「信長の野望・天道」連載(第1回)――リアルさか遊びやすさか。「信長の野望」の課題は?:伸ばせ街道! 戦国ニッポン改造論(1/2 ページ)
ストラテジーゲームの代名詞「信長の野望」のシリーズ最新作が発売される。今回はそれを記念して、歴代の「信長の野望」を振り返ってみたいと思う。
「信長の野望」の誕生
PCゲーム黎明期から連綿と続くロングセラーであり、日本のPCストラテジーゲームシーンをまさに創ってきた作品の一つと評すべきなのが、コーエーの「信長の野望」シリーズだ。初代「信長の野望」が登場したのは、実に1983年のことである。織田、武田、上杉、北条といった主要大名家が、本州中央部17カ国の支配をめぐって争うこのゲームが、日本のコンピュータゲーム市場にストラテジーというジャンルを確立した主な功労者であることは間違いない。
それ以前に存在した、例えば太平洋戦争における海戦を扱ったカセットテープベースのストラテジーゲームなどは、ほとんどシリーズ展開を広げることなく終わっている。若い読者諸子にはあまり想像できないかもしれないが、HDD(ハードディスク)が“発明”されるずっと前に、パソコン/マイコンの記憶媒体がカセットテープだった時代というものがあったのである。「信長の野望」シリーズは、そんな時代(のちょっとだけ後)から続く長い歴史を誇り、営々と進化を続けてきたシリーズなのだ。
武将ゲームになったのは第3作「戦国群雄伝」から
そこから二十数年、10作以上の世代を重ねて現在も続く「信長の野望」シリーズは、PCの性能向上を反映しつつ進化を続けてきた。1986年に登場した「信長の野望・ ―全国版―」は、名前のとおりマップを本州、四国、九州全域に広げ、ご当地大名でのプレイを可能にした作品だ。もっとも当時のゲーマーにとっては、このゲームが最初に登場したプラットフォームであるNEC PC-9801シリーズそのものが憧れの対象だった気もする。「方言モード」をオンにして「今年は豊作だぎゃあ」といったシステムメッセージを楽しんでいた人、シャープのX68000版で一揆を起こされて「もう我慢できねえ!」というボイスに驚いた人など、それぞれにとって思い出深い作品に違いない。
そして2年後の1988年には「信長の野望・ 戦国群雄伝」が登場する。この作品については、大名配下の武将達、各国の主城がそれぞれ再現され、グラフィックス面で大きくリッチになったことが印象深い。野戦に勝ったあとの攻城戦段階では、主要な城の城門と外郭構造(二の丸とか馬防柵とか)がマップで再現されている。そこでは正攻法で城門を破るのみならず、足軽隊の「行動力」を溜めて城壁を乗り越えさせるといった形で、武将達の能力を活かせる場面が用意されていた。……服部半蔵やら百地一族やらといった忍者部隊が郭内に潜入し、門を内側から開くというギミックがあって、これがたいへん痛快もしくは凶悪だったことを鮮明に憶えている。
第4作「武将風雲録」からは茶器など文化要素が
1990年発売の「信長の野望・ 武将風雲録」から導入されたのが、名馬/名刀や茶器といった、多大なボーナス効果があったりなかったりするアイテムの概念。普通のゲーム攻略を十分に楽しんだプレイヤーが、領国拡大そっちのけで茶器の名品を集めたりする、ある意味戦国時代らしく、また「信長の野望」シリーズらしい風景が展開されるようになったのはこの作品からである。「小茄子」茶器とか「平蜘蛛」の茶釜とかが、欲しかったなあ。茶釜と一緒に爆死したいかはともかくとして。
1992年に登場した「信長の野望・ 覇王伝」はシリーズで初めて、マップを国単位のエリア制でなく城単位のポイント・トゥ・ポイント制に改めると同時に、家臣に知行地や官位を与えたり、偏諱(主君の名前の一文字を拝領すること)を許したりといったシステムを加え、中世/戦国時代を社会システムのレベルで再現しようと試みた作品だ。続く1994年の「信長の野望 天翔記」では、マップに設定された城の数が一国あたりだいたい5〜6カ所と、「覇王伝」よりも増えている。一方武将を核とした社会システム再現については逆に、「宿老」から「足軽頭」にいたる大名家の家内身分を設定することで、シンプルに整理された。この家内身分ルールは、本作で充実した武将の「特技」と並んで、以降のシリーズ作品に受け継がれていく。
1997年に登場した「信長の野望・ 将星録」では、ポイント・トゥ・ポイント制のマップデザインから大きく方向転換し、日本全土を町場や各種地形からなる1枚のマップに収め、戦闘の発生も各種開発もそのマップ上に統合した。ゲーム全体はいわば、実在地形に基づく箱庭ゲームとして設計されており、武将とその配下の軍勢が、このマップ上をリアルタイムで移動し、戦闘が生じた場合、その地形に応じた専用マップに処理が移る。戦闘そのものは「天翔記」以来の流れを受け継ぎつつ発展させたものだ。武将の「特技」はさらに洗練され、武田信玄を追い詰めて討ち取ったと思ったら「影武者」で、ご本尊はあらためて別の部隊から登場などという、講談物的ケレン味に溢れたプレイ体験を、忘れられない人も多いのではないだろうか? また、1999年に発売された「信長の野望 烈風伝」は、この「将星録」の方向性を受け継いだ作品である。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
そば屋の看板のはずが…… 雪で“別の店”みたいになってしまった光景が北海道の豪雪のすさまじさを物語る
-
ウソだろ…… フリマに5000円で売っていた“信じられない商品”に思わず二度見 「やっぱり寂しい」
-
友達が描いた“すっぴんで麺啜ってる私の油絵"が1000万表示 普段とのギャップに「全力の悪意と全力の愛情を感じる」
-
ブックエンドの“じゃない”使い方が200万再生 驚きの発想に「痒いところに手が届く」「参考にします」
-
「人のような寝方……」 “猫とは思えぬ姿”で和室に寝っ転がる姿が377万表示の人気 「見ろのヴィーナス」
-
刺しゅう糸を20時間編んで、完成したのは…… ふんわり繊細な“芸術品”へ「ときめきやばい」「美しすぎる!」
-
「イブの日って空いてますか?」 ドキドキのメッセージ送付→“まさかの返信”が590万表示 「今日一番笑ったw」
-
【編み物】カラフルな毛糸で四角いモチーフを作り、一気につなげると…… 太陽のような輝きの完成品に驚き
-
「最強でしょ」 佐々木希、作った“我が家のクリスマスディナー”がすごすぎる! 料理上手で「こんなお母さんになりたい」
-
【今日の難読漢字】「勿忘草」←何と読む?
- ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
- ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
- フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
- 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
- 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
- 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
- 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
- ある日、猫一家が「あの〜」とわが家にやって来て…… 人生が大きく変わる衝撃の出会い→心あたたまる急展開に「声出た笑」「こりゃたまんない」
- 友人のため、職人が本気を出すと…… 廃材で作ったとは思えない“見事な完成品”に「本当に美しい」「言葉が出ません」【英】
- セレーナ・ゴメス、婚約発表 左手薬指に大きなダイヤの指輪 恋人との2ショットで「2人ともおめでとう!」「泣いている」
- 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
- 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
- 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
- アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
- 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
- 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
- ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
- 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」