独断と偏見で選ぶ! 2011年、ゲーム業界今年の11大ニュース:年末特別コラム(2/5 ページ)
3:任天堂、SCEが新ハードを発売
2月26日に任天堂がニンテンドー3DSを、12月17日にはソニー・コンピュータエンタテインメントがPlayStation Vitaの新ハードをそれぞれ発売しました。
裸眼でも立体映像が気軽に楽しめることをウリとして登場したニンテンドー3DSですが、本体およびソフトの売れ行きは以前のニンテンドーDSほどの勢いはなく、さらには円高による為替差損の影響も重なったことによって、任天堂は2011年度の通期予想で200億円の赤字を見込むことに。
さらに7月28日には、岩田社長の名前で「ニンテンドー3DSを購入頂いた皆様へ」と題した異例のお詫びのあいさつを全ユーザーへおしらせリスト宛に送信し、8月11日からは本体価格の1万円の値下げを断行しました。同時に、既存のユーザーには「アンバサダー・プログラム」と名づけた無料ダウンロードコンテンツ(バーチャルコンソールにて配信するソフトの提供など)をプレゼントする対応を実施したのも記憶に新しいところです。
- 任天堂、通期で200億円の最終赤字に転落へ
- 「ニンテンドー3DSを価格改定前にご購入されたみなさまへ」(※3DSユーザーに送られたメッセージと同内容)
筆者も「無料お詫びコンテンツ」をダウンロードしましたが、これだけで本体の差額1万円分の補てんをしてもらった気分になれたかと言えば、その答えは「NO」であるというのが正直なところです。いただいた個々のソフトが面白いのは確かなのですが、「スーパーマリオブラザーズ」や「アイスクライマー」などのファミコン時代のゲームばかりでは、筆者のように過去さんざん遊んだ経験がある人にとってはまるで新鮮味がありません。
同じ補てんをするのであれば、思い切ってユーザーに好きなパッケージ版のソフトを1、2本を無料で配るぐらいのサービスをしたほうがずっとよかったのでは、と言ってはちょっとぜい沢過ぎでしょうか? また、「アンバサダー」などと子どもどころか大人にも分かりにくい単語をつけたのも疑問でした。「無料お詫びコンテンツ」などとシンプルに書いたほうが、ユーザーに対してより誠意が伝わったのではないかという気がしてなりません。
現在は「スーパーマリオ3Dランド」「マリオカート7」「モンスターハンター3G」などの人気ソフトが相次いで登場したことで、本体の売上も伸びて国内出荷台数は現在400万台(エンターブレイン調べ)を突破。2012年以降も、3DSというハードならではの特性を生かした今までにない面白いゲーム、あるいはコンテンツがたくさん登場することを期待したいものです。
一方のSCE陣営のPS Vitaですが、初週の販売台数は32万5000台(メディアクリエイト調べ)。自社ブランドも含めて多数のローンチタイトルを投入しましたが、こちらも各地で売り切れ続出のフィーバーを起こすまでには至らなかったようです。
私見ではありますが、3G/Wi-Fiモデルの本体が約3万円、いっしょにソフトも買うと4万円近くの出費になるのは正直「高い」というイメージを多くの人が持ったのではないでしょうか? また、PS Vita本体のWi-Fiモデルと3G/Wi-Fiモデルとでは具体的に何が違うのか、SCEの公式サイトを見ただけではすぐに理解できず買いにくい印象を受けました。さらに3G/Wi-Fiモデルについては事務契約手数料がかかったり、通信料金プランでは毎月いくら払う仕組みになっているのか、あるいは「初回限定版」と「限定版」との違いはいったい何なのかなど、ユーザーから見るとどれを選べばいいのかが非常に分かりにくい気がしてなりません。このような状態では、「そのうちまた本体が値下げするから、そのときまで様子を見よう」などとユーザーに買い控えられてもしかたがないように思えます。
それから両ハードに言えることなのですが、ローンチタイトルの段階で旧ハードからの続編タイトル(ゲーム)が非常に多いのも筆者としては不満でした。特に資金力のある大手メーカーにおいては、新ハードならではの面白さが体感できるオリジナルタイトルをもっと開発し、とりわけ新規ユーザーの取り込みにチャレンジしていただきたかったです。
4:大手メーカー各社がソーシャルゲームの売上を拡大
日本オンラインゲーム協会(JOGA)の調査によると、2010年の国内のオンラインゲーム市場規模は1329億円、ソーシャルゲーム市場が1036億円とのこと。いわゆるソーシャルゲームの市場が拡大するにともない、今年は特に大手ゲームメーカーがソーシャルゲームおよびPCや携帯向けのネットワーク対応コンテンツの売上を伸ばしたことも見逃せないでしょう。
象徴的だったのは、「ドラゴンコレクション」「Jリーグドリームイレブン」「プロ野球ドリームナイン」など立て続けにヒット作を出しているKONAMI。2012年度第1四半期のソーシャルゲームの売上高が78億円、家庭用ゲームソフトが77億円と初めてゲームソフトの売上を上回りました。「100万人」シリーズでおなじみのコーエーテクモゲームス(コーエーテクモホールディングス)も、2012年の第1四半期でオンライン・モバイル事業のセグメント利益が2億8400万円と、ゲームソフト事業の3億1000万円に迫る勢い。売上高はそれぞれ14億400万円、46億3000万円ですから、ソーシャルゲーム系の利益率の高さが際立っている点も見逃せないポイントですね。
さらにmobageのDeNAはスウェーデンで現地法人の設立やベトナムのゲーム開発会社買収発表し、グリーは全世界で7500万人のユーザーがいるSNS運営会社を買収するなど、来年度はソーシャルゲームの海外展開がさらに加速することが予想されます。近年は家庭用ゲームソフトの海外シェア争いで苦戦が続く感がある日本のゲームメーカーですが、ソーシャルゲームで巻き返しを図ることができるのかにも注目したいところです。このあたりはぜひ、「くねくねハニィ」さんの次回のコラムで取り上げていただきたいところですね。ぜひとも取材よろしこ(あ、パクッちゃった)!
- ソーシャルゲームが急成長――JOGA オンラインゲーム市場調査報告発表会
- コナミの決算短信
- コーエーテクモホールディングス:有価証券報告書
- ベトナムのゲーム開発会社の買収について 〜スマートフォン向けソーシャルゲーム開発で新拠点〜
- グリー、全世界で7,500万ユーザーが利用するOpenFeint社を完全子会社化
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
足の甲に“謎の斑点”が出現→病名分からず悩んでいたら“まさかの原因”が判明 当時の状況について話を聞いてみた
-
近所の人に「毛布落ちてる」と言われ見てみると……まさかの正体に「コレはw」
-
「すごい漢字!」 YouTuberゆたぼん、運転免許証公開 「本名の漢字」に衝撃の声続々
-
工藤静香、ちょっと遅れた“木村家のクリスマスディナー”が超豪華! 家族おそろいのお皿で手作りメニューに“笑顔”
-
【福袋】約7万円のCOACH(コーチ)福袋の中身は? 驚きの内容に「大当たりですね」
-
セリアの糸4玉が、感動の大変身! たった700円で完成したとは思えないおしゃれアイテムに「編んでみたい」と称賛の声
-
高校生のときに付き合い始めた2人→10年後…… 同じポーズで撮影した“現在の姿”が「素敵」「お似合いです」と話題
-
「ずっと待ってた」【ユニクロ】“殿堂入り神アイテム”に、ついにレディース登場 「1年中着ます」「まさしく欲しかったやつ」
-
“古い着物”を工芸作家がザクザク切っていくと…… 予想がつかない“大胆リメイク”に「ステキ」「カッコいい」の声
-
「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
- 新1000円札を300枚両替→よく見たら…… 激レアな“不良品”に驚がく 「初めて見た」「こんなのあるんだ」
- 家の壁に“ポケモン”を描きはじめて、半年後…… ついに完成した“愛あふれる作品”に「最高」と反響
- 「庶民的すぎる」「明日買おう」 大谷翔平の妻・真美子さんが客席で食べていた? 「のど飴」が話題に【大谷翔平激動の2024年 「お菓子」にも注目集まる】
- 100均のファスナーに直接毛糸を編み入れたら…… 完成した“かわいすぎる便利アイテム”に「初心者でもできました!」「娘のために作ってみます」
- “プラスチックのスプーン”を切ってどんどんつなげていくと…… 完成した“まさかのもの”が「傑作」と200万再生【海外】
- 「バグってる」 シャトレーゼの“864円で買える”「1人用クリスマスケーキ」に大絶賛の声 「企業努力すごい」
- 「昔モテた」と言い張るパパ→信じていない娘だったが…… 当時の“驚きの姿”が2900万再生「おおっ!」「マジかよ」【海外】
- トイレットペーパーの芯を毛糸でぐるっと埋めていくと…… 冬に大活躍しそうなアイテムが完成「編んでるのかと思いきや」【海外】
- “月収4桁万円の社長夫人”ママモデル、月々の住宅ローン支払額が「収入えぐ」と驚異的! “2億円豪邸”のルームツアーに驚きの声も「凄いしか言えない」
- 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
- 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
- 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
- アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
- 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
- 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
- ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
- 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」