もうこいつがヒロインでいいよ! 話題沸騰「アイドルマスターシンデレラガールズ」武内Pが人気な理由:あのキャラに花束を
仏頂面三白眼の無口なプロデューサーが、男女ファンの心をわし掴み中。
Twitterのトレンドワードから「武内P」の文字が全く消えません。どういうことだ。
武内Pとは、アニメ「アイドルマスターシンデレラガールズ」に出てくるプロデューサーのこと。といっても正式名ではありません。「アイドルマスター」シリーズでは、「プロデューサー=プレイヤー」なので、名前が存在しない。そのため声優やプレイヤーの名前を取って「○○P」という習慣があります。アニメ「アイドルマスター」では赤羽根健治さんが演じていたので「赤羽根P」が一般的な呼称。今回は武内駿輔さんが演じているので「武内P」。346(みしろ)プロダクションのプロデューサーです。
アイドルよりも人気の武内P
元になっているソーシャルゲーム「アイドルマスターシンデレラガールズ」は、登場する女性アイドルおよそ200人。アニメ内でも、すでにかなりの人数が活躍していることが判明しています。
アニメ1話のメインになっているのは、ひたむきな少女・島村卯月と、クールな女の子・渋谷凛の2人。2人とも今後どう成長するのか、とても楽しみなキャラクターです。
ところが、その二人を勧誘にきた346(みしろ)プロダクションの武内Pのインパクトがすごかった。「図体がでかい」「三白眼」「セリフが敬語」「無口」「極めて礼儀正しい」「えらい不器用」「不審者扱いされる」。そして何より表情が全く変わらない。
この朴訥(ぼくとつ)な人間像に、多くの男女がノックアウトされました。「俺の好きなアイドル出ろ!」という人も「かわいいキャラ期待!」という人も「とりあえず見ておくかー」という人も、みんな武内Pにぞっこん。ツイートもイラスト投稿も加速。おいおい、まだ1話だよ君たち! わかるわ。
プロデューサーの魅力とは?
まず彼の無表情さ。眉毛ひとつ動きません。島村卯月が彼を初めて見た時、彼女はおびえます。そりゃ怖いよ。渋谷凛をアイドルにするため、彼は何度アプローチを繰り返します。やりすぎて、不審者として警察に補導されそうになるくらい。熱心なんだけど、情熱が一切表情に出ない。一応、困ったときには右の首筋をなでるくせがあるようですが、その程度。赤羽根Pが表情豊かだった分、新鮮です。
また、勧誘でひたすら名刺を渡すだけ、という不器用さ。高倉健的です。でかい図体で強面な彼は、口数も語彙(ごい)も少ない。島村卯月と渋谷凛の「私を選んだ理由は?」という問に対して「笑顔です」しかいわない。説明不足にもほどがある。だがそこがいい。
どのキャラクターと合わせてもうまくいく
「シンデレラガールズ」は、下は9歳、上は31歳まで、200人近いアイドルがいて、各々のキャラにファンがいます。その代表として描かれるプロデューサー……難しいですよ。下手にアクが強いと、角が立つし感情移入もできない。かと言ってはじめて「シンデレラガールズ」を見る人に疎外感を与えてはいけないですし。ところが武内Pは、どのキャラクターと合わせてもぴったりハマるという恐ろしいキャラクターな上に、単体での魅力も半端じゃない。
たとえば9歳の幼い女の子だとしたら、大柄な彼の膝の上に乗っかってはしゃぐでしょう。31歳のお酒飲みのお姉さまだとしたら、彼は酒のサカナにいじられるでしょう。思春期の女の子が思いを寄せてアタックしたとしても、その時も彼はにぶちんなので、「あ、次はこの仕事の予定が入っていますのでよろしくお願いします」と淡々としてそう。
言うなれば白米のようなキャラ。何にでも合う。「シンデレラガールズ」はイロモノキャラも多い作品。でも彼が相手なら、しっくりハマる。
ニートで働かない、双葉杏という変わり種キャラがいます。「どう働かせているんだろう」と疑問が浮かびます。でも、武内Pなら彼女を持ち上げて、仕事場に連れて行き、アメを与えながら仕事させそうです。杏が「なんで私なのー?」と嫌そうに聞いてきたらこう答える。「笑顔です」。
声優の武内駿輔さん、なんと年齢が17歳。高校生です。声が実に渋いので、ネット中のファンはギャップに騒然。アフレコ収録も最初の頃は学生服で来ていたそうです。ぜひ一度声を聞いてみてください。
かくして、武内Pは瞬く間に、このアニメのヒロイン(?)認定されるようになりました。「アイドルマスター」の方のプロデューサーが元気はつらつメガネキャラなのに対して、武内Pが静かに燃えるタイプなので、2人のカップリングが盛り上がるのなんの。ちなみにアニメ「アイドルマスター」と同じ世界という設定のようですので、2人が出会う可能性はゼロではありません。
1話では島村卯月・渋谷凛・武内Pの3人のみの登場です。今後キャラがどんどん増えていくでしょう。こうなると、色んなキャラとの絡みが楽しみになってきます。彼の不器用で生真面目なところ、見たいです。
アイドルたちの「笑顔」がキーワードになるこの作品。実は最終回で笑顔になるのは彼なんじゃないかしら?
(たまごまご)
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