東京都稲城市で大河原邦男氏デザインメカが激突! 「大河原メカ バトルトーナメント」を観戦した夢の大河原メカ頂上決戦(1/2 ページ)

大河原邦男氏の作品展イベントとして「大河原メカ バトルトーナメント」が開催された。出場ロボットは見た目はもちろん、実際に立ちあがり、歩き、戦い、そして倒れていく……。

» 2012年03月02日 18時12分 公開
[種子島健吉,ITmedia]
※本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

稲城市で「大河原邦男作品展」開催

 子供たちがガンダムやザクを模したロボットによる戦いに歓声を上げ、惜しみない拍手を送っていた――。ここは東京都稲城市。「大河原邦男作品展」内イベント「大河原メカ バトルトーナメント」でのひとコマだ。

画像 特別審査員として参加した大河原氏

 「大河原邦男作品展」は、東京都稲城市が昨年11月1日に市制施行40周年となることを記念した事業の一環として、稲城市立iプラザで行われた。稲城市で大河原氏の作品展というと唐突な気もするが、実は大河原氏は稲城市在住。作品展では貴重な原画や立体作品などを紹介しつつ、会期中にアニメ上映イベントなども開催された。その作品展内イベントの1つとして2月18日に、「大河原メカ バトルトーナメント」が行われると聞き付け駆け付けたわけだ。

 イベント当日は、大河原氏も審査員としてステージ上で観戦。バトルの合間にお話をうかがったところ、サンライズ 文化推進室 室長 井上幸一氏はROBO-ONE観戦経験も豊富でロボットに詳しいが、大河原氏は良く知らないとのこと。興味がないのかというと、実はまったくの逆で「イラストよりも立体造形などの物作りのほうが好きで、ロボットもやるとのめり込んでしまって仕事ができなくなりそう」と、遠くから眺めて楽しむに止めているのだそうだ。


画像 「大河原邦男作品展」には、「機動戦士ガンダム」シリーズ作品をはじめ、氏がデザインしたメカの貴重な原画などが展示されていた

画像 「装甲騎兵ボトムズ」に登場する二足歩行兵器AT(アーマードトルーパー)、スコープドックの頭部作品。左が大河原氏による試作品で、右は入曽精密が製作したもの。このように、大河原氏の「モノづくり」に対するこだわりが感じられる立体作品の展示もあった

20体以上の大河原メカがエントリー!!

 二足歩行ロボットによる競技大会を開催しているROBO-ONE委員会が特別協力していることもあり、腕に覚えがあるロボットオーナーが集結。「機動戦士ガンダム」シリーズをはじめとして「ヤッターマン」「装甲騎兵ボトムズ」「蒼き流星SPTレイズナー」「勇者エクスカイザー」などなど、大河原氏がメカデザインを手がけた作品を題材とした、手作りロボット20体以上がエントリーした。

画像 フルスクラッチからプラモデルを外装として内部にモーターなどを組み込んだものまで、大小のリアルあるいはユニークな機体がエントリーした。後ろのマスコットは、大河原氏と井上ジェット氏による稲城市イメージキャラクター、稲城なしのすけ(梨が稲城市の特産品の1つなのだ)

 いちおう大会はトーナメント形式のバトルという体裁をとっていたが、競技会というよりはエキシビジョン、「お祭り」として楽しもうという開催趣旨だった。そのため、ロボットのサイズや移動方式などのレギュレーションも緩く、いわば何でもアリの状態。特別審査員の大河原氏が観戦し、サンライズ 文化推進室 室長 井上幸一氏が解説する中、飛び道具が発射され、コスプレ参加のロボットオーナーがアニメの名ゼリフで会場を沸かせていた。本稿でもダイジェスト映像を紹介するという方法で、勝敗うんぬんよりも大河原メカ、ロボット作品の魅力、オーナーのこだわりやロボットの楽しさを伝えることに重点を置いてリポートしたい。

デモンストレーション映像

 可動したロボットを中心にダイジェスト映像を編集した。本大会は、通常のロボット競技会のロボット制作の時間プラスアルファで、大河原メカにするための外装の制作が必要である。その作業に思った以上に時間がかかったそうで、残念ながら制作が間に合わなかったり、見た目では完成していても制御系や動作プログラミングが未実装で動作させることができないロボットもあった。ロボット制作者が原作アニメの大ファンで、パーツをスクラッチしたものの納得いかず作り直していたら、時間切れになってしまったということもあったようだ。

holypong氏制作「機動戦士ガンダム」ガンダムによるビームサーベルの演武。ちゃんとバックパックのマウントからビームサーベルを手でつかみ抜くことができる

なぐ氏制作「機動戦士ガンダム」シャア専用ザクのザクマシンガン、ヒートホークの演武。動作に合わせて効果音が鳴るようになっている。外装はプラモデルを使用しており、中には20個ものモーターが仕込まれている。オーナーはシャアのコスプレで登場

mahiro氏制作、「機動戦士ガンダム」ジムの外装解説と動作デモ。外装はプラモデルなどは使用していないフルスクラッチだ。外観はリアルなまま、関節の可動を邪魔しないデザインをというテーマで制作されている

くぱぱ氏制作、「機動戦士ガンダム」ザクIIの起き上がり動作。全長82センチメートルという大迫力ボディだが、転倒しても自分で起き上がることができる設計になっている

イガア氏制作、「装甲騎兵ボトムズ」ベルゼルガ イミテイドのローラーダッシュ(走行)。歩行、走行を切り替えることができるようになっている

石田賢司氏制作、「勇者聖戦バーンガーン」聖勇者バーンの変形動作。二足歩行ロボットから自動車への完全変形を実現している。ちょっとひっかかってしまっているのは、バトル中のダメージで不具合が生じてしまったため

ごーすと氏制作、「勇者エクスカイザー」ダイノガイストの変形動作。大河原氏「これも私のデザインですか?」、井上氏「のはずですけど……」というやりとりで、会場は笑いに包まれ和やかな雰囲気に。大河原氏のデザインしたメカは星の数ほどあり、すべて覚えていることなどできないということが判明
       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/24/news088.jpg ヤフオクで出品されていた「20万円の引退品」→開封すると…… “まさかの中身”に賛否 「ゾッとしたわ…」「しゃーない」
  2. /nl/articles/2412/25/news115.jpg 辻希美&杉浦太陽、家族6人でクリスマスに豪華料理 長女・希空が作った“プロ級のケーキ”も…… 「凄くいい時間だった」
  3. /nl/articles/2412/24/news092.jpg 「バグってる」 シャトレーゼの“864円で買える”「1人用クリスマスケーキ」に大絶賛の声 「企業努力すごい」
  4. /nl/articles/2412/24/news037.jpg 毛糸で作ったお花を200個つなげると…… “圧巻の防寒アイテム”完成に「なにこれ作りたい……!!」「美しすぎる!」と100万再生【海外】
  5. /nl/articles/2412/25/news152.jpg 「思わず泣きそう」 シャトレーゼの“129円クリスマスケーキ”に衝撃 「すごすぎない!?」「このご時世に……」
  6. /nl/articles/2412/23/news078.jpg そば屋の看板のはずが…… 雪で“別の店”みたいになってしまった光景が北海道の豪雪のすさまじさを物語る
  7. /nl/articles/2412/25/news009.jpg 若かりしころの父と母→36年後…… 苦楽をともにしてきた“現在の姿”に「泣いた」「本当に素敵」と1700万再生突破【海外】
  8. /nl/articles/2412/23/news025.jpg 幼少期から“ディズニー”大好きな2人→25年後…… まさかまさかの“現在”が話題 「映画のワンシーンのよう」
  9. /nl/articles/2412/25/news021.jpg 大型ワンコが猫に育てられた結果…… 驚きの行動連発に「自分を猫だと思っていないっw?」「かわいすぎる!」
  10. /nl/articles/2412/24/news156.jpg 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」される夫婦の苦悩……“年の差33歳差”カップルに反響【個性的なカップル特集2024】
先週の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. 新1000円札を300枚両替→よく見たら…… 激レアな“不良品”に驚がく 「初めて見た」「こんなのあるんだ」
  3. 家の壁に“ポケモン”を描きはじめて、半年後…… ついに完成した“愛あふれる作品”に「最高」と反響
  4. 「庶民的すぎる」「明日買おう」 大谷翔平の妻・真美子さんが客席で食べていた? 「のど飴」が話題に【大谷翔平激動の2024年 「お菓子」にも注目集まる】
  5. 100均のファスナーに直接毛糸を編み入れたら…… 完成した“かわいすぎる便利アイテム”に「初心者でもできました!」「娘のために作ってみます」
  6. “プラスチックのスプーン”を切ってどんどんつなげていくと…… 完成した“まさかのもの”が「傑作」と200万再生【海外】
  7. 「バグってる」 シャトレーゼの“864円で買える”「1人用クリスマスケーキ」に大絶賛の声 「企業努力すごい」
  8. 「昔モテた」と言い張るパパ→信じていない娘だったが…… 当時の“驚きの姿”が2900万再生「おおっ!」「マジかよ」【海外】
  9. トイレットペーパーの芯を毛糸でぐるっと埋めていくと…… 冬に大活躍しそうなアイテムが完成「編んでるのかと思いきや」【海外】
  10. “月収4桁万円の社長夫人”ママモデル、月々の住宅ローン支払額が「収入えぐ」と驚異的! “2億円豪邸”のルームツアーに驚きの声も「凄いしか言えない」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」