家の中にゲレンデがひろがる! Wiiだからこそ実現した新感覚のスキーゲーム「ファミリースキー」レビュー(1/3 ページ)

「ファミリースキー」は、Wiiならではの操作方法で、とっつきやすくやり込める楽しいスポーツゲームに仕上がっている。仕事が忙しくて今年はスキーやスノボに行けないや……。そんなウィンタースポーツファンにぜひやってほしい、スキーゲームの真打ちの登場だ。

» 2008年02月21日 00時00分 公開
[仗桐安,ITmedia]

インドアでアウトドアなスポーツゲームがWiiで登場

画像

 今年の冬はメチャクチャ寒いっ! 寒い冬には家の中でコタツとみかんとゲーム、なんてのもいいが、スキー場に出かけてスキーやスノボなどのウィンタースポーツをやるのも楽しいものだ。かたやインドア派、かたやアウトドア派、あなたはどっちだろうか。

advertisement

 インドアとアウトドア。普通なら相反するこの2つの要素が、Wiiを介すれば何の矛盾もなく融合してしまう。1月31日に発売されたWii用ソフト「ファミリースキー」では、何と家の中にいながらにしてスキーを楽しむことができてしまうのだ。

 「ファミリースキー」は、バンダイナムコゲームスが提唱する“スポーツわいわい”シリーズの第1弾。今後同シリーズではWiiの「ファミリージョッキー」などが控えている。Wiiの体感的なインタフェースを活用したスポーツものを続々とリリースしてくれるのではないかという期待が高まるシリーズだ。

画像

 その第1弾である本作は、なんとバンダイナムコゲームスの看板レースゲーム「リッジレーサー」シリーズのスタッフが開発に携わっているとか。「リッジレーサー」シリーズで培った3Dレースゲームのノウハウがゲレンデを滑るスキーのプレイに生かされているとなれば、バンダイナムコゲームスの本作への意気込みが伝わってくるというものだ。

 さて。家の中でスキーとは言っても、いったいどうやって?と思っている人もいるかもしれない。次項からインドアで遊べるアウトドアの魅力をお伝えしていこう。

腕を振るか、腰を振るか いずれにしても革新的な操作システム

画像 基本的にプレイヤーキャラの後方視点でプレイすることになる
advertisement

 本作の操作は基本的にWiiリモコンにヌンチャクを装着した“ヌンチャクスタイル”で行うことになる。最大4人までの同時プレイが可能だが、その場合も4人分のWiiリモコンとヌンチャクが必要だ。

 プレイヤーは左手にヌンチャク、右手にWiiリモコンを持つ。それぞれを左右のスキーストックに見立てていると思ってもらっていい。Wiiリモコンとヌンチャクをストックのように振り下ろすことでスケーティングができる。止まっている時にコントロールスティックの左右か下を押すことで画面の向きを変えられるので、山の斜面を見下ろす位置に画面を合わせて思いっきりWiiリモコンとヌンチャクを振り下ろそう。

 Wiiリモコンとヌンチャクを適当に振り下ろしながら左右に振るだけでも十分にスケーティングはできるが、ボタン操作をすることでさらに細かい操作の変更が可能だ。

 Cボタンを押しながら滑るとプルークボーゲン(スキー板を八の字にしてゆっくり滑る状態)、Wiiリモコンとヌンチャクをそれぞれ体の外側に対して90度ひねるとクラウチング(しゃがんでスピードが出やすい状態)、BボタンとZボタンを押しながらWiiリモコンとヌンチャクを左右に倒すとウェーデルン(モーグルなどで活用する小刻みなターン)など、多彩な動きを楽しむことができる。

 ブレーキをかけたい時はコントロールスティックを下に押す、コケそうになったらWiiリモコンとヌンチャクを同時に振り下ろしてリカバー、コケてしまったら、Wiiリモコンとヌンチャクを交互に振って立ち上がれるようになっている。

advertisement

 さらにコース途中のジャンプ台でジャンプした際にトリックを決めることもできる。コントロールスティックを左右に倒せば空中でスピンするし、Wiiリモコンとヌンチャクを同時に振ればコザック、交互に上下に振ればダフィーなど、トリッキーな技の数々を簡単に出すことが可能なのだ。

画像 コケそうな時、コケた時にはちゃんと画面上にやるべき操作の指示が出る
画像 スピンやコザック、何でもござれ

 ここまで操作についてざっと書いたが、山の斜面を歩いて登るカニ歩きや、その他さまざまなトリックなど、操作をする上で覚えなくてはならないことはけっこう多い。だが、未プレイの人が読んで「何か覚えることがたくさんあって大変そう……」と感じたのなら、「そんなことないっすよ! 断じて!」と言っておきたい。本作にはスキースクールというチュートリアルモードが用意されている。ていねいすぎるほどていねいに教えてくれるので、極端な話、説明書を一切読まなくてもスキースクールでのレクチャーを受けておけばバッチリ滑れるようになるはずだ。

画像 スキースクールの先生は親切丁寧に教えてくれる。バッチリ指導してもらおう

 そして大前提として、Wiiリモコンとヌンチャクをストックに見立てた操作方法は、愉快なまでに感覚的だ。手になじむ、というか、理にかなっている、というか、従来のボタンを押すのみのコントローラではけして得られない“スポーツシミュレーターとしての楽しさ”と“ゲームとしての面白さ”の絶妙なブレンドを体感することができるだろう。これはWiiのスポーツゲームの代表作と言ってもいい「Wii Sports」でも感じたことだが、本作においてもスキーの楽しさの全ては体感できないにせよ、その何分の1かのスキー的な楽しみを味わえるようにはなっている。家の中で画面を見ながらここまでスキー的な遊びが楽しめるというのは、やはりWiiのインタフェースならではのことだと思う。

 なお、「Wii Fit」付属の「バランスWiiボード」を使えば、重心移動よる感覚的な操作も可能になる。Wiiリモコンとヌンチャクでのボタン操作は変わらないが、左足に体重をかければ左ターン、右足に体重をかければ右ターンができるのだ。これがまた予想以上に楽しくてビックリした。バランスWiiボードを使ってのプレイは1人専用となるが、1人でバランスWiiボードの上でしゃんしゃんしゃんと雪山を滑っていると何だかニヤけるほどに楽しくなってしまったりした。

画像 Wiiリモコンでターンするか、バランスWiiボードでターンするか。両方所有している人はぜひどちらも試してみてください

 ちなみに筆者の場合は、バランスWiiボードを前後逆に置いてプレイしている。なぜかというと、こうすることによって左足に体重をかけることで右ターン、という風に左右が逆になるのだが、個人的にはこっちの方がしっくり来たからだ。バランスWiiボードを持っているのなら、ぜひどちらも試してみてほしい。

 「Wii Fit」以外のバランスWiiボード対応タイトルは本作が初めてなのだが、こうなってくるとバランスWiiボードの単体発売もぜひ検討していただきたい、と任天堂にお願いしたい筆者である。インタフェースとしてまだまだ色々可能性があると思うので、サードパーティからもどんどん対応タイトルが出てくるように思うし、単体の需要も上がってくるのではないだろうか。今のところ「Wii Fit」を買わなくてはこの新しいスキー操作を楽しめないというのは、少し残念なところだ。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2503/25/news050.jpg 初めて夫の実家に挨拶した妻、初々しかった表情が9年後…… “そうはならんやろ”な変わりっぷりが1150万再生
  2. /nl/articles/2503/23/news042.jpg ニットで口元が隠れた赤ちゃん、そっと脱がせてみると…… “想像を超える”表情が2300万再生「心に刺さった」「今まで見た中で1番!」【海外赤ちゃん記事3選】
  3. /nl/articles/2503/24/news034.jpg 「多分日本で1位、2位を争う」 3児のママが書いた“通園経路図”がすごい! 「えーめちゃ最高ですね」「中高生だったら溜まり場」
  4. /nl/articles/2503/23/news036.jpg サイゼリヤのメニューを片っ端から注文→10人がかりで完食したら…… 驚がくのレシートに「やすぅ」「すごすぎ」
  5. /nl/articles/2503/23/news033.jpg 段ボールに切れ込みを4つ→“信じられない変形”をするライフハックに80万再生の反響 「今世紀最高の技だ」
  6. /nl/articles/2503/25/news066.jpg 「なんだこの暗号は……」 マクドナルドの“大人だけが読めるメッセージ”が410万表示「懐かしい~」「読める人同世代w」【マクドナルド面白投稿まとめ】
  7. /nl/articles/2503/25/news047.jpg セリアのクッションカバーを2枚縫い合わせるだけで…… “まさかの完成品”に「なるほど!」と驚きの声
  8. /nl/articles/2503/24/news181.jpg つるの剛士、大学卒業式で判明した“本名”が珍しすぎて読解困難 証書に書かれた一文字へ「難しい漢字だったの忘れてました」「鶴じゃなくて」
  9. /nl/articles/2503/25/news028.jpg 「これはうれしい」 引っ越しのあいさつでもらった手土産、開封したら…… “センス抜群の中身”に「参考にしたい」
  10. /nl/articles/2503/25/news039.jpg ドイツ人女性「今まで自分で髪を切っていた」→日本で“美容室”を初体験すると…… “印象激変”のビフォアフに仰天「生まれ変わったみたい」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 「うそでしょ!?」 東京ディズニーランド、“老舗”レストランの閉店を発表 「とうとう来てしまったか」「いやだああああ」と悲しみの声
  2. Koki,、豪邸すぎる“木村家の一室”がウソみたいな広さ! 共演者も間違えてしまうほどの空間にスタジオビックリ「コレ自宅!?」「ちょっと見せて」
  3. 息子の小学校卒業で腕を組んだ34歳母→中学校で反抗期を迎えて…… 6年後の姿に反響 「本当に素敵!」「お母さん、変わってない!?」
  4. プロが本気で“アンパンマンの塗り絵”をしたら…… 衝撃の仕上がりが550万再生「凄すぎて笑うしかないw」「チーズが、、、」 話題になった作者に話を聞いた
  5. ディズニーランドがオープンした1983年当時、カップルだった2人→37年後…… 目頭が熱くなる現在の姿に感動
  6. ニットで口元が隠れた赤ちゃん、そっと脱がせてみると…… “想像を超える”表情が2300万再生「心に刺さった」「今まで見た中で1番!」【海外赤ちゃん記事3選】
  7. 水族館のイカに“指でハート”をしてみたら… “まさかのお返し”が190万表示「こ、こんなことあるのか」
  8. 「ひどすぎ」 東京ディズニーランドで“約100人のドジャースファン”が一斉に“迷惑行為” 「やめてほしい」と物議
  9. 19万8000円で購入した超高級魚を、4年間育てたら…… ド肝を抜く“大変化”に「どんどん色が」「すごい」
  10. 初めて夫の実家に挨拶した妻、初々しかった表情が9年後…… “そうはならんやろ”な変わりっぷりが1150万再生
先月の総合アクセスTOP10
  1. 最初に軽く結ぶだけで…… 2000万再生された“マフラーの巻き方”に反響「これは使える」「素晴らしいアイデア」【海外】
  2. コメダ珈琲店で朝、ミックスサンドとコーヒーを頼んだら…… “とんでもない事態”に爆笑「恐るべし」「コントみたい」
  3. パパに抱っこされる娘、13年後の成人式に同じ場所とポーズで再現したら…… 「お父さん若返った?笑」「時止まってる」2人の姿に驚き
  4. 和菓子屋で、バイトの子に難題“はさみ菊”を切らせてみたら……「将来有望」と大反響 その後どうなった?現在を聞いた
  5. 古いバスタオルをザクザク切って縫い付けると…… 目からウロコの再利用に「すてきなアイデア」【海外】
  6. 「14歳でレコ大受賞」 人気アイドルがセクシー女優に転身した理由明かす 家族、メンバー、ファンの“意外な反応”
  7. 希少性ガンで闘病中だったアイドル、死去 「言葉も発せないほどの痛み」母親が闘病生活を明かす
  8. “きれいな少年”が大人になったら→「なんでそうなったw」姿に驚がく 「イケメンの無駄遣い」「どっちも好きです!笑」
  9. ドブで捕獲したザリガニを“清らかな天然水”で2週間育てたら…… 「こりゃすごい」興味深い結末が195万再生「初めて見た」
  10. 芸能界引退した「ショムニ」主演の江角マキコ、58歳の近影にネット衝撃「エグすぎた」 突然顔出しした娘とのやりとりも話題に