自分が勇者だった時代を思い出す ドラゴンクエスト展プレス内覧会に行ってきた(1/2 ページ)
10月8日より六本木の森アーツギャラリーで開催されるドラゴンクエスト展に一足早く行ってみた。当時勇者だった少年少女はさらに楽しめる参加体験型展覧会の中身とは?
「自分が勇者だった時代を思い出してほしい」――ゲームデザイナーの堀井雄二氏の願いはきっとかなうことだろう。今回開催される「ドラゴンクエスト展」には、ドラゴンクエストシリーズを振り返ることができるギミックがいくつも仕込まれているからだ。
10月8日〜12月4日の期間、東京・六本木の森アーツギャラリー(六本木ヒルズ 森タワー52階)の「ドラゴンクエスト展」はまさに天空の展覧会といえるシチュエーション。オープンに先駆けて10月7日、ドラゴンクエスト展プレス内覧会と開会式に記者も参加した。会場となる展望フロアへと向かうエントランスでは、さっそくスライムタワーがお出迎えてくれる。
今回のドラゴンクエスト展は、開会式で森アーツセンターギャラリーゼネラルマネジャーの中山三善氏が指摘したとおり、美術館でゲームを扱う初の試みで本格的な展覧会であり、学術的かつ資料的な意味合いで有意義であり、かつ参加体験型(RPG)展覧会である。特にRPG展覧会については企画当初からのこだわりでもあった。今回、ワークシートを導入し、参加者は誰もが冒険気分を味わうことができるようになっている。もちろん、この冒険をクリアすると勇者として認められるご褒美も。
ワークシートは入口すぐのダーマの神殿エリアで渡される。それぞれ、戦士、魔法使い、僧侶、武闘家の4つから選ぶことができ、指示に従って「秘密のことば」を集めることになる。展示している原画や最終的に戦うことになる竜王を打ち倒すことで「勇者の証」を獲得することができる。
なお、竜王の城エリアは、参加者数人で竜王に対峙しないといけない。ナビゲイターの指示に従い、力を合わせて倒してもらいたい。また、勇者の証を持って二度目に訪れると、勇者として戦いに参加することになる。勇者らしくふるまい、勇者らしい武器で再度竜王に立ち向かっていただきたい。
ここまでが展覧会の第一部。RPG部分になる。第2章と位置付けられた歴史の洞窟と名付けられたエリアでは当時の開発にまつわる貴重な資料が閲覧することができる。堀井氏の手書きの企画書は必見で、この1ページからドラゴンクエストが始まったのかと感慨深くなる。当時の仕様書などが方眼用紙にやはり手書きで描かれたマップやモンスター出現エリア指定など、アナログな手法を取っているのが分かる。
また、鳥山明氏によるキャラクター原画や、作曲家・すぎやまこういち氏の楽譜、当時のポスターやパッケージなども並んでおり、これらを見ているだけでも当時勇者だった時代を思い出さずにはいられなかった。なお、思い出の塔エリアでは歴代ドラゴンクエストを遊ぶことも可能。シリーズ通して発売されたグッズも展示されていた。
新作「ドラゴンクエストX」についても触れておこう。さすがに現状露出している情報以上のものはなかったが、「ドラゴンクエストXのほこら」と名付けられたシアターで映像を見ることができた。会場先行発売グッズも「どうぐや」で発売されているので、ぜひ覗いてみてもらいたい。このどうぐやを抜けると出口であり、そして期間中出店されるルイーダの酒場へと続く。
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