超高画質の日本刀ドキュメンタリー「4K Katana Project」が撮影完了、クラウドファンディングで支援募集中

本物の刀を入手できるコース(920万円)も。

» 2016年02月26日 19時45分 公開
[誠場涼ねとらぼ]

 日本刀がどのようにして作られるかに密着した超高解像度ドキュメンタリー「4K Katana Project」が、クラウドファンディングサイト「Makuake」で支援者を募っています

4K Katana Project 4K Katana Project

 「4K Katana Project」は、一振作るだけでも1年近くかかる日本刀の制作過程に密着して、職人とその技を深掘りする試み。「4K」と呼ばれる高解像度の機材で撮影していることも特徴です。2015年5月に映像の一部をネットに公開しましたが(関連記事)、先日全ての工程の撮影が終了。密着期間は計1万5000時間(約2年)に及んだそうです。


4K高画質はyoutubeでも画質「2160p」で体験できます。

 今回のクラウドファンディングは制作費の一部を集めることが目的で、目標金額は300万円。リターンとしては、「DVD(4000円)」「Blu-ray(6000円)」「Blu-ray+エンドロールのクレジット(1万円)」などが用意されています。映像には、刀身を作る「積沸かし・火造り・下地研ぎ」、鞘を作る「下地塗り・柄巻き」といった行程が収録される予定です。


刀身制作

4K Katana Project 小割りにした玉鋼をテコに積み上げて炉で熱する「積沸かし(つみわかし)」の行程。折れず曲がらずよく切れる刀とするため、鋼を繰り返し鍛え約3万3000枚の鉄の層を作る

4K Katana Project 鍛えられた鋼を金槌一つで刀の形にする「火造り」。精確にかつ高速なスピードで刀身を完成させる。

4K Katana Project 刀身を研ぎ、刃を付ける「下地研ぎ」。全体を砥石で整えてから磨きの工程に移り、磨き上げられた刀身は鏡のように光を反射する

鞘制作

4K Katana Project 生漆を塗って下地を作る「下地塗り」。完成まで短くても約2カ月かかる作業で、湿度の管理を24時間体制で行っている

4K Katana Project 柄(グリップ部)に革を巻く「柄巻き」。革を巻く柄は戦国時代に多かったらしく、革の下には鮫皮(エイ)が貼られ、革紐のズレ防止や握りやすさを担っている

 このほか、刀匠による脇差し(500万円)、日本刀(920万円)といった超高額なコースも設けられています。

 なお、そもそもは「高解像度ならば“刃文”など細かい部分が美しく見えて面白いかも」という発想から始まった同プロジェクト。刀の美しさを存分に味わえるとあれば、「刀剣乱舞」で刀に興味を持った方も手にとりやすいかもしれません。


密着した刀匠

吉原義人氏(無鑑査)

伊勢神宮の御神刀やメトロポリタン美術館、ボストン美術館に作品が所蔵されている程の、国際的にも知名度の高い刀鍛冶。

吉原義一氏(無鑑査)

36歳という異例中の異例で史上最年少無鑑査になった刀匠。

※無鑑査とは、ある特定の展覧会や団体・同人から、過去の実績を元に「(主催者側の)審査・鑑査なしで出品が可能」と認められること。無鑑査の刀鍛冶は十数人しか存在しない。


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10
  1. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  2. 富山県警のX投稿に登場の女性白バイ隊員に過去一注目集まる「可愛い過ぎて、取締り情報が入ってこない」
  3. 2カ月赤ちゃん、おばあちゃんに少々強引な寝かしつけをされると…… コントのようなオチに「爆笑!」「可愛すぎて無事昇天」
  4. 異世界転生したローソン出現 ラスボスに挑む前のショップみたいで「合成かと思った」「日本にあるんだ」
  5. 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
  6. 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  7. 1歳赤ちゃん、寝る時間に現れないと思ったら…… 思わぬお仲間連れとご紹介が「めっちゃくちゃ可愛い」と220万再生
  8. 業務スーパーで買ったアサリに豆乳を与えて育てたら…… 数日後の摩訶不思議な変化に「面白い」「ちゃんと豆乳を食べてた?」
  9. 祖母から継いだ築80年の古家で「謎の箱」を発見→開けてみると…… 驚きの中身に「うわー!スゴッ」「かなり高価だと思いますよ!」
  10. 「妹が入学式に着るワンピース作ってみた!」 こだわり満載のクラシカルな一着に「すごすぎて意味わからない」「涙が出ました」
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」