「THE EYE OF JUDGMENT BIOLITH REBELLION 〜機神の叛乱〜 SET.1」第1回メディア対抗大会参戦記(2/3 ページ)

» 2007年11月02日 02時25分 公開
[小形聖史,ITmedia]

第2戦 vsジーパラドットコム〜調子に乗って泥仕合

2人とも何してんだよ。これも泥仕合の前哨戦に過ぎなかった

 初戦を落としたことにより、いきなり9位以下が確定してしまった。トーナメント戦である宿命である。だが、こうなったからには下位グループのトップ(9位)を目指すのがスターターデッキ使いの矜持というもの! ――なのかどうかわからないが、気持ちを入れ替え、第2戦に挑むことにした。

 今度の相手はジーパラドットコムのりょうたさん。デュエル前から互いにヒートアップ。なお筆者は、この時点で勝利を確信していたことを告げておこう。なにしろりょうたさんは、初戦の最後で「緑のライカンスロープ(土)」が変身すれば勝ちにつなげられる、という状態に陥ったところで、見事に変身を失敗していたのだ! そう、我が天敵、ギャンブルカードに見放されている! ゆえに勝機は我にあり! と、勝手に思いこむことでモチベーションを高めつつ、いざ、デュエルへ(本人も運に見放されていることには触れない)。

筆者 ピキーン! こ、これは!?

 第3ターン、筆者はあるスペルカードをドローした。その瞬間、筆者は勝利の確信をさらに固めつつ、スターターデッキ使いの基本というべきコンボを発動させる。

筆者 スペルカード「パルマス教の聖宴(スペル)」を発動! このカードは手札のクリーチャー1枚を生け贄にすることで、2点のマナを獲得する。これで合計マナは5点。このうち4点を使い、左中の土フィールドに「セ・ホーリンの不敗砦(土)」を召喚!

 個人的に“即席砦”と呼んでいるコンボだ。というか、コンボとさえ言えない、基本テクニックである。

 「セ・ホーリンの不敗砦(土)」は4マナで召喚できる「体力4/攻撃1」のクリーチャー。反撃しかできないなどの欠点もあるが、隣接する味方クリーチャーに物理攻撃に対する2点の護りを与えるという「防衛」なる特殊能力を持っている。この護り2点が、デュエル序盤ではかなり有効的だ。それこそ、「防衛」の範囲にそこそこ体力のある低コスト・クリーチャーを次々と3体召喚できれば、そのままデュエルが決着してしまうことすらあるのだ。

 つまり即席砦をやる場合には、できるだけ「セ・ホーリンの不敗砦(土)」自身にも体力にボーナスが加えられる左中の土フィールドに呼び、左上、中央、左下という3カ所を「防衛」できる状態にしておくことが理想的だと言える。逆にやられた側からいえば、「防衛」の範囲にわざとクリーチャーを召喚させることで、護られるクリーチャーの数を制限するのが基本的な対策となる……。

 実際、ジーパラドットコムさんも左上の水フィールドに「アルージアの修道女(水)」を召喚。「防衛」マスを潰しつつ、魔道攻撃で少しずつ削るという作戦に出てきた。だが筆者は体力を3点回復させる「癒しの慈雨(スペル)」で補強。焦ったりょうたさんは中央に「灼熱の顎(火)」を召喚。「セ・ホーリンの不敗砦(土)」にダメージを与える作戦かと思いきや……。

りょうたさん やばっ! 攻撃、正面だけだと勘違いしてた!

 ズルッ――とずっこけつつも、有頂天回路がオンになった筆者は中央に「石羽のドワーフ(土)」を召喚。さらに手札には「大斧のドワーフ(土)」もあり、もうウハウハ状態がとまらないこと、とまらないこと。

 そんなところに2枚目の「セ・ホーリンの不敗砦(土)」をドロー。調子こきまくった筆者は、さらに左下の「灼熱の顎(火)」と中央に「石羽のドワーフ(土)」を補強しようと、中下に2枚目の砦を召喚!

筆者 おーし、2枚目! ………………あれ?

 砦、速攻で消滅。直後、ハッと我に返った筆者は己のミスに気が付く。

筆者 し、しまったぁ! そこ(中下)は木属性だったぁ!

 「セ・ホーリンの不敗砦(土)」には「消滅」というマイナス方向の特殊能力がある。“木フィールドに置かれたとき、死亡となる”というものだ。つまり筆者もまた、凡ミスをやらかしてしまったというわけだ。

 こうなると、もう場は荒れるしかない。ボカスカとノーガードの殴り合いが始まり、ついには互いに召喚できるクリーチャーが手札にない状態にまで陥りつつ、27ターン目、どうにか筆者が5体目のクリーチャーを召喚。愉快な泥仕合は、ギリギリのところで筆者の勝利で決着がつくことになった。

泥仕合はノーガードでの打ち合いに

EOJ基本テクニック「即席砦」

 1枚カードの制限がかかっている「パルマス教の聖宴(スペル)」は、デュエル序盤において防御的な中型クリーチャー(マナコストが3〜4)を召喚するのに適している。特に軽量級クリーチャー(マナコストが1〜2)が多く入っているデッキの場合、最初のターンで4マナの「セ・ホーリンの不敗砦(土)」を召喚できれば、かなり優位にデュエルを進められるため、おすすめだ。逆に機巧などの重量級クリーチャー(マナコストが5以上)が中心のデッキであれば、「機巧の後継者 ウォマック(機巧)」との組み合わせも考えておきたい。ウルトラレアの「機巧の後継者 ウォマック(機巧)」を持っているなら、の話になるが……。


第3戦 vs GAME JAPAN〜世界の浅原の挑戦!……の前に修道女が

 意気揚々と迎えた第3戦(でも下位決定戦)。相手はGAME JAPANの湯原さん……んっ? 浅原さん?

編集 あぁ、世界ランカーですねぇ。ギャザの。

筆者 なんですとぉおおおおお!?

 あの「Magic:The Gathering 」において日本屈指のデッキビルダーと称えられる世界の浅原先生!? そ、そんな御方と対戦するんですか!? というか、なんで下位決定戦にあなたが!? ……と、筆者の頭は大混乱。あまりにも混乱しすぎて、たいして記録を残せなかったのが非常に悔やまれる。

 だが、それ以上に悔やまれたのが……自分の不運ぶり。

 すでに語っている通り、筆者はギャンブルカードに嫌われている。筆者がEOJでギャンブルカードと呼んでのは、特殊能力に“50%の確率で〜”と書かれているものたちのことだ。ちなみに、「女エルフの狂戦士(木)」は「変身」すると「回避(50%の確率で物理攻撃をよける)」能力を獲得するのが、筆者は一度も、自分も狂戦士が攻撃をよけたところを見たことがない。対戦相手がよけるのは何度も見ているが……(涙)。

 それと同じことが起きた。

 今回の天敵は「アルージアの修道女(女)」。左上の水フィールドに召喚されたことで、“水のフィールドに置かれている間、回避を持つ”という「回避」能力が発動されたのだ。筆者は中上の火フィールドに定番というべき「灼熱の顎(火)」を召喚。ガリガリと削っておこうと思ったのだが。

 よける。

 また、よける。

 よける、よける、よける、どこまでもよける。

運がないにもほどがあります

 途中から右上の木フィールドに「女エルフの狂戦士(木)」を召喚、弓で狙ったものの、それでもよける。これには浅原先生も苦笑い気味。なにしろ合計6回も避けられたのだから、もうこちらとしてはお手上げだ。その間に浅原先生は“祭壇島”コンボを鮮やかに決め、サクッと16ターン目で5マス目を支配してしまった。

 先生。お目汚し、失礼しました。

EOJ基本テクニック「祭壇島」

 アンコモンである「ゴーリの祭壇(スペル)」と「カデナの動く島(水)」を使った基本コンボ。「ゴーリの祭壇(スペル)」は“それぞれのプレーヤーが×点のマナを獲得する。×は、敵クリーチャーの数と等しい”という0マナのスペルカード。つまり自分のクリーチャーが2体、相手のクリーチャーが3体いる場合だと、自分に3マナ、向こうに2マナが入るというカードだ。一方、「カデナの動く島(水)」には“水ではないフィールドに召喚したとき、あなたは対戦相手から×点のマナを奪う。×は水フィールドの数と等しい”という「マナ奪い」なる能力を持った4マナのクリーチャーカード。そのためタイミング良く使うと、結果的に“相手のマナを0にしたまま、自分のマナを微量に増やしつつ「カデナの動く島(水)」を召喚した状態”でターンを終えられる。「カデナの動く島(水)」はもともと「体力4/攻撃1」の要塞系クリーチャーのため、序盤から中盤にかけて決めておくと、なかなか良い妨害になる。


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/14/news189.jpg 互いの「素顔を知ったのは交際1ケ月後」 “聖飢魔IIの熱狂的ファン夫婦”の妻の悩み→「総額396万円分の……」
  2. /nl/articles/2411/14/news014.jpg ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  3. /nl/articles/2411/14/news187.jpg 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
  4. /nl/articles/2411/14/news167.jpg 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
  5. /nl/articles/2411/15/news016.jpg 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  6. /nl/articles/2411/13/news176.jpg 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  7. /nl/articles/2411/15/news009.jpg 高2のとき、留学先のクラスで出会った2人が結婚し…… 米国人夫から日本人妻への「最高すぎる」サプライズが70万再生 「いいね100回くらい押したい」
  8. /nl/articles/2411/15/news058.jpg 「腹筋捩じ切れましたwww」 夫が塗った“ピカチュウの絵”が……? 大爆笑の違和感に「うちの子も同じ事してたw」
  9. /nl/articles/2411/14/news023.jpg “膝まで伸びた草ボーボーの庭”をプロが手入れしたら…… 現れた“まさかの光景”に「誰が想像しただろう」「草刈機の魔法使いだ」と称賛の声
  10. /nl/articles/2208/06/news075.jpg 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
先週の総合アクセスTOP10
  1. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  2. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  3. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  4. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」
  5. イモト、突然「今日まさかの納車です」と“圧倒的人気車”を購入 こだわりのオプションも披露し光岡自動車からの乗り換えを明かす
  6. 「この動画お蔵かも」 親子デートの辻希美、“食事中のマナー”に集中砲火で猛省……16歳長女が説教「自分がやられたらどう思うか」
  7. 老けて見える25歳男性を評判の理容師がカットしたら…… 別人級の変身と若返りが3700万再生「ベストオブベストの変貌」「めちゃハンサム」【米】
  8. 「ガチでレア品」 祖父が所持するSuica、ペンギンの向きをよく見ると……? 懐かしくて貴重な1枚に「すげえええ」「鉄道好きなら超欲しい」と興奮の声
  9. 「デコピンの写真ください」→ドジャースが無言の“神対応” 「真美子さんに抱っこされてる」「かわいすぎ」
  10. 「天才」 グレーとホワイトの毛糸をひたすら編んでいくと…… でっかいあのキャラクター完成に「すごい」「編み図をシェアして」【海外】
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた