「Forza Motorsport 2」が目指すもの。それは“車好きな人たちの遊び場”:「Forza Motorsport 2」インタビュー
「Forza Motorsport」シリーズ最新作「Forza Motorsport 2」。その日本国内での発売が決定したことを受けて、プロダクトマネージャーを務めるクリス・リー氏に、本作に関するさまざまな話を聞いてきた。
既報の通り、「Forza Motorsport」シリーズ最新作「Forza Motorsport 2」(以下、「Forza2」)の、日本国内での発売が決定した。「Forza2」は、Xbox 360用レースゲームとして、マイクロソフトゲームスタジオのTurn 10スタジオにより開発が進められているタイトル。このたびは、プロダクトマネージャーを務めるクリス・リー氏に、本作に関するさまざまな話をうかがうことができた。
“現在の完成度は60%”と前置きしたうえで、まずはクリス・リー氏によるデモプレイがスタート。開発途中ということもあり、選択できる車種は約10台と少なめであったが、最終的には日本車、北米車、欧州車など300台以上が登場する予定だという。
コースは日本の筑波サーキット、鈴鹿サーキットを始め、東京の街中を走るコース、ドイツニュルブルクリンク北コース、米ラグナ・セカなど60以上を用意。実在サーキットも13コースが収録されるとのこと。
収録車種、コースともに増加した「Forza2」。だが、これだけであればただのアップグレードにすぎないのも事実だ。では、前作と比べて大きく進化した点はどこになるのか? この質問に対し、クリス・リー氏は「すべてがパワーアップしています。Xbox 360になったことで、ゼロから作っていますから」とコメント。
その具体例としてまず、レースゲーム初心者のために、アシスト機能を強化したことを挙げてくれた。記者が見せてもらったのは、コース上に矢印でベストな位置取りが表示されるというもの。矢印には緑色、黄色、赤色の3種類があり、緑ならばそのままのスピードで、黄なら少しスピードを落として、赤ならさらにスピードを落として、といったようにユーザーをサポートしてくれる。もちろん、このアシスト機能はオフにすることもできる。
また、車はすべてカスタマイズが可能で、ユーザーがカスタマイズできる部分は、ホイールなどのパーツ、本体のカラーやデザインなど多岐にわたる。プレーヤーが作成したオリジナルロゴを車に貼り付けることも可能だという。「カスタマイズにより、ユーザーそれぞれの個性や好みが出てくる。対戦する時でも“こんな風にカスタマイズしたのか”といった楽しさが生まれる」と、コミュニケーションツールのひとつとしても、役立てて欲しいとクリス・リー氏は語ってくれた。
そして、クリス・リー氏が最も強調していたのが“車のダメージ表現”だ。本作では車をぶつけるたびにダメージが蓄積されていく。フロントガラスが割れたり、バンパーがはずれるなど、見た目も変化するが、車のどこにダメージを負ったかによって、走行に影響が出る。完全に動かなくなることはないが、例えばエンジンが壊れてしまった場合、スピードが上がらなくなるなど、走行がままならないこともあるという。
設定を変えればダメージをオフにすることもできるが、この場合、ボーナスポイントが減ってしまう。ダメージばかり受けてまともに走れないという人であれば話は別だが、普通に走れるようになったら、ダメージ機能はオフにして楽しむのが良さそうだ。
ちなみにクリス・リー氏に、どのように楽しんでほしいのかを質問してみたところ、「ダメージを経験することで、ドライビングパフォーマンスが向上する。教訓を得ることができるんです。そのほうが面白いでしょうし、ぜひダメージ機能をオンにして楽しんでもらいたい」という答えが返ってきた。
レース画面を見ながら話を聞いていたため、自然とレース中心の話となったが、それ以外についても話を聞くことができた。まず、Xbox Liveを利用したオンライン対戦だが、こちらは12人での対戦を予定しているという。また、オンライン対戦の観戦などが可能な「ForzaTV」も用意。「ForzaTV」では、「フォトモード」で撮ったレース中のスクリーンショットを、友人などに公開することもできるという。
なお、レースモード、フォトモード以外のゲームモードはあるのかを尋ねたところ、クリス・リー氏は「このほかにも開発中の、非常に革新的なモードがあるのですが、まだ発表できる段階ではありません。詳細はもう1、2カ月待ってください」とコメント。こちらは公開される日を楽しみに待ちたいところだ。
最後には「『Forza2』のコンセプトは“車が大好きな人たちの遊び場を作る”ということ。プレイしてもらうことで、ワクワクするようなゲーム体験をしてもらえる。これまでにないレーシングシミュレーションができるはずだ」と力強く語ってくれたクリス・リー氏。開発状況は60%ということで、荒削りな部分も目立ったが、今後どのような進化を遂げていくのかを見守っていきたいと思う。
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