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» 2012年08月01日 09時45分 公開

街乗り最強自転車、GTのアバランチェ3.0で交通ルールを守って走ってみた散歩するガジェット(1/2 ページ)

交通ルールでは「自転車は車道!」となっています。いざシティサイクルで自動車のびゅんびゅん走る脇を走ってみると、かなり怖い。そんなアナタにおすすめなのが、GTのMTBなんです。

[種子島健吉,ITmedia]

ロードなのかクロスなのか街乗り最強自転車?

 歩道を走る自転車が歩行者に危険だと問題になっています。では車道を走ろうとなったとき、安全に自転車が車道を走ることができるかというと……道路幅が狭く自動車が追い抜くとき接触の恐れがあったり、広ければ広いで路上駐車に進路が塞がれていたりと、日本の一般的な道路の多くでは実際には難しい局面も多いのではないでしょうか。とはいえ、いきなり明日から道路が広くなったり、路上駐車がなくなるかというと望み薄です。それならば、現状でもっとも日本の道路事情に合った、安全に日本の道路を走ることができる自転車を考えてみようではありませんか。

 舗装路を走るという趣旨ですから、やっぱりロードバイクが良いんじゃ? でも、シティサイクル、いわゆるママチャリからいきなり乗り換えるのが、ドロップハンドルのロードというのは敷居が高すぎる。そういうときのためにストレートハンドルのクロスバイクがあるじゃないかとなりますが、クロスバイクの細いタイヤはちょっとした道路の溝や段差に弱いんです。筆者もママチャリとクロスバイクを所持しているのですが、けっこう車道端のわずかな段差でハンドルを取られそうになることがあります。

 じゃあ、オフロードを走ることができるMTBが安心では思いましたが、MTBだと車道を巡航するのが骨です。極太で溝の深いタイヤはちょっとやそっとの溝はなんなく走破しますが、滑らないということはそれだけ摩擦係数が高いわけで。ある程度の速度を保って走るのは、何かスポーツのトレーニングをしているような負荷が足にかかります。うーん。手詰まりか……と思ったら、案外近くに答えはありました。オートバイではとっくの昔にこの答えは出ていたのです。いわゆるモタードというものなのですが、ご存じですか?

※もちろんサイクリングロードをクロスバイクで走ると快適ですし、未舗の砂利道などではMTBが安定性抜群なわけで存在を否定するものではありません。要は用途次第ということです。

オートバイでいう、モタードタイプのMTB

 モタードというのは、オフロードバイクのタイヤを溝が深いブロックパターンのタイヤから溝の浅いオンロード用のタイヤに履き替えたもので、バイク便のライダーが使っていたりします(※)。オフロードバイクの楽な乗車姿勢、広いハンドル切れ角、オートバイとしては軽量なオフロードバイクの車体などはそのままに、オンロード仕様にしたわけで、街中で取り回しがしやすい利点があります。普段、運転しない人だと「タイヤ交換したからって何か変わるの?」という疑問を持つかもしれませんが、タイヤというのは、その形状はおろか空気圧が変わっただけでもまったく違った乗り味になるという車両にとって重要なパーツです。つまり、自転車版モタードがあれば、日本の道路事情に一番合っているのではないかということです。

 ということで、今回セレクトした自転車版モタードともいうべき、溝が浅めのタイヤを装備したMTB、GTアバランチェ3.0を紹介します。

 GTはトリプルトライアングルと呼ばれるフレームを採用したフレーム強度に定評があるアメリカの自転車メーカーで、アバランチェ3.0は日本の自転車販売店で普通に手に入れることができる車種です。アバランチェシリーズには、1.0、2.0、4.0などもあり、数字が小さいほうがグレードが高く、当然、価格も高いのですが、価格と使用されているパーツのバランスが良いのが3.0です。筆者のように取りあえず乗れればいいやと最低グレードのクロスバイクを買ったりすると、ペダルを交換しよう、シートともなんとかしたいと始まって、結局、後付けパーツ代で高くつき、それなら最初から上のグレードのを買っておけば良かったということになりがちです。

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画像 GTのMTB、アバランチェ3.0(2012年モデル)。カラーは上からグリーン、レッド、マットブラックの3種類。サイズは、XS(適応身長150〜160センチ、適応股下71〜78センチ)、S(適応身長155〜165センチ、適応股下73〜82センチ)、M(適応身長165〜175センチ、適応股下75〜86センチ)、L(適応身長175〜185センチ、適応股下77〜90センチ)、XL(適応身長180〜190センチ、適応股下:80〜94センチ)の5種類(XSのみ、フレーム形状がトリプルトライアングルでない)。参考重量14.3キログラム。価格5万4600円

※「オフロードバイクのタイヤを溝が深いラジアルタイヤから溝の浅いスリックタイヤに履き替えたもの」という記述に対して読者の方から、「ラジアルタイヤ」という言葉は内部構造の話なので形状をいうのではないのでは、とのご指摘を受けました。訂正させていただきました。大変失礼しました。

購入時に気をつけたい、MTBとママチャリの違い

 ところで、シティサイクル、いわゆるママチャリ以外の自転車を買ったことありますか? ロードバイクやクロスバイク、MTBの購入経験があれば分かっていると思うのですが、ママチャリしか買ったことがないと面食らうかもしれない点があります。良く見れば気付く範囲からいくと、自転車本体にライト、キー、スタンドは付いていません。それぞれ別途購入し装備する必要があります。それから、気付きにくいのがタイヤのバルブが米式だということです。購入することになれば販売店で説明してくれることですが、一般的なシティサイクルは英式バルブなので英式バルブだけに対応したエアポンプしか持っていない場合、米式バルブに対応したエアポンプを用意する必要があります。

画像 スタンドを付けていないと、このようにどこかに立てかけて駐輪することになる。スタンドはあったほうが良い装備で、ライトとキーは、販売店で自転車本体と一緒に購入すべき必須の装備といえるだろう

乗るときに気をつけたい、MTBとママチャリの違い

 さて購入後、乗る時に気をつけたいMTBとママチャリとの違いですが、変速機の違いがあります。ママチャリなどの、ギアが車軸と一体化している内装変速機と違って、MTBの外装変速機は車輪が回っている状態でないと変速できず、停止した状態で無理に変速するとチェーンが外れかねません。あとは前輪、後輪の車軸にはクイックリリースレバーと呼ばれるものが付いていて、これを緩めるとタイヤを外すことができます。輪行(自転車専用のバッグに入れて電車などで運ぶこと)や整備の際に工具なしでタイヤを外すことができる便利な装備なのですが、何なのか分からずいじって緩めたまま乗ったり、子供にいたずらされると走行中にタイヤが外れかねず非常に危険です。

画像 フロントのギア数は3段。ギアまわりは日本の自転車パーツ、釣り具などの製造メーカーとして定評がある、シマノ製品を採用。本体組み立てはMADE IN CHINAでも、ちゃんとツボはおさえている

画像 リアのギア数は8段。フロントが3段なので3x8=24段変速ということになる。フロントとリアで上げ下げの操作が逆になっているので注意。外装ギアのレバー式変速機に慣れていない場合は、まずフロントを2段に固定しておき、リアのギアだけで変速の練習をすると良いだろう

画像画像 右(リア)の変速レバー。親指と人差し指で操作するタイプで、ママチャリやエントリー向けのMTBなどに多いグリップタイプのものに比べて一段一段キッチリ切り替わり、中途半端な位置で止まったりしない。薬指をブレーキにかけたまま、変速することも可能な構造だ。外装変速機の停止中の操作は御法度

画像画像画像 タイヤチューブのバルブは米式なので、ママチャリのバルブは英式なため同じエアポンプは使用できない可能性がある。タイヤの空気圧が分かる、エアゲージ付エアポンプを1台入手しておくのも良いだろう

画像 後輪のクイックリリースレバー。工具を使わずともタイヤが取り外せる便利な装備なのだが、うっかりレバーを上げたまま走行したり、いたずらされると非常に危険。ちょっと走ったからといってすぐに緩むものではないが、走行前にはいつもと同じ位置にあるか目視確認したいもの

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