今週はのんびりと「けっきょく南極大冒険」ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」(2/3 ページ)

» 2007年01月24日 00時00分 公開
[ゲイムマン,ITmedia]

あの観測基地は実在した!

 「けっきょく南極大冒険」では、南極大陸に点在する、9つの基地が登場する。これに南極点を加えた10ヶ所がチェックポイントとなるわけだが、果たしてこれらの基地は実在するのだろうか?

 Wikipediaを見て知ったが、「南極観測のホームページ」というサイトに、南極の観測基地の位置が掲載されている。それと照らし合わせてみると、ゲームに出てくる基地が、実際の位置にかなり近い所にあることが分かる。

 ペンギンくんは、昭和基地を出発後、オーストラリアのデイビス基地とケーシー基地、フランスのデュモン・デュルビル基地、ニュージーランドのスコット基地またはアメリカのマクマード基地を回っていることが分かる。

 その後、南極点に行くが、この後にペンギンくんが行く基地がある場所に、実際の基地が見当たらない。ゲームではアメリカとアルゼンチンの基地(MSX版では両方アメリカの基地)なのだが、当時はそこにあったのか、それともコースが長くなるため、途中に架空の基地を挟み込んだのか、よく分からなかった。

 片方は、南極点近くにあるアムンゼン・スコット基地の代わりなのかもしれない。

 さらに、アルゼンチンのベルグラーノII、イギリスのハリーを経て、昭和基地へと戻ってくる。ハリーから昭和基地へのステージは、長いうえに障害物が多く、ゲーム中で最大の難関だ。

 なお、MSX版とファミコン版では、基地の所属国が一部異なっている。どうやらMSX版のほうが、実際の基地の配置に近いようなので、そちらに基づいて、モデルとなった基地を推定した。

画像 各ステージが始まる前に、南極大陸の地図が表示される
画像 基地にゴールすると、それぞれの所属国の国旗が掲揚される
画像 南極点と昭和基地に着いたときは、ペンギンが基地の前でポーズをとる

 距離も実際の南極大陸の大きさから割り出しているようで、表示される単位が「km」だ。

 タイムがリアルタイムだとすれば、ペンギンくんはおそろしいスピードで走っていることになる。だが幸い、タイム表示の方には単位がないので、早回しの状態でゲームが進んでいると解釈できないこともない。

 もっとも、そうだとすると、ペンギンくんはものすごい時間、走り続けていることになり、それはそれでおそろしいのだが。

MSX版はPSPでもプレイ可能

 今回はファミコン版を中心に取り上げたが、「けっきょく南極大冒険」はもともとMSXのゲーム。プレイステーションとセガサターンで発売された、「コナミアンティークス MSXコレクション」にも収録されている(プレイステーション版ではVol.1に収録)。

 私もプレイステーションで、MSX版をプレイしてみた。

 ファミコン版との大きな違いは、スタート地点。昭和基地ではなく、地図の右下角にある、デュモン・デュルビル基地からのスタートとなる。

 また、一部の基地の所属国が違う。前述のとおり、こちらの方が現実に近いようだ。

 そのため、スタートしてから訪れるチェックポイントが、アメリカ、南極点、アメリカ、アメリカ。南極点を挟んで、アメリカの基地ばかり3つも続くのだ。

 難易度も違う。ファミコン版よりかなり難しい。アザラシが何となく多いような気がする(MSX版でも、同時に2匹は出ないのだが)。あと、クレバスを2つまとめて飛び越えることも難しい。

画像 ファミコン版では割と楽に南極1周できるが、MSX版だとかなり大変
画像 MSX版では早いステージで南極点にたどり着く。ファミコン版では「南極点」と表示されるが、MSX版では「THE SOUTH POLE」だ

 「コナミアンティークス」は、Vol.1とVol.2がSCEのゲームアーカイブスに収録されていて、プレイステーション3を介してPSPにダウンロードできる。だから今ではPSPで、「けっきょく南極大冒険」をプレイすることが可能なのだ。

 ちなみに、同じ方法で、以前紹介した「ジャンピングフラッシュ!」もダウンロード可能。

 パソコンでも「i-revo」というサイトで、MSX版「けっきょく南極大冒険」が配信されている。i-revoには、KONAMIやハドソンの旧作など、ファミコンやスーパーファミコン、MSX、PCエンジンのゲームが収録されている。

 さらにこのゲームは、携帯電話のアプリにもなっており、各キャリアの携帯電話でプレイできる。

 Wiiのバーチャルコンソールにはまだラインアップされていないが、MSXソフトの配信は決定しているので、いずれ入る可能性もあるだろう。ファミコン版の方が入るかもしれないが。

 それにしても、バーチャルコンソール、PSP、i-revo、プロジェクトEGG、そして昔の作品を多数収録したソフトの発売など、最近はレトロゲームを入手できる手段が増えてきた。それだけテレビゲームの歴史が長くなり、過去の作品が、無視できないほど豊富な知的財産になったということだろう。

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