中国の「中秋節」に欠かせない中華菓子「月餅」のウンチクあれこれ

月餅おいしい。

» 2015年09月26日 17時46分 公開
[日本気象協会 tenki.jp(http://www.tenki.jp/)]
Tenki.jp
中秋節 濃厚な餡がたっぷり詰まった中華スイーツの代表格「月餅」

 明日9月27日は、十五夜となる「中秋の名月」。日本でお月見をするように、この日は中国でも「中秋節(ちゅうしゅうせつ)」の伝統行事として、観月の宴会やお祝いをする習慣があります。そんな中秋節の味覚として欠かせないのが、中国の伝統的な焼菓子「月餅(げっぺい)」です。中秋の名月にちなんで、中国の中秋節と月餅にまつわるお話をお届けしましょう。

十五夜の月を愛でながら、秋の豊作を祝う「中秋節」

中秋節 中国で「円満・完璧」の象徴とされる満月

 中国の「中秋節」とは、「春節(旧暦の1月1日)」「端午節(旧暦の5月5日)」と並ぶ三大節のひとつで、毎年、旧暦の8月15日(今年は9月27日)に、十五夜の月を愛でながら秋の豊作を祝う伝統行事です。

 中秋節は別名「団円節(だんえんせつ)」とも呼ばれ、大変おめでたいことの意を表します。中国ではどこも欠けていない満月を「円満・完璧」の象徴と考え、1年で最も美しいとされる中秋節の満月(厳密には満月にならない年もあります)を特に大切にしています。この日は嫁いだ娘も生家に戻り、家族たちと円形に食卓を囲んで、久々の一家団らんを楽しむそうです。

真ん丸なお月様に見立てた旬の銘菓「中秋月餅」

中秋節 餡の中に塩卵の黄身が丸ごと入った鹹蛋月餅

 お月見といえば日本では団子をお供えしますが、中国では満月に見立てた丸い月餅を家族で切り分けて食べ、家庭円満と皆の健康を祈ります。

 中秋節の頃になると横浜・神戸・長崎の中華街でも、この時期だけに作られる期間限定の中秋月餅が店頭に並びます。その代表的なものが、餡の中に塩卵の黄身が丸ごと入った鹹蛋(タンファン)月餅です。

 鹹蛋とは塩漬けにしたアヒルの卵の黄身のことで、鶏卵よりも脂分が多く、ねっとりした濃厚な味わいが特徴。厚みのある鹹蛋月餅をふたつに切ると、餡の真ん中にオレンジ色の丸い黄身が姿を現わし、まさに満月のお月様のようです。

 とろりとした黄身の塩味と、程よい甘さの餡が絶妙にマッチした鹹蛋月餅は、見ても食べても楽しめる風雅な秋の銘菓といえるでしょう。

月餅をより美味しく食べる方法とは?

 月餅は「そのまま手に持ってかぶりつく」「手でひと口大に割って食べる」という人が多いと思いますが、実はもっと美味しくなる食べ方があるのをご存知ですか?

 その方法とは「包丁を使って切る」こと。ホールのケーキを切り分けるように、包丁でキレイにカットして食べるのがおすすめです。

 これは、別にお行儀がいいからとか、伝統的な食べ方だからというわけではありません。日本のサラッとした餡と比べ、月餅に使われる中華餡は独特の粘りがあるので、包丁でスパッと切ると切り口が滑らかで、見た目とともに口当たりも良くなるのです。月餅は「切り口が美味しい」と言われるゆえんです。

 また、月餅には烏龍茶などの中国茶や日本茶がよく合いますが、意外にブラックコーヒーとの相性もGOOD。濃厚な舌触りの中華餡とコーヒーの苦味が程よくマッチして、月餅の新しい美味しさが発見できますよ。

 秋の夜長、美しい月を愛でながら、ビターなコーヒーと月餅のマリアージュを愉しむ……今宵は、ちょっと風流な大人のスイーツタイムを満喫してみてはいかがですか?

関連リンク

Copyright (C) 日本気象協会 All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/14/news019.jpg ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  2. /nl/articles/2412/10/news133.jpg 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  3. /nl/articles/2412/12/news089.jpg フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  4. /nl/articles/2412/14/news081.jpg 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
  5. /nl/articles/2412/15/news031.jpg ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  6. /nl/articles/2412/15/news002.jpg 毛糸でフリルをたくさん編んでいくと…… ため息がもれるほどかわいい“まるで天使”なアイテムに「一目惚れしてしまいました」「うちの子に作りたい!」
  7. /nl/articles/2412/14/news038.jpg 「釣れすぎ注意」 消波ブロック際に“カツオを巻いた仕掛け”を落としたら…… 驚きの結果に「これはオモロい!!」「こんなにとは」
  8. /nl/articles/2412/14/news063.jpg 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
  9. /nl/articles/2412/14/news002.jpg 【今日の難読漢字】「男衾」←何と読む?
  10. /nl/articles/2412/15/news024.jpg おじいちゃん「昔はモテた」→孫は信じていなかったが…… “今では想像できない”当時の姿が140万再生「映画スターのよう」【米】
先週の総合アクセスTOP10
  1. イモトアヤコ、購入した“圧倒的人気車”が思わぬ勘違いを招く スーパーで「後ろから警備員さんが」
  2. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  3. パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
  4. 高校生のときに付き合い始めた2人→10年後…… 現在の姿に「めっちゃキュンってした」「まるで映画の世界」と1000万表示突破
  5. 大谷翔平の妻・真美子さん、ZARA「8000円ニット」を着用? 「似合ってる」「シンプルで華やか」
  6. 新幹線で「高級ウイスキー」を注文→“予想外のサイズ”に仰天 「むしろすげえ」「家に飾りたい」 投稿者に感想を聞いた
  7. 高校生時代に父と撮った写真を、29年後に再現したら……再生数1000万回超えの反響 さらに2年後の現在は、投稿者に話を聞いた
  8. 散歩中、急にテンションが下がった柴犬→足元を見てみると…… 「そんなことあります?」まさかの原因が860万表示「かわいそうだけどかわいい」
  9. コメダのテイクアウトで油断して“すさまじい量”になってしまった写真があるある 受け取ったその後はどうなったのか聞いた
  10. 「やめてくれ」 会社で使った“伝言メモ”にクレーム→“思わず二度見”の実物が200万表示 「頭に入ってこない」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」