“ハイデフ”テニスでトップランカーをめざせ!「トップスピン2」:レビュー(3/3 ページ)

» 2006年08月18日 12時00分 公開
[仗桐安,ITmedia]
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人が集まればパーティゲーム、そして忘れちゃならないXbox Live

 コントローラが複数あれば、もちろんエキシビション、トーナメントなどでわいわいと盛り上がれるだろう。コツさえつかめば、Aボタン中心のシンプルなラリーだけでもけっこう熱くなれるはずだ。そして、対戦相手が身近にいるのならプレイしてほしいのがパーティゲームモードだ。テニスコートを使う特殊ルールのゲームが3つ収録されており、最大4人でプレイできる。以下にご紹介していこう。

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タイムボム:相手からポイントを取ると相手側のタイマーが作動する。自分がポイントを取られるまでは相手のタイマーが進むが、自分がポイントを取られたら自分のタイマーが進んでしまう。これを繰り返し、最終的にタイマーがゼロになったほうが負け、というゲーム。最後の最後でボムが爆発するのだが、爆発エフェクトが小さいので、ちょっとしょんぼりした。番外編のミニゲームなのだから、もっとド派手に爆発してもよかったのではないかと、その点が残念だった。


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ウォールブレイカー:相手コートの奥にある壁を壊して得点を得るゲーム。一度壊した壁のところにボールが行くともったいないので、壁をたくさん壊せるようにボールが飛ぶ方向を考えつつプレイする必要がある。


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スプラッシュコート:ボールがバウンドした地点がペイントされる。効率よくペイントさせつつ、うまくポイントを取らなくてはならない。ラリーを続けると塗りつぶされていくコートがそこはかとなく面白く、個人的には一番気に入っているミニゲームだ。


 これらのパーティゲームはそれぞれ違った面白さがあるのだが、残念なのはコントローラを2つ以上用意しないとできないという点。パーティゲームだから2人以上のプレイが前提だと言ってしまえばそうだが、XboxLiveなどで世界中の人たちと対戦できるXbox 360においては、コントローラを1つしか持っていないユーザーも多くいると推測できる。そういったユーザーのことも考慮して、コンピュータ相手に1人で遊ぶ、という選択肢も用意してほしかった。

 さて。コントローラが1つでも、いつでも誰かと対戦できるXbox Liveのほうはといえばは、もちろん本作でも楽しむことができる。Xbox Liveのゴールドメンバーシップの手続きが済んでいて、本体がブロードバンド環境に接続されていれば、すぐにでも対戦ができるわけだ。このオンライン対戦の気軽さはXbox 360の最大の強みだろう。実際に接続から対戦までの流れはスタンドアロンでコンピュータと戦うのと同じくらいの感覚でスムーズ。発売されたばかりだというのあるし、欧米のプレーヤーもプレイしているというのもあるが、朝つなげても夜つなげても、対戦相手に困ることはなかった。

画像画像 対戦設定は細かくカスタマイズできる。相手が見つかったら即試合だ

 ただし困ったこともある。相手がメチャクチャ強いのである。いやこれは、筆者がメチャクチャ弱いとも言えるかもしれない。それにしても、赤子の手をひねるようにとは、まさにこのことで、いいようにもてあそばれることが多い。猛者たちのやり込み具合に完全敗北である。彼らに対抗できるようになるために、うちのJoannaのステータスをガンガンに上げてやるぞ! と息巻いてしまった。

 プレイ時の通信環境については良好なケースが多かったが、たまにラグが激しいことがあった。自分の環境が原因なのか、相手の環境が原因なのか、はたまたマイクロソフトのサーバが原因なのかは定かではないが、カクカクカクという動きになってチャンスを逃がしてしまったことも何度かあったのは残念な点だ。ただやはり、この手軽に対戦できるという環境はクセになる、というかたまらないものがある。テニスゲームは人とやってなんぼだと思っている筆者としてはこれだけでも延々遊べるくらい熱い要素である。あとは自キャラのステータスと己のプレイを磨くのみだ。

画像画像 強いプレーヤーは、自分はあまり動かずにこちらを揺さぶる術を心得ている。全く歯が立たず、終始翻弄されっぱなしだった……

リアル系テニスゲームのひとつの到達点

画像 ロード時間が長い、というのを逆手にとっての工夫はなされているが、それでもやはりストレスにはなっている

 リアルな挙動、リアルなグラフィック、シンプルにして奥が深い操作性、やり込めるキャリアモード、オンライン対戦と、至れり尽くせりな感はあるが、ひとつだけ大きなデメリットがある。それはロード時間だ。

 タイトル画面からメニュー画面に移行するだけでもロードが入る。何かにつけロードにつぐロード。しかも1度のロードは7、8秒〜数10秒あるときもあり、全体のテンポを大きく損なっている。ロード中はプレイのヒントが画面下部に表示されたり、各国での大会情報を確認できたりする、という配慮はなされているが、それでも「ロードが多い」、「ロードが長い」という点が気になってしまうレベルだ。次世代機の先鋒として他社ハードに先んじて登場し、圧倒的な処理能力を有するXbox 360だけに、ロード時間の短縮も可能なのではなかろうかと思うのだが、それは欲張りなのだろうか。これでロードが短ければなぁ、ともったいなく思ってしまった。

 逆に言えば、ロードと通信時のラグ以外には目立った欠点を感じなかったという点で、非常に秀作だとも言える。特にキャリアモードの充実っぷりは特筆すべきだ。本作はXbox 360で遊べる唯一のテニスゲーム、というだけでも一定の需要はあるだろうが、もっと言えば、家庭用ゲーム機で遊べるリアル系テニスゲームのひとつの到達点、と言っても過言ではないと思っている。少なくとも現時点ではそのポジションに身を置いているタイトルだ。本体と併せて買うとなると敷居は高くなるが、現在ハードを持っているなら、ハイデフを体感できるスポーツゲームとして手にとる価値は十分にあるタイトルだと言えるだろう。

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