戦場で生き延びるために――「コールオブデューティ4」編:新米兵士のためのFPS・TPS上達マニュアル(1/3 ページ)
日本でもさまざまなタイトルが発売されるようになってきたFPSやTPS。1人プレイではヒーローになれるけれど、オンラインではただの的……。そんな状況から抜け出したい! というあなたへ贈る、FPS・TPS未経験者、初心者のための上達マニュアル、連載スタート。
FPS・TPSブームに乗り遅れたくない、そんなあなたにお届けする上達マニュアル
海外で爆発的な人気を誇り、近年、日本でも徐々に浸透してきたジャンルがFPSやTPSといったシューティングゲーム。FPSとは「First Person Shooting」(以下、FPS)の略称で、主に主観視点によって進行するゲーム、TPSは「Third Person Shooting」(以下、TPS)の略称であり、三人称視点での操作を行うもの。近年は、「ゴーストリコン アドバンスウォーファイター」シリーズのようにFPSとTPSを自由に切り替えられたり、「レインボーシックス」シリーズのようにシーンによってカメラアングルが変化したりと、その垣根は徐々に取り払われつつある。
これらのジャンルの魅力でもあり、初心者がプレイを投げ出してしまう要素のひとつでもあるのが、上級者と初心者のスキルの差がそのままゲームの結果に直結するところ。「オフラインモードをクリアして、いざオンラインへ」と思ったら撃たれている時間の方が長かったり、どこからともなく飛んできたスナイパーの弾によって何度もやられてしまう。「周りのチームメイトはあんなに敵を倒しているのに、なんで自分だけこんな状態なのだろう……」。こんな思いをしたことのある人は多いのでは。
本連載では、FPS・TPSの基礎となる部分を押さえつつ、タイトルごとに重要なポイントをピックアップしてお届けしていく。「ゲームで1位をとりたい」、「敵からできるだけダメージを受けずに倒したい」、「チームメイトに迷惑をかけたくない!」といった悩みを抱える人たちも、この連載を読めばきっとスコアが上がる……はず。
知れば知るほどやってみたくなる、FPS・TPSの歴史
FPS・TPSは海外の代表的なタイトルに多く見られるジャンルだが、最近では日本にも多くのタイトルがリリースされている。FPSの代表的なものに、Xboxでシリーズ展開し、全世界で1000万本超の販売本数を誇る「Halo」シリーズや、世界中でプロリーグが存在するPCゲーム「カウンターストライク」、PS3、Xbox 360やWii、ニンテンドーDSでも発売されているマルチタイトル「コールオブデューティー」などがある。また、TPSの代表的なタイトルとしては、発売とともに大ヒットを記録したXbox 360の「Gears of War」や、カプコンのマルチタイトル「ロストプラネット」シリーズなどが挙げられる。なお、6月12日に発売されるPS3の新作タイトル「メタルギアソリッド4 ガンズ・オブ・ザ・パトリオット」もTPS的な要素を含んでいるといっていいだろう。
ジャンルとしてのFPSは、北米のid Softwareが1992年に「Wolfenstein 3D」を、翌1993年に「DOOM」をいずれもPCソフトで立て続けにヒットさせ、爆発的なブームとなった。ちなみに、同社は超人気FPS「Quake」シリーズを手がけていることでも知られている。日本では早くからPCゲーマーがさまざまなFPSに慣れ親しんでいたが、日本でFPSファンを一気に増やしたのはRareが開発し1997年にニンテンドー64でリリースされた「007 ゴールデンアイ」からだろう。画面4分割での対戦で徹夜した人も多いのでは。
家庭用ゲーム機でのFPS・TPSは2本のアナログスティックを使い、左スティックでキャラクターを移動させ、右スティックで視点を動かし、ボタンで攻撃を行うものがスタンダードな操作スタイルになっている。PCでは操作はマウスとキーボードを使用し、基本的にキーボードのW、S、A、Dでキャラクターの移動を、マウスで照準を動かしてクリックで射撃を行うものが多い。PCでは照準が直感的にできる上、キーボードやマウスに細かな設定を割り振ることができるので、PCからFPSに入った人は、なかなか家庭用ゲーム機のFPSに慣れにくい、という状況もあるようだ。
また、FPS・TPSをプレイしていると「3D酔い」になる人も多い。この「3D酔い」は視点の上下の動きなどにより三半規管が画面の動きについて来れず乗り物酔いのように吐き気、めまい、頭痛が起こる症状とされている。この症状は、画面の動きが早い、画面の上下の動きが多い、モニターサイズが小さすぎる、もしくは大きすぎるとき、疲れているなどの状態でプレイしているとおきる場合が多い。もし「3D酔いかな?」と思ったら、「画面から離れてプレイをする」、「部屋を明るくする」、「照準の感度を合ったものに調節する」、「疲れているときはプレイをしない」といった対応をしてみると緩和、または解消されるかもしれないので試してみてほしい。
全世界で大ヒットを記録したマルチタイトル「コール オブ デューティ4 モダン・ウォーフェア」でFPSの基礎を学ぶ
連載第1回目となる今回は、全世界で700万本以上を売り上げた「コール オブ デューティー4 モダン・ウォーフェア4」(以下、CoD4)を使ってFPSの基礎を学ぶとともに、スキルの向上を目指していきたい。「CoD」シリーズはPC、家庭用ゲーム機のマルチプラットホームで展開し、累計で全世界2000万本のリリースを記録している人気タイトル。前作までは第二次世界大戦を舞台にしていたが、最新作の「CoD4」では近代戦をベースに、さまざまな武器や兵器が登場するゲームとなっている。
どのジャンルでも共通して言えることだが、ゲームスキルアップの第一歩は、まず操作になれることから。家庭用ゲーム機でのFPS・TPSの特徴は、左スティックでキャラクターを前後と左右に移動させ、右スティックで視点を上下左右に動かす操作にある。この操作の部分がしっかりできていないとスムーズに移動ができない。
例えば右折する通路がある場合、壁が目の前まできてから右を向くのでは進行方向にいる敵にみすみす撃たれてしまう。右折をスムーズにしようとするならば、左スティックを前に入れながら右スティックを右に倒し、曲がり角の少し手前で曲がりだし、進行方向に変わったら右スティックを離す(このとき左スティックは前に倒したままであること)か、あるいは曲がり角の先に敵がいそうな場合、左スティックでの左右の移動(平行移動)を使い、曲がる方向の通路を向いて横移動をし、安全を確認してから進行する。
こういった行動がスムーズにできると、相手に一方的に撃たれることは少なくなってくる。また、開けたマップを進む際は、できるだけ障害物の近くを歩いたり、身体の一カ所を壁にくっつけて歩くなど、敵に無防備な部分をさらさないようにするのがポイント。こういった動作のお手本は、映画やアニメの特殊部隊モノの戦闘シーンを参考にするといいかもしれない(主人公が強すぎるものは別として……)。
また、多くのゲームでは、オプションの設定項目で、視点(=照準)の上下反転、視点の感度(視点の移動速度)などの変更が可能になっている。これらはゲームをプレイするにあたってかなり重要な要素で、プレイヤー個人個人にあわせた設定を行うことがゲーム中のスコアに直結するといっても過言ではない。視点の感度が高いほど視点の移動スピードも速くなるが、操作に慣れているプレイヤーでないと目で画面を追うことができず、画面に振り回されてしまう。逆に遅すぎると敵への対応が遅くなってしまうので、何度か調整をしながら自分に合った速度を見つけてほしい。「CoD4」では、新規ゲームを始めると操作方法のチュートリアルが受けられるので、ここで自分にあった感度への変更をしておくといいだろう。
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