高精度マッピングやエンジンの中を見られる技術も 3Dや仮想世界がより実用的に:3D&VR展
東京ビッグサイトで「3D&バーチャルリアリティ展」が開催されている。会場では、手軽さや実用性を重視した技術が多数紹介され、復興支援への活用実績を紹介しているブースも見られた。
“かめはめ波”を打っているように見えるAR(拡張現実)アプリから、メガネ不要の3Dシートまで――3D関連製品やバーチャルリアリティ(VR)技術を集めた商談向け展示会「3D&バーチャルリアリティ展」が、東京ビッグサイト(お台場)で6月22から6月24日まで開催されている。
“3DとVR技術の最先端”がテーマのイベントだが、会場では安価な3Dメガネや裸眼でも3Dを見られる技術など、手軽さや実用性を重視した展示が多く見られた。また、復興支援や災害対策で活用できることをアピールした展示が多かったのが今年の大きな特徴だ。
高精度マッピングで復興支援する「モービルマッピングシステム」
アイサンテクノロジーブースには、Googleストリートビューの撮影車両のように屋根にカメラを積んだ車が展示されていた。これは同社が開発する「モービルマッピングシステム」の計測車だ。カメラで撮影した動画に加えて、レーザースキャナも使って3Dマップを作成する。レーザースキャナで計測した座標データは、座標点の1つずつに位置情報がついているため、ガードレールの高さやわだちの深さを簡単に調べることが可能となる。計測は高精細カメラ6台、レーザースキャナ4台、GPSアンテナ3台で行っている。
同社は東日本大震災の復興支援として、被災地での計測結果を自治体などに提供している。例えば、道路の両側に積まれたがれきの高さや陥没した道路の深さを、計測したデータから簡単に調べることができる。三陸道を震災後に計測したデータと2009年に計測したデータを比較したところ、道路の位置は最大で4メートルずれていたという。
今年も注目を集めていたクレッセントブース
昨年は、高層ビルから外に伸びた細い板の先にいる犬を助けるというVR体験を紹介していたクレッセントは、新たにシューティングゲームとエンジンを立体視できるシステムを紹介していた。
シューティングゲームは、マーカーを手にはめてウェアラブルディスプレイをかぶってプレイする。ディスプレイには家の中が映し出され、テレビや和室、中庭が見える。アナウンスに従ってディスプレイに表示された銃を取ると、現実空間にも全く同じ位置に銃が置いてあって、手のひらに固い感触がした。ゲームは、部屋の中に現れるお姉さんやモンスターを撃つという内容。視界が覆われ、目の前に映るのはバーチャルな光景だけなので、かなり落ち着かない気分になる。最後はディスプレイの映像全体が宇宙空間になり、下を見たときの浮遊感が何とも言えない新感覚だった。
エンジンを立体視できるシステムは実際に自動車メーカーで利用されているものだ。設計段階で、ドリルを使った組み立て作業に問題がないかを確かめるためのものだ。手にドリルを持ってディスプレイをかぶると3Dのエンジンが表示され、ドリルがパーツの間にちゃんと入るかといったことを確認できる。バーチャル空間でエンジンの中に入ることもできるため、実際には見ることのできない内部の構造を目で確かめることも可能だ。
傾けた模型に立体映像が追従する「Vrem」
シンテックホズミのブースで紹介していたのは、模型の動きに合わせて立体映像を表示する「Vrem(ヴィーレム)」というシステム。模型を傾けると映像も傾き、模型を裏返すとそれに合わせた映像が表示される。展示されていたのは白い車の模型で、サスペンションや座席などの内装が模型の動きに合わせて表示されていた。
模型の内部には磁気センサーが組み込まれており、模型の向きや傾きを検出し、そのデータを基に映像を変化させる。外側の形を模型で作るだけで、内部の様子を映像データで自由に変更できるのが特徴だ。
写真から高精細な3D風画像を印刷する「エコハイビジョン3D」
ユーホウブースで紹介されていたのはレンチキュラーレンズを利用した3D印刷技術。見る角度によって絵が変化して見える印刷物はよく見かけるが、それを高精細にしたものだ。これまでのものは見える絵が2パターンか3パターンほどで、動きも滑らかではなかったが、この技術を使った印刷物はどれも滑らかに動き、違和感のない立体画像を実現していた。3D専用の画像を使わなくても、2Dの画像を加工することで、3Dのように見せることができるという。
関連記事
- 誰でも“かめはめ波”が打てるようになった?――ARアプリ「プラーナ」初公開
3D&VR展で、厳しい修行をしていない来場者たちが“かめはめ波”を連発していた。けしからん。でもなんだかオラ、ワクワクしてきたぞ。 - 2Dディスプレイが一瞬で3Dに! メガネ不要の3Dシート「Pic3D」を見てきた
シートを貼るだけで2Dディスプレイが3D対応になる、お手軽3Dシート「Pic3D」が3D&VR展で披露された。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
「電車の中で見ちゃダメ」「笑ったww」 実家からLINE「子ヤギがすばしっこくて捕まらない」→送られてきた衝撃姿が320万表示!
-
誰も教えてくれなかった“裁縫の裏ワザ”が目からウロコ 200万再生のライフハックに「画期的」と称賛【海外】
-
小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
-
プロ野球チップスでまた“不良品”流出 伊藤大海「176m」表記に続き…… カルビー謝罪「深くお詫び」
-
娘の給食の献立表を見たら…… 正体不明の“謎の料理名”が「これはわからんw」と話題に その意外な正体に納得!
-
1年半ケージに引きこもっていたシャーシャー猫が、ある夜布団に入ってきて…… 感涙の行動に「まるで別猫」「こんな日が来るなんて」
-
子どもに高級キーボードのパーツを捨てられた → 公式の“先読みしすぎた対応”が話題「そういうこともあろうかと」
-
メルカリで300円の紙モノセットを買ってみたら…… 出品者のあたたかな心遣いに「利益は考えていないんでしょうね」「見ててわくわくします」
-
ダイソー「マルチ万能ほうき」が家事ラクの救世主 名前負け知らずの便利さに「これやばっ!!」「220円に驚き」の声
-
巨大深海魚のぶっとい毒針に刺され5時間後、体がとんでもないことに…… 衝撃の経過報告に「死なないで」
- 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
- 富山県警のX投稿に登場の女性白バイ隊員に過去一注目集まる「可愛い過ぎて、取締り情報が入ってこない」
- 2カ月赤ちゃん、おばあちゃんに少々強引な寝かしつけをされると…… コントのようなオチに「爆笑!」「可愛すぎて無事昇天」
- 異世界転生したローソン出現 ラスボスに挑む前のショップみたいで「合成かと思った」「日本にあるんだ」
- 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
- 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
- 1歳赤ちゃん、寝る時間に現れないと思ったら…… 思わぬお仲間連れとご紹介が「めっちゃくちゃ可愛い」と220万再生
- 業務スーパーで買ったアサリに豆乳を与えて育てたら…… 数日後の摩訶不思議な変化に「面白い」「ちゃんと豆乳を食べてた?」
- 祖母から継いだ築80年の古家で「謎の箱」を発見→開けてみると…… 驚きの中身に「うわー!スゴッ」「かなり高価だと思いますよ!」
- 「ゆるキャン△」のイメージビジュアルそのまま? 工事の看板イラストが登場キャラにしか見えない 工事担当者「狙いました」
- フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
- 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
- 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
- フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
- スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
- 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
- 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
- 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
- がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
- 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」