「ウォーゲームって何ですか」とのたまう新人に太平洋戦争を“体感”させてやる!君は山本五十六の苦悩を感じることができるか?(1/4 ページ)

映画「聨合艦隊司令長官 山本五十六」が封切られ、多くの日本人が太平洋戦争を“視覚”で知る2011年の年末。しかし、ウォーゲームなら彼が感じた恐怖も“体感”できるのだ!

» 2011年12月26日 14時23分 公開
[長浜和也,ITmedia]
※本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

映画を見てからやるか、やってから映画を見るか

「ウォーゲームって何ですか」

 これは、2011年に入社しためがねっこ新人(男子)が、こんな超私的な記事を書き終えて自己満足に浸っている私に放った言葉だ。ええっ、ウォーゲームって言葉を生まれてこのかた見たことも聞いたことも、ましてや、やったこともないのか? ちなみに、このめがねっこ新人のお父さんは、私と1歳違いというではないか。くあー、昭和は遠くなりにけり、だ。

 そういえば、我が事業部には、「学生のときは、ソマリア沖に出没した海賊を数えていました」という新人(女子)もいたっけ。んんーん。君ならウォーゲームって知っているよね。ひょっとしてやったこともあるかな?

「ウォーゲームなんて知りません」

 うおおおーん! 視線が冷たい。そうか、分かった。ならば、おじさんが君たちを“教育してやる”(by 小林源文)よ。ちょうど、2011年の12月8日は、太平洋戦争が起きて70年という節目だし。彼らが「学校で習った知識として知っています」という太平洋戦争で、「なぜ日本は負けたのか」という理由をウォーゲームで“体感”させてあげよう。

 え、それなら、映画を見るからいいですって。ああ、そういえば、山本五十六さんの映画が12月に封切られたというね。しかし、だ。映画は「なにがあった」を知ることができても、「なんでそうなった」というのは、ウォーゲームが教えてくれるんだ。

 若い君たちが太平洋戦争を“体感”できるウォーゲームは、なにがいいかな。国内国外ともに、太平洋戦争のウォーゲームは数あれど、ルールが複雑で時間のかかるものが多い。これでは、「“ずいかく”に“しょうかく”って初めて聞きました。どんな漢字を書くんですか?」という新人さんに、ゲームのルールを説明するだけで逃げられてしまうね。

 ルールが簡単で開戦から終戦まで短い時間でできるウォーゲームに、「Victory in the Pacific」がある。1979年に米国のアバロンヒルというゲームメーカーが出版して、日本でも「太平洋の覇者」(ホビージャパン)、または、「太平洋上の勝利」(木屋通商)という名前で流通していた。いまから30年前の話だ。現在は絶版だけど、販売数が多かったこともあって、オークションで登場する機会も多い。

山本五十六が危惧した国力の差を体感せよ

 まあまあ、面倒じゃないから、まずはいらっしゃい。ルールはゲームをやりながら教えてあげるよ。ほら、これが君たちの戦場だ。え、ヘクスがない? そう、Victory in the Pacificは、ハワイから珊瑚海、東インド洋にいたる西太平洋を“ざっくり”と分けたエリアを奪ったり奪われたりして戦う“陣取り”ゲームなんだ。エリアを奪うと得られる点数を貯めていって、最後に貯めた点数が多い側がゲーム的には“勝ち”になる。だから、日本軍は“軍事的には壊滅してもゲーム的には勝つ”ことが十分できるんだな。

 コマの種類は「軍艦」と「基地航空隊」と「陸軍」の3つだけ。軍艦は、「空母」と「戦艦」と「巡洋艦」があるんだ。将棋より種類が少ないから覚えやすいよね。コマに書いてある3つの数値は、左から「砲撃力」に「防御力」に「速度」。空母だけは航空攻撃力もある。航空戦なら航空攻撃力、水上戦なら砲撃力と同じ数のサイコロを振って6が出れば命中。ちなみに砲撃力、航空攻撃力に白丸がついていれば“技量抜群ゆえに5と6で命中”となる。6分の1が3分の1だ。すごいねー。命中した数のサイコロを振って出た数の合計が防御力を超えれば撃沈だ。すべての敵をエリアから追い出せば、残った側が占領できる。どうだい、簡単だろう。

Victory in the Pacificは、ヘクスを使わず不定形のエリアで区切り、軍港と基地を配置する。広さの“ものさし”的な区切りというより、太平洋戦争で主要な戦闘が発生した時期や場所に合わせた「ステージ」という概念に近い(写真=左)。コマには、空母、戦艦、巡洋艦が1隻単位で登場する。基地航空隊と陸軍、潜水艦は抽象的な概念として扱っている。コマにある数値は砲撃力に防御力に速度。空母は航空攻撃力も持つ。基地航空隊の砲撃力は航空攻撃力として扱う(写真=右)

 それじゃ、このコマを、ゲームに登場するターンに合わせて“増援シート”に並べてみようか。え、なに?

「これ、日本軍は絶対勝てないですよ」

 おお、やっぱりそう思うかい。日本軍のコマの数は、開戦時こそ優勢だが、その後に登場する増援を比べると連合軍側が圧倒的に多い。先日封切られた映画で、山本五十六が危惧していた「日米の国力の差」を視覚的に“体感”することになる。

開戦時の日本軍(写真=左)と連合軍(写真=右)。日本軍が優勢だ

戦争中に増援で登場する日本軍と(写真=左)連合軍(写真=右)。どうみても連合軍は圧倒的

       1|2|3|4 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2404/13/news014.jpg 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  2. /nl/articles/2404/14/news006.jpg 兄が10歳下の妹に無償の愛を注ぎ続けて2年後…… ママも驚きの光景に「尊すぎてコメントが浮かばねぇ」「最高のにいに」
  3. /nl/articles/2404/13/news010.jpg 「このシステムすごくいい」 東横INNの「フードロス対策」に称賛の声 「全てのホテルに拡大してほしい」
  4. /nl/articles/2402/12/news004.jpg 「もしかして、父ちゃん……?」 窓の外から元保護子猫の姿を見つめる猫の“まなざし”に「泣けてくる」「愛だ」と157万再生!
  5. /nl/articles/2404/13/news024.jpg 2歳息子がイモムシから育て、羽化したアゲハ蝶との別れの日…… 胸を打つ奇跡の光景に「こんな事あるんですね!」「感動をありがとう」
  6. /nl/articles/2404/13/news012.jpg 「このヒートテック、いつ買ったっけ?」→一発でわかる“タグの見方”が600万再生 手放しどきをユニクロに聞いてみた
  7. /nl/articles/2404/14/news031.jpg えっ、これどうなってるの!? どこからボルトを通したのか分からない不思議なDIY工作が興味深い
  8. /nl/articles/2404/14/news007.jpg 家の床に落書きをしてしまった1歳の男の子、「ごめんね」を促されると…… 幼いながらの“誠意”に「速攻で許しちゃいます」「可愛すぎる」
  9. /nl/articles/2404/13/news017.jpg 1歳妹、大好きな18歳兄の登校を泣きながら引きとめて…… やさしい兄の対応と爆笑のオチが430万再生「こりゃ離れられない」「早く帰ってこなきゃ」
  10. /nl/articles/2308/07/news025.jpg 猫嫌いの夫が道で倒れていた子猫を発見、1年後…… 幸せを運んできた猫の成長ビフォーアフターに感動の声
先週の総合アクセスTOP10
  1. 「歩行も困難…言動もままならず」黒沢年雄、妻・街田リーヌの病状明かす 介護施設入所も「急激に壊れていく…」
  2. 500円玉が1つ入る「桜のケース」が200万件表示越え! 折り紙1枚で作れる簡単さに「オトナも絶対うれしい」「美しい〜!」
  3. 赤ちゃんがママと思ってくっつき爆睡するのはまさかの…… “身代わりの術”にはまる姿に「可愛いが渋滞」「何回見てもいやされる!」
  4. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  5. 日本地図で「東京まで1本で行ける都道府県」に着色 → まさかの2県だけ白いまま!? 「知らなかった」の声
  6. 中森明菜、“3か月ぶりのセルフカバー動画”登場でネット沸騰 笑顔でキメポーズの歌姫復活に「相変わらずオシャレで素敵」「素敵な年齢の重ね方」
  7. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評
  8. もう別人じゃん! 「コロチキ」西野、約8カ月のビフォーアフターが「これはすごい」と驚きの声集まる
  9. 娘がクッションを抱きしめていると思ったら…… 秋田犬を心ゆくまで堪能する姿が440万再生「5分だけ代わっていただけますか?」「尊いなぁ…」
  10. 業務スーパーの“高コスパ”人気冷凍商品に「基準値超え添加物」 約1万5000個販売……自主回収を実施
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」