「打ちやすさを追求したらこうなった」――キングジム、「ポメラ」最上位モデルを発表:ノートPCのようなキーボード
キングジムは、デジタルメモ「ポメラ」の新製品「DM100」を発表した。シリーズで初めてストレートタイプのキーボードを採用し、液晶ディスプレイはバックライトを搭載した。親指シフト入力やATOKに対応し、電子辞書機能を備えるハイエンドモデルだ。
快適な文章作成を追求した最上位モデル
キングジムは11月8日、デジタルメモツール「ポメラ」の最上位モデル「DM100」を発表した。2011年11月25日に発売する。価格は3万7800円(税込み、以下同)。
DM100は、従来のポメラシリーズで搭載していた分割折りたたみでない一枚タイプのキーボードを初めて採用し、最薄部11.9ミリという薄型ボディを実現した。本体サイズは263(幅)×118.5(奥行き)×11.9〜24.6(厚さ)ミリで、重量は約399グラム(乾電池含まず)。
液晶ディスプレイは5.7型で800×600ドット表示に対応、バックライトを実装した。消費電力が増えたものの、電源を従来の単4形乾電池2本から単3形乾電池2本としたことで、駆動時間は従来モデルより長い約30時間となった(eneloop使用時は約25時間)。
キーボードは文字入力のしやすさを重視しており、キーピッチは15.5(縦)×17(横)ミリで、キートップ面は手前に約6度傾いている。入力方式はATOKを導入するが、キーアサインなどの入力スタイルではMS-IMEのほか、親指シフト入力に対応する。
インタフェースはUSB(Mini B)を1基とSDHC対応SDメモリーカードスロットを備える。Bluetoothが使用可能で、DM100で作成したデータをPCと無線でやりとりできるほか、iPadやiPhoneのキーボードとして使える。
ユーザーが利用できる辞書には明鏡国語辞典MX/ジーニアス英和辞典MX/ジーニアス和英辞典MXの3種類を搭載したほか、縦書き表示に対応、さらにテキストファイル以外に表計算のように表形式のファイルも作成できる(計算はできない。保存形式はcsv)ようになった。このほか、文字サイズを8種類にし、行間指定を従来の3段階から5段階に増やすなど、文章作成をサポートする機能も強化した。
製品発表会では、同社開発本部商品開発部の立石幸士氏が登壇し、新製品の特徴を説明した。これからのポメラは「文房具としてなじみ、心地よく文章を創作できるデバイス」であるべきだとし、DM100は「文章を作る環境をよりよくすることを目指した」製品だと述べた。
「今までのポメラとは特徴が大きく異なるが、ポメラが持つ商品のコンセプトを壊すことにならないのか?」 という質問に対し、同社担当者は「確かに今までのポメラとはデザインやコンセプトが変化している。型番を20から100と大きく変えたのはそのためだ」と回答した。同社はDM100の販売目標を3万台(初年度)としている。
メモを保存できる電子メモパッド「ブギーボード リップ」
キングジムは同日、米iMPROVE ELECTRONICSが販売している電子メモパッド「Boogie Board Rip」(ブギーボード リップ)の輸入販売を2011年12月2日に開始することを発表した。価格は1万4800円。
この製品は、感圧式の液晶ディスプレイを搭載し、指先や付属のスタイラス(ステンレス製)で描画できるメモパッド「Boogie Board」(ブギーボード)の上位モデルだ。メモ機能に加え、書いたメモをPDF形式で保存する機能を導入した。付属のUSBケーブルで本体とPCを接続してデータを転送する。データは本体に8Mバイトまで保存できる。
従来モデルは単6形乾電池だったが、新製品ではリチウムイオンバッテリーを採用した。USBケーブルでPCなどと接続して充電する。本体サイズは282(幅)×179(奥行き)×13(厚さ)ミリで、重量は325グラム。液晶ディスプレイのサイズは9.5型となる。
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