ニュース
» 2015年07月07日 09時50分 公開

実物の化石、国立科学博物館で日本初展示 「ピカイア」「アノマロカリス」「イーダ」など

私たちが持つ22の染色体の起源をめぐる。

[太田智美,ねとらぼ]

 7月7日から10月4日まで国立科学博物館(東京・上野)で開催される特別展「生命大躍進展 脊椎動物のたどった道」。カンブリア紀最大の捕食者ともいわれる「アノマロカリス」をはじめ、シルル紀の海の支配者で史上最大の節足動物といわれる「ウミサソリ」の標本、胎盤をもつ世界最古の哺乳類「ジュラマイア」、95%の骨格と胃の内容物までが残っている奇跡の化石「イーダ」など、日本初公開となる実物の化石が数多く展示されることで注目を集めている。これらの化石が一堂に会するということで、取材に行ってきた。


画像 36億年前の生命の痕跡は片岩の中

 地球で1番古い生命は炭素(グラファイト)を含む片岩の中に見られる。大きさはおよそ0.1ミリ、グリーンランドの地層から発見された37億年前の生命の痕跡だ。生命の最初は、海にいるバクテリアのような小さな小さな細胞だった。


画像

 カンブリア大爆発のあと誕生したのが、ヒトの背骨(脊椎)のもとといわれる「脊索」(せきさく)を持った「ピカイア」や、頭の上部に5つの眼を持ち先端についた長いノズルのようなもので獲物を捕食する肉食動物「オパビニア」といった生物。展示されているピカイアの化石はカンブリア紀中期(約5億800万年前)のもので、カナダのブリティッシュコロンビア州ヨーホー国立公園で発見された実物の化石だ。オパビニアの化石もこの時期のもので、実物が飾られている。その姿は美しく、全身が保存された形となっている。


画像 「ピカイア」の化石

画像 5つの眼を持つ「オパビニア」

画像 最近話題となっている「ハルキゲニア」も

 それからなんといってもこの時代の生物としてはずすことができないのが「アノマロカリス」。アノマロカリスは全身の化石は見つかっておらず、イギリスのウィッティントン氏とブリックス氏による気の遠くなるような作業により全容が明らかになった。当初は口元の部分しか発見されておらず、それがエビに似ていたことから「奇妙なエビ(アノマロカリス)」と名付けられたという。アノマロカリスの全長は大きいもので1メートルほど。それを再現した模型も飾られている。


画像 「アノマロカリス」の有名な化石(前半部)。体節とそこから伸びる2つのエビのような構造が見える

画像 「アノマロカリス」の口の化石。口の形は丸く、内側にとがった歯がある

画像 「アノマロカリス」の最も完全な標本

画像 実物大の模型

画像

画像

画像

 そして圧巻なのが史上最大の節足動物「ウミサソリ」の実物全身標本。2.2メートルの標本にただただ立ちつくしてしまう。


画像 「ウミサソリ」の実物全身標本

画像 模型も大迫力。「ウミサソリ」を追いかけているのはデボン紀後期の魚類「ダンクルオステウス」。体長は6〜10メートルになると考えられている

 また、ここでは三葉虫やアンモナイトの化石に触れる体験もできる。


画像 三葉虫の化石

画像 アンモナイトの化石

 「ディメトロドン」はヒトの祖先ともいわれるペルム紀最大の肉食動物。背中に飛び出ている帆のようなトゲが特徴で、体温調節するためにこのような構造になったとされる。そして胎盤の獲得をした「ジュラマイア」は、ヒトの直接的な祖先と言われている。「ジュラマイア」は前半身しか発見されていないが、上顎(じょうがく)と上顎の奥歯の特徴などから胎盤を持っていたと考えられているそうだ。


画像 「ディメトロドン」の足あとの化石と思われる

画像 「ディメトロドン」全体像模型

画像

画像 「ジュラマイア」の前半部分骨格(実物)

画像 「ジュラマイア」の模型

 そして最後に「イーダ」の愛称で知られる、ドイツのメッセルで発見された霊長類化石として最も完全な標本「ダーウィニウス・マシラエ」。「奇跡の標本」とも呼ばれるほどずばらしい完全標本で、95%の骨格と胃の内容物までもが残っているという。


画像 「ダーウィニウス・マシラエ」(イーダ)の全身骨格(実物)

 展示は午前9時から17時まで(金曜日は20時まで)。休館日は7月13日、9月7日、9月14日、9月28日となっている。


 40億年の進化の歴史から、私たちが持つ22の染色体の起源をたどる――ホモ・サピエンスの次の生物はどんな染色体を持ち、どんな子孫を残すのだろうか。

太田智美

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10

先週の総合アクセスTOP10

  1. 勝手に「サービス終了ゲーム総選挙」をやったら6700票も集まってしまったので結果を発表します 2位の「ディバインゲート」を抑えて1位に輝いたのは……
  2. ママとの散歩中、田んぼにポチャンした柴犬さんが帰宅後…… パパに一生懸命アクシデントを報告する姿がいとおしい
  3. “26歳年の差婚”の菊池瑠々、第4子妊娠を発表「もう、とにかくうれしいです!」 年上の夫も満面の笑み
  4. 桐谷美玲、隠し撮りに「絶対ヤバい顔」 “ほぼ半目”な不意打ち写真に「100点満点に可愛い」と全力フォローの声
  5. 村田充、3匹目の愛犬の存在明かす 神田沙也加さんから引き取ったブルーザーとは「数日で仲良くなりまして」
  6. 三浦孝太、母・りさ子誕生日に“家族4ショット”でお祝い キングカズも笑顔の写真に「家族が1番!」
  7. バレー日本代表の清水邦広の再婚に盟友・福澤達哉さん「相手は私ではございません」 元妻は中島美嘉
  8. 「駅の待合室をバケモンが占領している」→“謎の生き物”の正体について大分県立美術館に話を聞いた
  9. 滝沢カレン、倖田來未の“バックダンサー”になりすまし 感極まって「人一人洗えるくらい泣きました」
  10. 宮崎駿愛用の「電動消しゴム」が故障 → サクラクレパス公式が倉庫の奥から発掘 Twitterが繋いだ温かな展開が話題に

先月の総合アクセスTOP10

  1. 「どん兵衛」新CMに星野源が復活も衝撃の新展開 “どんぎつね”吉岡里帆の正体明かされ「完全なホラー案件」「狂気を感じる」
  2. ハラミちゃん、“公称145センチ”も本当の身長にゴチメンバー驚き 「デカイっていわれるのが嫌になっちゃって……」
  3. 西川史子、退院を報告 「生きていて良かったと思っていない」と告白も、力強い現在の心境明かす「私は医師です」
  4. 「もうアヒル口」「美人確定ですね!」 板野友美、生後2カ月娘の“顔出しショット”にみんなメロメロ
  5. 「気ぃ狂いそう」 木下優樹菜、生配信中止で“涙のおわび動画” やらかしたスタッフに「生きてたらミスぐらいする」
  6. 東大王・鈴木光、“お別れの笑顔”で司法試験合格を報告「本当にありがとうございました」 SNS閉鎖に涙のエール続々
  7. 「こんな普通に現れるの?!」「バレそうで心配」 倖田來未、駅のホームに“普通に並ぶ”姿にファン驚き
  8. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」「どストレートに餅で笑った」と称賛集まる
  9. 第1子妊娠のすみれ、母・松原千明と2年ぶりに涙の再会 「やっとママに会えました」と感動的な親子ショット公開
  10. 渡辺裕之、66歳バースデーで息子と2ショット 合同誕生日会に「すごいお料理とケーキ」「イケメン息子さん」