関西弁でまくし立てる宇宙人が大暴れ!――オリジナルよりも笑える日本版:「デストロイ オール ヒューマンズ!」レビュー(2/4 ページ)
脳波スキャン、サイコキネシス、人間に変身など、宇宙人らしいアクションが楽しい
このゲームの舞台となっているのは、1950年代のアメリカ。「クリプト136」を探すことと、人間からエンドルフィンを集めるという2つの使命を託された「クリプト137」が地球に降り立つ。ストーリーは全23話で構成され、ステージごとに与えられるミッションをこなしていくアクションアドベンチャーだ。
主人公が宇宙人という設定もあって、単に武器で敵を倒していくだけでなく、脳波スキャンでその人間が考えていることを読み取ったり、サイコキネシスで物を空中に持ち上げるなど、宇宙人らしい超能力アクションを繰り出せるのがこのゲームのおもしろいところ。また、ゲーム中のいたるところにギャグやパロディが盛り込まれているが、これもオリジナル版とは異なり、完全な日本仕様。オリジナル版のアメリカンジョークやブラックユーモアをそのまま翻訳されても、日本人にはあまりピンとこないだろうと思うが、それを日本人だけが分かるものに徹底して置き換えている。
第1話のタイトルは「クリプト大地に立つ!」。いうまでもなく、あの名作ロボットアニメが元ネタだろう。ちなみに海外版では「Destination Earth」(目的地、地球)というわりと普通のタイトルだったりするクリプトの操作は、左スティックで移動、右スティックで視点と照準の移動という3Dアクションではオーソドックスなタイプ。R1ボタンでの武器発射のほか、脳波スキャンやサイコキネシスといった多彩なアクションもあるので、使用するボタンや組み合わせはかなり多いが、プレーヤーが混乱しないように、ステージを進めるにつれて使用できるアクションが段階的に追加されるよう工夫されている。新しいアクションや武器を入手した際には、操作方法の解説や、音声(ポックス博士)によるレクチャーが挿入されるのも親切だ。
また、クリプトにはHPにあたるシールドゲージと、サイコキネシスなどのアクションで消費する精神力ゲージがあるが、これらのゲージはなくなっても一定時間が過ぎると回復するので、この手のアクションゲームとしてはそれほどシビアな内容になっていない。
元々、残酷さを売りにしたゲームではないと思うものの、それでも海外版にはやや強い表現もあったのが気にかかるところだったが、日本版ではそのあたりにも配慮してか、表現や描写をやわらげている部分が見受けられる。例えば、オリジナルだと「人間の脳を引きずり出してDNAを収集する」という設定は、「人間からエンドルフィンを抽出して集める」というものになっていた。シナリオを日本独自のものに改変したり、クリプトやポックス博士のセリフを関西弁でしゃべらせているのも、残虐性の緩和という面で一役買っているように思う。ビジュアルに大きな変更がなくても、言葉の言い回しを変えるだけで印象はずいぶんと変わるものだ。
画面の右上が防御シールドのゲージで、ダメージを受けるごとに減っていくが、一定時間、戦闘を回避すればゲージは回復する。左上は精神力のゲージで、サイコキネシスや変身などのアクションに必要。これも一定時間が経てば自動的に回復する
人間に照準を合わせて、L1ボタンを押しながら○ボタンを押し続ける(または連打する)とエンドルフィンを抽出でき、集めたエンドルフィンで武器のアップグレードが可能になる。このあたりの描写は、海外版よりも残虐性を抑えてあるクリプトのアクションの中でも特におもしろいのが、ターゲットにした人間の姿形をコピーできるという変身能力だ。本来の姿のまま活動していて人間に見つかると騒ぎになり、警官やら軍隊やら「マジェスティック」と名乗る謎の黒服集団などが大挙してクリプトに襲いかかってくるが、人間にカムフラージュしている間は宇宙人だと気づかれないので、堂々と活動できる。ミッションによっては、この変身能力を使って要人になりすまし、市民の動揺を鎮めたり、重要な会議に潜入する必要がある。ほかにも、催眠術で人間を操ったり、UFOに乗って地上の建造物を豪快に破壊したりと、さまざまなアクションを駆使しながらミッションを進めていくのが実に楽しい。
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