎ!」と力を入れたら……! “目を疑う事態”になった1枚がパワー過ぎて約8万いいね
  10. /nl/articles/2404/16/news175.jpg 「そうはならんやろ」をそのまま再現!? 「ガンダムSEED FREEDOM」のズゴックを完全再現したガンプラがすごすぎる
先週の総合アクセスTOP10
  1. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  2. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  3. 安達祐実、成人した娘とのレアな2ショット披露 「ママには見えない!」「とても似ててびっくり」と驚きの声
  4. 兄が10歳下の妹に無償の愛を注ぎ続けて2年後…… ママも驚きの光景に「尊すぎてコメントが浮かばねぇ」「最高のにいに」
  5. “これが普通だと思っていた柴犬のお風呂の入れ方が特殊すぎた” 予想外の体勢に「今まで観てきた入浴法で1番かわいい」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評
  8. お花見でも大活躍する「2杯のドリンクを片手で持つ方法」 目からウロコの裏技に「えぇーーすごーーい」「やってみます!」
  9. 弟から出産祝いをもらったら…… 爆笑の悲劇に「めっちゃおもろ可愛いんだけどw」「笑いこらえるの無理でした」
  10. 3カ月の赤ちゃん、パパに“しーっ”とされた反応が「可愛いぁぁぁぁ」と200万再生 無邪気なお返事としぐさから幸せがあふれ出す
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」