採取して培養し、増殖させ、バトルする!?――ミクロな世界で個性的なキンたちとたわむれる「くりきん ナノアイランドストーリー」レビュー(1/2 ページ)

“集めてバトル”系のゲームは数あれど、この作品で集めたり育てたりするのは、なんとキン! 架空の微生物を育てて戦わせるという何とも不思議なこのゲームで、キンのワラワラ感にハマろう。

» 2007年06月15日 12時36分 公開
[鷲尾トモノリ,ITmedia]

キンをくりくりと動かすゲームです

 「くりきん」である。

 タイトルを聞いただけでは、確かにどんなゲームかよく分からないかもしれないが、これはとても楽しいゲームなのだ。なのに、筆者の友人などは、「なにそれ、栗きんとんのゲーム?」(それこそどんなゲームだ!)などとのたまったあげく、キンを戦わせるゲームだと言うと「意味が分からない」と寂しい返事を返してくる……。

画像 妙に耳に付くOP曲「くるくるくりくり」は、なんとあのクリスタルキングが歌っている(本当)。ん、クリスタル…キング……クリキン!?

 さて、そんな本作、「くりきん ナノアイランドストーリー」は、先ほども書いたように、キンを集めて戦わせるゲーム。キンというのは、いわゆる“微生物”のことなのだが、実在のソレではなく、コミカルな姿をした小さな小さな架空の生き物と考えてほしい。それをタッチパネル上でワラワラと動かすのだ。徹底的にシンプルにしたリアルタイムストラテジーゲームみたいなものと言えば分かっていただけるだろうか。

 もちろん、ちゃんと人間のキャラクターがいて、ストーリーもある。

 ゲームの舞台となるのは、世界のどこかにある島「ナノアイランド」。ここには、キンを学ぶ学校「ナノアカデミー」があり、そこにある時やってくる転校生が、プレーヤーの分身となる主人公だ(男女の選択可能、名前も自由)。

 キンは、ナノアイランドでは生活に欠かせない存在で、料理の味付けから建築、医療まで、さまざまなところで活用されている。また、この島では、意見が対立した場合などにキン同士を戦わせて決着をつける古くからのしきたりがあり、「キンバトル」と呼ばれている。

 日本から来た主人公は、キンのことなど最初はまるで知らないが、すぐにキンを扱う才能が開花し、ナノアカデミーでも一目置かれる存在になる。そして、いろいろな出会いや事件を経験し、友人たちやさまざまなキンとともに成長していくのだ。

画像 いわゆるツンデレ系の学級委員、メグミ。最初は主人公の才能を認めようとしないが……
画像 図書委員のミサキ。同じクラスだが、どんな時も絶対に図書室にいる。本人曰く「だって図書委員だから」

画像 古風な長髪と赤いスカーフが特徴のゴロー。いいヤツだが、リアクションがいちいち大げさで暑苦しい
画像 水泳部所属でひとつ先輩のリサ。自称「おねえさん」だが、いまひとつ頼りにならない

キンの採取が妙に楽しいのです

画像 サイシュができるのは、学校内、野外、街の中などで、ストーリーが進むごとに増えていく

 ゲームには、通信対戦ができる「つうしん」や、キンバトルだけを楽しめる「フリーバトル」などのモードがあるが、メインとなるのは、章仕立てで連続した物語が進んでいく「ストーリー」だ。

 主人公は、最初は自分の体から取る「コユウキン」を1種類持っているだけだが、ストーリーの中で訪れることのできるいろいろな場所で「サイシュ」を行ったり、キンバトルに勝利したりすることによって、使えるキンの種類を増やしていくことができる。そして、ストーリーの各章は、アカデミーの宿題や事件解決などのために、特定のキンを入手することでクリアとなるものが多い。

 キンのサイシュは、サイシュが可能な場所へ行って、スポイトに見立てたタッチペンで好きな場所をタッチし、それをその場でシャーレに入れて「バイヨウ」させれば完了となる。同じ場所でも、タッチするポイントによって手に入るキンが違うし、同じキンでも、よりレベルの高いキンがいるポイントなどもあるので、なるべくいろいろなポイントをタッチし、キンを探していく。もちろん、何のキンもいないハズレポイントもある。

画像 キンの名前や見た目はバラエティ豊か。センスを感じるものから、思わず笑っちゃうものまでいろいろだ

 ただし、1回サイシュを行うと、数に限りのある「スポイト」を1つ消費してしまうので、好きなだけサイシュするわけにもいかない。新しいキンや強いキンがいそうなポイントに狙いを付けてやっていく必要があるのだ。スポイトはアカデミーの「理科室」で、キンと交換して補充することができるが、交換でもらえるスポイトの本数はキンのレベルと同数となる。そのため、特にレベルの高いキンがいないストーリー序盤のうちは、スポイトを使い過ぎないように注意しないといけない。

 また、キンは誰かとのバトルで勝った場合にも手に入る。ただし、ただ勝てばいいわけではなく、相手のキンを全滅させて勝利した場合にだけ、相手がそのバトルで使っていたキンをもらうことができるのだ。バトルによってもらえるキンは、その章でサイシュできる同種のキンよりレベルが高いことが多い。特定のバトルで勝つために必要なキンを、別のバトルで手に入れるというのも、有効なキンの入手方法だ。

 さらに、特定のキン同士をバトルさせると、バトル終了後に「新種キン」が生まれることがある。生まれる確率はキンによっていろいろで、すぐに生まれてくれる新種もあれば、何度バトルしてもなかなか生まれてくれないレアな新種キンもある。新種が生まれるバトルの組み合わせについては、キャラクターとの会話の中で出てくるので、うっかり聞き逃さないようにしよう。


画像 キン紹介その1、「カブッキン」。カブキなカブです……
画像 キン紹介その2、「トコロキン」。見た目が超ラブリーな癒し系キン

画像 キン紹介その3、「ブリゴキン」。MサイズだがSサイズ級の繁殖力
画像 キン紹介その4、「ベンジェラート」。見た目通りのアレ
       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/17/news039.jpg 母犬に捨てられ山から転げ落ちてきた野良子犬、驚異の成長をみせ話題に 保護から6年後の“現在”は……飼い主に話を聞いた
  2. /nl/articles/2411/13/news167.jpg 砂が入り交じった汚い石 → 磨いたら……? “まさかの正体”に仰天! “200万円相当”の成果に「すごい」「私だったら気が狂う」【豪】
  3. /nl/articles/2411/17/news048.jpg 「すごっwww」 愛知県まで乗り換えなしで行ける都道府県を調べてみたら……驚きの結果が1000万表示 「日本の中心は愛知ってコト!?」
  4. /nl/articles/2411/18/news017.jpg 約2センチの「まりも」を本気で育てたら2年後…… 想像をはるかに超えた“衝撃の姿”に「こんなに大きくなるの!?」「成長条件知らなかった」
  5. /nl/articles/2411/17/news029.jpg 沖縄の離島で夜の海を歩いたら…… “まさかの生物”に遭遇しまくり大興奮! 「巨大生物祭りですね」「高級食材いっぱい」
  6. /nl/articles/2411/16/news007.jpg まるで星空……!! ダイソーの糸を組み合わせ、ひたすら編む→完成したウットリするほど美しい模様に「キュンキュンきます」「夜雪にも見える」
  7. /nl/articles/2411/18/news033.jpg 四角いハギレを全部つなげていくと…… プロの大胆リメイクで“便利グッズ”完成!「目からウロコ」「配色かわいい」
  8. /nl/articles/2411/18/news013.jpg 寝たい柴犬→お気に入りのクッションに“まさかの”先客が…… 激しい奪還戦に「卑怯なりw」「容赦ないwww」
  9. /nl/articles/2411/18/news031.jpg ディズニーランドで20年以上前に入手した“懐かしいアイテム”→驚きの値段に「こんなに安かったのか!」「今売ってるとしたら10倍くらい」
  10. /nl/articles/2411/16/news013.jpg 自宅のウッドデッキに住み着いた野良の子猫→小屋&トイレをプレゼントしたら…… ほほ笑ましい光景に「やさしい世界」「泣きそう」の声
先週の総合アクセスTOP10
  1. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  2. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  3. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  4. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」
  5. イモト、突然「今日まさかの納車です」と“圧倒的人気車”を購入 こだわりのオプションも披露し光岡自動車からの乗り換えを明かす
  6. 「この動画お蔵かも」 親子デートの辻希美、“食事中のマナー”に集中砲火で猛省……16歳長女が説教「自分がやられたらどう思うか」
  7. 老けて見える25歳男性を評判の理容師がカットしたら…… 別人級の変身と若返りが3700万再生「ベストオブベストの変貌」「めちゃハンサム」【米】
  8. 「ガチでレア品」 祖父が所持するSuica、ペンギンの向きをよく見ると……? 懐かしくて貴重な1枚に「すげえええ」「鉄道好きなら超欲しい」と興奮の声
  9. 「デコピンの写真ください」→ドジャースが無言の“神対応” 「真美子さんに抱っこされてる」「かわいすぎ」
  10. 「天才」 グレーとホワイトの毛糸をひたすら編んでいくと…… でっかいあのキャラクター完成に「すごい」「編み図をシェアして」【海外】
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた