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深海に生息する片目だけ大きいイカ、左右非対称の理由が明らかに 左目で獲物を探して右目で周囲をスキャン
成長すると左目だけ大きくなる「カリフォルニアシラタマイカ」。
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両目が左右非対称で、左目のサイズが大きく前面に突き出ている深海生物「カリフォルニアシラタマイカ(Histioteuthis heteropsis)」。米国デューク大学の研究者らが、その不思議な形状の理由を突き止めたことが発表されました。
「カリフォルニアシラタマイカ」は「中深海水層」「トワイライト・ゾーン」と呼ばれる、太陽光があまり届かない水深200~1000メートルに生息するイカの1種。両目が非対称な形状をしていることから「Cockeyed squid(ゆがんだイカ)」とも呼ばれています。生まれたときは他のイカ同様、左右対称の形をしているにもかかわらず、成長するにつれ左目だけ変形してしまうとのこと。
研究者らは遠隔操作で撮影された深海の映像などから、“左右の目がそれぞれ異なる光源に対応し、別の役割を持っている”と分析。「カリフォルニアシラタマイカ」は大きな左目を上に向けるように泳ぐ習性があり、これで太陽光を捉えながら、獲物の影を見ているといいます。こちらの目は黄色い色をしており、発光して体の影を隠すカモフラージュを見破ることができるとのこと。一方、下を向いている黒くて小さな右目で見ているのは、他の生物が放つ光。視野が広く、周囲に敵などがいないか調べる役割があります。
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また、このように両目を使い分けているのは、食料が少ない深海での生存戦略と考えられるとのこと。目の機能の形成や維持にはたくさんのエネルギーが必要で、役割分担による“節約”をしているのだそうです。
(マッハ・キショ松)
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