ネットで話題「スマホ巻き肩」とは? 詳しい人に教えてもらおう
スマホの使いすぎでひどい肩こりや眼精疲労が常習化していませんか。女子は貧乳になる、なんて話も……。
最近ネットでよく耳にする「スマホ巻き肩」。肩こりや偏頭痛、目のかすみなどに悩まされ、放っておくと頸椎(けいつい)症やめまい、女性の場合はバストが垂れたり貧乳になったりといった症状が起きることもあるといいます。
スマートフォンをよく使う人がなりやすいということもあり、ある意味“現代病”ともいえる症状。周りに聞くと「自分の症状、それかも……」と心当たりのある人が多いようです。スマホ巻き肩とはそもそも何なのか、チェック方法や予防方法などを調べました。
「スマホ巻き肩」とは?
そもそも「巻き肩」というのは医療用語や鍼灸(しんきゅう)用語ではなく、肩が前に出てしまっている状態の俗称なのだそう。
「巻き肩とは、猫背の状態の一形態です」と話すのは、アシル治療室の鍼灸師・若林理砂さん。スマホ巻き肩の症状としては、単純に背中が丸まっている猫背と違い、背中側、肩甲骨の間が広がってしまい、結果として肩が前に出て、さらに腕が内側にまわってしまう状態になっているところが特徴だそう。この時、肩が上がった状態を併発する場合があり、そうなるとひどい肩こりが常習化してしまいます。
実はこうした症状を訴える人は最近急に増えたわけではなく、昔から多かったのだそう。鍼灸・按摩マッサージ指圧師の一戸智さんは「スマートフォンやパソコンを長時間使う人が増えたことで、改めて注目が集まっているのではないか」と言います。
スマホ巻き肩の症状
スマホ巻き肩の短期的な症状としては、ひどい肩こり、頭痛、腰痛、眼精疲労などが挙げられます。また、靴の減りが早い、つまずきやすいといったこともあるそうです。自覚症状がある人もいるのではないでしょうか。
放っておくと、さらにいろいろな体の痛みの原因になります。長期的に見ると、頸椎症、筋緊縮性の耳鳴りやめまい、膝・ひじ周辺の痛み、外反母趾(ぼし)、五十肩、手の腱鞘炎といった症状につながるほか、女性の場合は大胸筋の短縮によりバストがへこんだように見えて貧乳になったり、形が変わってしまったりといったことが起こるそう。
スマホ巻き肩のチェック方法
スマホ巻き肩になっているかどうかを見るにはどうしたらいいのでしょうか? チェック方法を教えていただきました。
肘を伸ばしたままで手のひらを体の前に向けた状態で真横に上げていき、バンザイをした時に頭のてっぺんで、片方の手のひらともう一方の手の甲を重ねられるかどうかを見ます。このとき、耳の横か後ろに腕があれば大丈夫、とのこと。しかし「頭のてっぺんに両手を上げたとき、腕が耳より前に出てしまっている、あるいはバンザイしている間に、自分の腕が視界に入ってくるようならスマホ巻き肩の疑いがあります。なぜなら、肩甲骨が前に行っている人は、肩甲骨の上方回旋(上に向かって廻る)も同時に悪くなっているためです」(一戸さん)
また、寝た姿勢でチェックする方法もあります。仰向けに寝たときに肩が浮いてしまう(肩と床の間にすきまが空く)人や、同じく仰向けに寝たとき、腕を体の脇にまっすぐ下ろした状態よりも、お腹の上で手を組んだ状態のほうが楽な人は、スマホ巻き肩の疑いがあるそうです。
巻き肩にならないスマホの持ち方
とはいえ、毎日かなり長い時間スマートフォンを操作している、という人も多いはず。スマホ巻き肩にならないようにするには、どういう姿勢でスマホを使ったらいいのでしょう?
ポイントは、前かがみにならないよう、目の高さまでスマホの画面を上げること。右手でスマホを持っているのであれば脇の下に左手を入れる、または左手の甲を右ひじの下に当てて、腕組みをするように操作するといいそうです。さらに、「座っているときも立っているときも、腰を少しそらすくらいの感覚で姿勢を維持してください。こうすると、重心が後ろにいかないので肩甲骨が前に滑らなくなります。その状態で脇をしめて、ひじを体幹から離さないようにする。下を向いて操作しないで、なるべく顔のほうにスマホを近づけてください」(一戸さん)
日本人はもともと巻き肩になりやすい
もともと日本人は巻き肩になりやすく、腰やひじの痛みを訴える人も、調べてみると巻き肩が原因ということも多いそう。上述の通り、肩こりや眼精疲労といった症状だけでなく、放っておくと腰やひじ、頸椎症やめまいといった体のさまざまなトラブルにつながる危険があります。
「スマホは目の高さに!」スマホを使うときはこれを守って、スマホ巻き肩を予防したいですね。
(吉岡綾乃)
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